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ソニーヘッドフォンの“センター”「MDR-1AM2」。4.4mm 5極ケーブル同梱

 ソニーは、ハイレゾ対応ヘッドフォン「MDR-1A」の後継機種「MDR-1AM2」を3月10日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭想定価格は3万円前後。カラーはブラックとシルバーを用意。ウォークマン「NW-ZX300」とのマッチングも考慮したカラーとなる。

ハイレゾ対応ヘッドフォン「MDR-1AM2」のシルバーモデル

 「ソニーのヘッドフォンの“センター”(The Headphones)として、どんなジャンルの音楽でもいい音が楽しめるモデル」として開発された。ハイエンドのSignature Seriesで培われた技術も投入されている。

「MDR-1AM2」のブラックモデル
左から「MDR-1A」、「MDR-1AM2」

 ドライバは新開発の40mm径HDドライバで、アルミニウムコートLCP振動板を採用。ドーム部分の剛性を高めて高音域の感度を向上させ、ボーカルをより明瞭に表現できるという。ボイスコイルやポールピース、マグネットは軽量化した。

 振動板の前に設置するグリルの開口部分に、フィボナッチパターンを採用。空気の伝播を阻害せず、なめらかな超高域特性を実現したという。再生周波数特性は3Hz~100kHz。ハウジングは密閉型。

グリルの開口部分に、フィボナッチパターンを採用

 装着性も向上。重量がMDR-1Aの約225gから、1AM2では約187gと軽量化。サイズも小型化している。

 イヤーパッドの形状や素材も改良されており、表面には吸放湿性に優れた合皮を、内部には低反発のウレタンを使っている。縫い目が耳周りに当たらない縫製方法も採用している。

 ケーブルは片出しで、着脱が可能。リモコンマイクを搭載した3.5mmステレオミニ入力のケーブルに加え、4.4mm 5極のバランスケーブルも同梱。ウォークマンのNW-ZX300などと組み合わせ、バランス駆動のサウンドが楽しめる。バランスケーブルは銀コートOFC線を採用。長さはどちらも1.2m。キャリングポーチが付属する。

ケーブル着脱が可能
4.4mm 5極のバランスケーブルも同梱

音を聴いてみた

 本体を手に持つと、驚くほど軽い。MDR-1Aも重いヘッドフォンではないが、1AM2はそれよりも大幅に軽く、装着してもまったく負担を感じない。一回り小さくもなっているので可搬性は大きく向上したと感じる。

 サウンドの進化点は、キレとクリアさだ。1Aと比べると、低域のキレが良くなり、ベースやドラムの細かな音がよくわかる。また、中高域のクリアさが大幅に向上。音場にボワッと漂う反響音や低音の膨らみが綺麗に消え、中高域の見通しが良くなり、音場の広さもよくわかるようになる。逆に、中低域の膨らみ、ボリューム感はスッキリするので、人によっては「1AM2の方が大人しい音になった」と感じるかもしれない。ただ、メリハリがつき、分解能はアップしているので、1AM2の音が弱々しいわけではなく、むしろ聴き取れる音の情報量は向上している。バランス駆動では、この方向性がさらに進化する。

 1Aと比べると、1AM2のハウジングはやや小さく、そして薄くなった。にも関わらず、音場はより広く、音の余韻が広がる様子も1AM2の方がより遠くまで見渡せるのが驚きだ。ハウジング内部の反響音処理などの技術が進化した効果だという。

ウォークマン「NW-ZX300」と組み合わせたところ

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