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ソニー、A5サイズの“紙のような”電子ペーパー。スマホでクラウド保存も

 ソニーは、PDFなどの電子文書を、紙のように読み書きできるというデジタルペーパー新製品として、10.3型/A5サイズ表示の「DPT-CP1」を6月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、想定価格は7万円前後。業務用製品だが、個人の場合はソニーストアで購入できる。

DPT-CP1

 '13年発売の初号機「DPT-S1」(ソニーストア価格99,800円)、'17年の「DPT-RP1」(同79,800円)は、研究者や医師などが多く扱うA4の文書に合わせたサイズだが、新モデルはA5にダウンサイズしたのが特徴。使い方に合わせてサイズを選べるようになった。さらに、スマートフォンとの連携機能も追加。この連携機能はA4のDPT-RP1でも利用できる。

左が既存のA4モデル、右が新しいA5モデル

 外形寸法は243.5×174.2×5.9mm(縦×横×厚さ)で、重量は約240g。A5サイズの端末では最薄/最軽量としている。なお、A4の既存モデルDPT-RP1は約224×302.6×5.9mm(同)、約349g。

使用例

 E Inkの電子ペーパー「Carta」を搭載し、解像度は1,404×1,872ドット(220dpi)で、DPT-RP1(13.3型/1,650×2,200ドット)より約10%精細な表示が可能になった。本体を小型化/低価格化したことで、ターゲットユーザーは、大量の文献や資料を読み書きする大学教授や研究者、医師/研究職、弁護士、コンサルタントだけでなく、会議や外出先での商談メモなど一般のビジネスパーソンの利用も想定。さらに、プロを目指す大学院生/大学生、専門学校生などまで顧客層拡大を見込んでいる。

外出先などでの閲覧イメージ

 サイズや解像度以外の主な機能はDPT-RP1と共通。「読む」と「書く」に特化し、必要な機能のみに絞り込むことで、“使う人の一部になるような道具”を目指した。

 文書を見比べるための2画面表示や、専用スタイラスペンによる手書きのコピー&ペースト、重要な箇所に☆または*のマークを書いて、後から検索することも可能。

付属の専用スタイラスペン
重要な場所に☆を書いて、後から検索できる
指でも書ける。円を描いてその部分を拡大

 DPT-RP1と同じくパソコン用ソフト「Digital Paper App」でドキュメントの管理や、デジタルペーパーへのワイヤレス転送などが行なえるほか、新たにiOS/Androidアプリ「Digital Paper App for mobile」も提供。従来モデルの電子ペーパーとも連携できる。ただし、同アプリはタブレットでの利用はサポートしない。

 スマートフォンにアプリをインストールすると、デジタルペーパーとの間でPDFの出し入れを簡単な操作で行なえる。NFC搭載スマホの場合、デジタルペーパーにかざして接続できる。デジタルペーパーで作成したPDFを、クラウドストレージのDropboxやGoogle Drive、OneDrive、boxに保存できるほか、その場でメールや、LINEなどのSNSで送信することも可能。

スマホとアプリ経由で連携

 また、上記クラウドストレージにあるファイルや、メールの添付ファイル、SafariやChromeなどWebブラウザからダウンロードしたファイルを、アプリ経由でデジタルペーパーに取り込むことも可能。

スマホを介してクラウドストレージとデジタルペーパー間で文書を共有

 充電時間は約3.5時間(ACアダプタ)/約5.5時間(USB)、バッテリ駆動時間は約3週間(Wi-Fi OFF)/約1週間(Wi-Fi ON)。スタイラスペンやUSBケーブル、替芯、芯抜きなどが付属する。スタイラスペンの電池持続時間は約1カ月。別売で専用カバーも用意する。

別売カバー装着時