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ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ

 ソニーは31日、2017年度第2四半期(2017年7月1日~9月30日)の連結業績を発表した。売上高は、前年同期比22.1%増の2兆625億円。営業利益は同346.4%増の2,042億円。税引前利益は同390%増の1,986億円。純利益は同2,602.4%増の1,309億円と、増収増益となった。売上高についてはゲームの増収が寄与、営業利益は主に半導体やゲーム関連の好調によるもの。前年は熊本地震の影響や電池事業の減損などがあったことから、それらの影響のない今期は大幅な増益となった。

ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ 2017年度第2四半期業績
2017年度第2四半期業績

 上期では、売上高が18.7%増の3兆9,206億円、営業利益が255.0%増の3,618億円。

 テレビを含むホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)分野の売上高は、前年同期比28.1%増の3,009億円。主にテレビの高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善及び為替の影響によるもの。営業利益は、同68億円増加の244億円。主要部品の価格の上昇及びマーケティング費用の増加があったが高付加価値モデルシフトによる増収や為替の好影響により分野全体で大幅な増益となった。同四半期の為替の好影響は70億円。

ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ HE&S分野
HE&S分野

 同期のテレビ販売台数は320万台。通期見通しも50万台上方修正し、1,250万台。HE&Sの通期売上高も300億円(2.6%)上方修正の1兆2,000億円に、営業利益も180億円増の760億円に見直した。

 ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野は、前年同期比35.4%増の4,332億円。主に、ネットワークを通じた販売を含むPlayStation 4ソフトウェアの増収と、為替の影響、PS4ハードウェアの増収によるもの。営業利益は、前年同期比358億円増の548億円。PS4の今季販売台数は420万台で、通期予想は100万台上方修正の1,900万台としている。

ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ G&NS分野
G&NS分野

 デジタルカメラなどイメージング・プロダクツ&ソリューション(IP&S)分野は、売上高が、前年同期比15.8%増の1,567億円。増収は、為替の影響や前年同期に熊本地震の影響があったことなどによる。営業利益は、前年同期比40億円増の189億円。

 スマートフォンなどのモバイル・コミュニケーション(MC)分野は、売上高が前年同期並みの1,720億円。スマホの販売台数が減少したものの、為替の影響や固定通信事業の増収により、前年並みとなった。営業損益は、前年同期の37億円の利益に対し、25億円の損失となった。スマホの販売地域ミックスの変化、主要部品の価格の上昇、及ストの米ドル建て比率が高いことによる米ドル高の悪影響などによる。

 半導体分野の売上高は、前年同期比17.9%増の、2,284億円。モバイル機器向けイメージセンサーの販売数量が大幅に増加したほか、前年同期に熊本地震によるイメージセンサーの生産の減少があったことなどによる。なお、事業規模を縮小したカメラモジュール事業は前年同期に比べ大幅な減収となった。営業損益は、前年同期の42億円の損失に対し、494億円の利益。

ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ 半導体分野
半導体分野

 映画分野の売上高は、前年同期比27.0%増の2,440億円。主に映画製作及びメディアネットワークの増収によるもので、「スパイダーマン:ホームカミング」の劇場興行収入が全世界で好調だった。営業利益は、前年同期比45億円増の77億円。

 音楽分野の売上高は、前年同期比37.5%増の2,066億円。主に映像メディア・プラットフォーム及び音楽制作の増収によるもので、映像メディア・プラットフォームは、ゲームアプリ「Fate/Grand Order」の好調が牽引し、大幅な増収となった。今四半期にヒットした音楽作品には乃木坂46の「逃げ水」、欅坂46の「真っ白なものは汚したくなる」、DJ キャレドの「グレイトフル」など。営業利益は、前年同期比160億円増の325億円。

ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ 音楽分野。「Fate/Grand Order」が好調
音楽分野。「Fate/Grand Order」が好調

 金融分野は、金融ビジネス収入が、主にソニー生命の増収により、前年同期比7.2%増加の2,792億円となった。営業利益も30億円増の366億円。

 2017年度の通期業績見通しも8月予想から上方修正。売上高は2,000億円プラスで、前年比11.8%増の8兆5,000億円。営業利益は1,300億円増の6,300億円、税引前利益も1,300億円増の6,000億円、純利益は1,250億円増の3,800億円。下半期の想定為替レートを円安に見直したほか、音楽分野やHE&S分野での増収により、見通しを上回る見込みとなった。

ソニー、'17年第2四半期決算は大幅増収増益。通期営業利益6,300億円へ 2017年度連結業績見通し
2017年度連結業績見通し