気になるグッズを衝動買い


【バックナンバーインデックス】

第77回:PCに映像を大量に保存したい!
DivX録画も可能な「WinFastTV 2000 XP Deluxe」


 AV製品はピンからキリまでいろいろありますが、いわゆるメインストリーム以外にはいろんなおもしろいアイテムがたくさんあります。ここでは思わず衝動買いしたくなるけど、冷静に考えるとどうかな~? と、気になる「モノ」に積極的なアタックを繰り広げていきます。

高解像度MPEG-4キャプチャができるカード

 PCを使った録画ってのは便利でいいですよね。いちいち録画メディアを取り替えることなくHDDの容量が許す限り録画できて、録画した番組はいつでも見られる。録画予約もiEPGやADAMS-EPGなどの番組ガイドで簡単に行なえるし、番組表を見ていて気になる番組を予約できるのが素晴らしい。

 自分の場合、マシンスペックがちょいと貧弱なのであまり恩恵を受けてはおりませんが、ほかにもタイムシフト再生というテープを使わないノンリニアならではのメリットもありますし、視聴/録画ソフト上から記録型DVDドライブやCD-Rに映像データを書き出す機能を持った製品まで。うーん、便利な世の中になったものです。

 しかし、問題となるのはその容量。多くの製品はMPEG-2フォーマットで、解像度も640×480ドットや、720×480ドットとかなりの高画質で記録できるのはいいのですが、すぐにHDD容量を圧迫するんですなー。

 我が家のマシンには一応40GBと80GBのHDDが搭載されておりますが、それでも全然間に合わず、容量的にはアップアップ。かといって画質を落としてまで、ファイル容量を小さくするつもりはまったくナシ。記録型DVDドライブでバックアップを取る、というのは魅力的なオプションだけれども、安くなったとはいえ規格が乱立している状況を考えるとイマイチ食指が伸びないし。

 それにHDD内にデータがないと「録画した番組をいつでも見られる」わけではないし、製品によってはファイルの番組情報は日時とチャンネル番号だけ、なんてこともあるからファイルの管理もめんどくさい。勢い「録ったまま未視聴」ファイルも結構な量。んー、そんなファイルも気が向いていきなり視聴したくなるときもあるしなー。いや、基本的にモノが捨てられない貧乏性なのが原因の大部分を占めてるのですが。

 しかし、そんな問題を安価に解決できそうなキャプチャカード新製品が発売されました。それがリードテック「WinFastTV 2000 XP Deluxe Edition」です。

 この製品、テレビチューナを搭載したテレビキャプチャカード。リモコンも同梱して、ハードウェア的にも豪華な内容でありますが、注目はその録画対応フォーマット。MPEG-1/2でのリアルタイムに加え、なんと、解像度640×480ドットの高解像度MPEG-4リアルタイム録画にも対応しているのだとか。

 うーん、MPEG-4のリアルタイム録画に対応する製品はいくつかありましたが、高解像度のMPEG-4録画ができる製品は珍しいし、なんと言っても魅力的なのがその価格。標準価格はオープンプライスですが、これだけの機能を搭載しながら店頭予想価格は1万円を大きく割って9千円以下なのだとか。うーん、いいじゃないですか。解像度が高ければ、MPEG-4の圧縮率の高さはものすごく魅力的。

 もちろんビットレートによりますが、1分のファイル容量でMPEG-2の36MBに対してMPEG-4ならば18MBですか。いやー、これなら倍の量をHDDに保存しておけますよ! つーか、これしかないっしょ?

 ということで、秋葉原に出撃。で、発見。一応推奨環境を確認してみると、英語表記で「対応OS Windows 98 SE/Me/2000/XP、最低動作環境 Pentium II 300MHz以上/メモリ64MB以上、MPEG-2録画 Pentium III 650MHz以上、タイムシフト再生 Pentium III 1GHz以上」となっとります。

 我が家の環境はOSにWindows XPが入っていてCPUにCeleron 800MHz、メモリ384MBという構成。タイムシフト再生はちょっと難しいと思われますが、ま、録画できればいいか、ということで購入いたしました。購入価格は7,980円。うーんさすが秋葉原、探せば安いところもあるもんですなー。


同梱品は価格の割に意外と豪華

 ということで、内容物の確認を。同梱品の内容は、カード本体、リモコン、リモコン受光部、FMアンテナ、DIN→S/コンポジット変換コネクタ×1、ステレオミニケーブル、リモコン用単4型乾電池×2本、CD-ROM×3枚という構成。CD-ROMは視聴/録画ソフトとドライバを収めたものと、ユーリードの映像編集ソフト「VideoStudio 6 SE」と、3Dトランジション作成ソフト「COOL 3D SE」がそれぞれ1枚。価格の割にはなかなか豪華ですな。

 しかし、コスト低減の工夫なのか、インストールマニュアルは英語、中国語、日本語、韓国語を記したユニバーサル仕様で、視聴/録画ソフトの解説は英語オンリー。それも前製品の「WinFastTV 2000 XP」そのまんま。タイムシフトなどの新機能の解説は、英語と中国語のみ記された別紙に解説されておりました。すげぇ、輸入品だけれども、ココまで徹底しているのは最近は珍しいんじゃないでしょうか?

 まー、しかし、英語は慣れ親しんだ言葉がほとんどで、読解に苦しむこともなし。あとはソフトが日本語になっているかが心配ですが……。

 カードサイズは132×98mm。で、入出力端子はテレビアンテナ入力×1、FMアンテナ入力×1、S/コンポジット共用DIN入力×1、ステレオミニ入力×1、ステレオミニ出力×1、リモコン端子×1。外部音声はカードに入力しますが、キャプチャ音声はサウンドカードに出力する必要があり。ま、この価格帯のキャプチャカードならよくある仕様ですね。

 ということで、カードを挿して、電源ON。ドライバ導入ののち、視聴/録画ソフトを導入して、っと。よし、インストール完了。インストールは問題ありませんでした。

 
同梱品一覧。価格の割にはかなり豪華な内容 ビデオチップ部。おなじみの「FUSION 878A」 ブラケット部の入出力端子。音声はサウンドカードに接続する

リモコン。基本操作以外でも大抵の操作は可能 リモコン受光部。頼りなさげな感じだけど、受光範囲は左右40度程度 ユーリード製映像編集ソフトとトランジションソフトも付属


パフォーマンスを要求するものの、使いやすいソフト

 では、起動っと。起動スピードは約15秒で、キャプチャカードの中では結構早い部類かと。杞憂していた言語も、ちゃんと日本語になっております。で、チューナの受信感度も、CATVが引かれた我が家ではまったく問題ないレベル。

 しかし、録画もなにもしていない状況でガックガクコマ落ちするんですが? どうも録画される状態をプレビューしているようで、デフォルトの「MPEG-2高画質」の処理にCPUパワーが間に合っていない様子。うーん、MPEG-2の動作環境は満たしていると思ったのだけど、推奨環境には足りなかったのね……つーかパッケージに書いておいてよ、と密かに思う残暑の一時。

 ふー、落ち着いて、落ち着いて……。専用の録画/視聴ソフト「Win Farst TV」は、映像画面とコントロールパネルという標準的な構成。映像画面はもちろんフルスクリーンにすることが可能で、リモコンにもフルスクリーンの切り替えボタンが付いてます。チャンネルはオートチューニング対応で、画質調節もあり。この辺は標準的な視聴/録画ソフトとしての仕様かと。

 リモコンのボタン配置は、基本操作ボタンが最下部に、チャンネル、ボリュームの+/-ボタンが上部にあり、普段使っているリモコンと逆なのが気になる程度。マウスで操作できるものならほとんど操作可能で、チューニングの微調整ボタンまでついているのが個性的。ふむ、大変使い勝手がよろしいです。

 では、予約機能でも確認しますかねー。えーと、コントロールパネルのコンフィグボタンを押して、録画予約機能はこのタブか。よし出た。ふーむ……もしかしてEPGに対応してませんか? 対応してませんね!? そう、録画予約は時間とチャンネルの指定のみ。クリック1つで録画予約だの自動で番組ガイドのダウンロードだのは不可能。あらら、そういえばパッケージのどこにもEPG対応とは書いてませんでした。

 まあ、毎日録画や毎週録画など、予約モードは一応一通り揃っているので、ビデオデッキ(Gコードなし)的な使い方はできることはできます。が、やっぱ使いづらいよなー。まあ、決まった番組を毎週や毎日録画するだけなら問題ないか……。

 続いて録画モードの確認をば。録画形式は、MPEG-1/2に加え、WMV形式での録画が可能……。というか、そのマシンにインストールしてあるコーデックなら任意に選択できました。なので、WMVのほか、DV形式や、Motion JPEGなどなどがプルダウンメニューに現われます。

 さらに、DivXをインストールすると、フツーに選択してフツーに録画できました。が、しかし。うおー、なんだこれは! ガクガクとコマ落ちしてまともに見られる状況じゃありませんよ? しかし、録画形式はなかなか豊富で、DVDビデオやビデオCD形式での録画も可能。解像度も720×480ドットまで設定可能。ただ、うちの環境だとフレームレートがまったく追いつかないんですなー。最高で一応30fps(29.97fps)まで設定できるのですが、録画された映像を見ると体感的には10fpsって感じですかね。うーん、これではちょっと使えない……。

 で、タイムシフト再生はというと、いやー、MPEG-2/4フォーマットではガクガク。親画面もPinP画面も大変なことになってます。うーん録画フォーマットをMPEG-1に落とせばかなりスムーズにはなるけれど、いまさらMPEG-1録画はねーよなー。とはいっても、タイムシフト再生はなかなか使いやすいです。PinP画面は任意の場所に移動可能で、もちろん、親画面の外に置くことも可能。画面サイズだって変えられるので、親画面と同サイズに調節することもできます。

 うーん、EPGがないことを無視すれば使いやすいんだけど、いかんせんパフォーマンスが……。ということで、サンプルキャプチャも兼ねて試しに編集部のPentium 4 1.3GHz、メモリ 256MB、Windows XPな環境に挿して動作してみたところ、おおー、快適快適!

 WMVや、DivXもらくらくキャプチャ可能だし、もちろんMPEG-2で720×480ドットでキャプチャも楽勝。タイムシフト再生時のPinP画面も滑らかに流れます。うーん、単にマシンスペックが足りなかっただけなのね……。ただし、WMVでの録画に際しては、何回やっても録画終了時にアプリケーションがハング。それでも一応録画はされていて再生もできるのですが、720×480ドットまで用意されている解像度の設定は無視されて、なぜか出力されるファイルは320×240ドット。原因は結局わかりませんが、やっぱりバグなんでしょうか? 一方、DivXだと問題なく各解像度で録画できましたが、640×480ドット以上になると、かなりCPUパワーが必要です。

 画質はプレビュー状態をそのままに録画、という感じで、フレームレートもバッチリ出てますね。キャプチャ画質についても、枯れたFUSION 878Aをビデオチップに採用しているだけあり、なかなかよろしいのではないかと。圧縮の画質についてはコーデックに依存するので、すべてを試したわけではありませんが、やはりDivX 5.0.2が高圧縮でありながら結構な高画質が楽しめました。

 要求パフォーマンスは、Celeron 800MHzではちょっとどころかかなりキツイっす。確認することはできると思いますが、MPEG-4録画どころか、MPEG-2での高画質録画も微妙。似たようなスペックの方で、「きれいに保存したい」と考えている方にはまったくお薦めできません。

 んー、でも我が家のマシンは静音性の確保のため、CPUファンを外してるんだよねー。発熱が低くて、CPUファン止めても安定動作してくれるCPUってCeleron/Pentium IIIの1GHz近辺が限界、って話だしなー。パフォーマンスを上げたい気持ちと、静かな動作音を確保したい気持ちも両方あるとですが、どちらか一方を選べと言われたら、自分の場合は少しでも静かな環境を選びますな。ということで、アップグレード計画は断念。

基本画面。コントロールパネルはモードごとに変化する 録画終了後のコントロールパネル。自動でプレイバックする タイムシフト時の画面。PinP画面は任意に移動/拡大できる

録画画質選択プロパティ。WMVでも画質設定できるが、録画は320×240ドットでしかできなかった 画質調節プロパティ。明るさ、色合い、コントラスト、彩度とタイムシフト時の解像度を設定可能

 カノープス株式会社の、プロ向け高画質動画素材集「CREATIVECAST Professional」を、DVデッキ「ソニー WV-DR5」で再生し内蔵のRFコンバータで2chのTV信号として出力。編集部のPentium 4 1.3GHz 256MB/メモリ256MBのマシンでキャプチャした。

 なお、CREATIVECAST Professionalはサンプル版のため、画面右端にロゴが焼きこまれている。

 右の各サムネイルは、上の画像の赤枠内を拡大したもの。各モードの画像をクリックすると再生が始まる。
 なお、サムネイルは、「PowerDVD XP」で再生し静止画キャプチャを行ない作成した。

(c)CREATIVECAST Professional

【MPEG-1形式】
MPEG-1通常画質
320×240ドット

wf1_lo.mpg(6.91MB)
【MPEG-1形式】
MPEG-1優良画質
320×240ドット

wf1_mi.mpg(10.3MB)
【MPEG-1形式】
MPEG-1最高画質
320×240ドット

wf1_hi.mpg(14.4MB)
【MPEG-2形式】
MPEG-2通常画質
640×480ドット

wf2_lo.mpg(7.89MB)
【MPEG-2形式】
MPEG-2優良画質
640×480ドット

wf2_mi.mpg(10.2MB)
【MPEG-2形式】
MPEG-2最高画質
640×480ドット

wf1_hi.mpg(14.8MB)
【WMV形式】
320×240ドット

wfw_wi.wmv(585KB)
【DivX 5.0.2】
640×480ドット

wfw_di.avi(3.45MB)

再生環境はビデオカードや、ドライバ、OS、再生ソフトによって異なるため、掲載した画像の再生の保証はいたしかねます。また、編集部では再生環境についての個別のご質問にはお答えいたしかねますのでご了承下さい。


これからハイパフォーマンスマシンを組む方に

 リモコンは標準で同梱されてます。チューナはテレビだけじゃなくてFMも付いてます。さらに、MPEG-1/2に加えてMPEG-4も記録できて高機能! それでこのお値段ですよ、お客さん! その代わりエンコード処理はお客様の環境で解決してください。って感じの製品かと。

 我が家のマシン環境ではまったく使い物になりませんでしたが、編集部でテストしたPentium 4 1.4GHzだと、現在のデスクトップPCの新製品ならば比較的ロースペックな環境。自作PCを組んだとしても10万円かからないでしょう。で、それに8千円ちょっと足すとあら不思議。テレビ番組のMPEG-4リアルタイム録画環境が入手できるんですよ、お客さん! ……ふむ、製品の目指しているベクトルは理解でしました。お値段が安いから騙されてしまいましたが、まー、いいんじゃないでしょうか。

 だた、推奨スペックはパッケージに書いといていただけると助かったかなー、と。素のパッケージの推奨環境には「タイムシフト1GHz以上、MPEG-2録画650MHz以上(ともにPentium III以上)」とあるだけ。MPEG-4録画の推奨環境も書かれていれば助かりました。いろんな意味で。

 とはいえ、快適な動作が得られる環境を組む場合でも、比較的安価で構築可能。まー、自分としてはただでさえうるさいデスクトップPCをさらにうるさくするつもりはさらさらないので、CPUファンなしでの安定動作が無理っぽい高クロックCPUに切り替える気はカケラもないわけですが、これからパフォーマンス重視のマシンを導入するつもりで、とりあえずテレビ番組を録画してみたい、なんてニーズをお持ちの方には手始めの製品としてよろしいかと。安いし。

 しかし、EPGには非対応。タイムシフト再生時にPinPで両画面を確認できるなど、個性的な部分もあるにはあるのですが、総合的な使い勝手としては、他製品には劣るかと。しかし、手軽にWMVやDivXで映像ファイルの圧縮が行なえるのは魅力的。毎週見ている定例番組を録画するだけならば、録画予約の手間もさほど感じないし、ファイル容量も圧縮できて大量に保存可能。ま、毎週定例の2、3番組録るだけ、とニーズを割り切れるなら安くていい製品だと思いました。マイマッシーンのスペックが貧弱なので、自宅ではもう使いませんが……。

□リードテックのホームページ
http://www.leadtek.co.jp/
□製品情報
http://www.leadtek.co.jp/www/multimedia/tv2k_xp_deluxe.htm
□関連記事
【8月19日】リードテック、MPEG-1/2/4録画が可能なテレビキャプチャカード
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020819/leadtek.htm

(2002年8月27日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]


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