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「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」公開延期、「数か月単位が必要」

12月に予定されていた、アニメ映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の公開が延期された。「この世界の片隅に」に、約30分の新規シーンを追加した別バージョンとして制作されているが、「当初の想定以上に制作に時間を要しており、本編完成までには数か月単位での期間が必要になることが判明した」という。

「良質な作品をお届けすることでお客様のご期待に応えたいという考えから、公開時期の延期を決断するに至った。現在、2019年中の公開に向けてスタッフ一同、鋭意制作中」だという。製作委員会は「公開を心待ちにされているファンの皆様には謹んでお詫び申し上げますとともに、より魅力を増して公開される『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を楽しみにお待ちいただけるようお願い申し上げます」とコメントしている。

原作には、アニメ化されなかった魅力的なエピソードがまだまだあり、「それを描き足すことによって主人公のすずさんだけではない、“さらにいくつもの人生“を描き出したい」(片渕監督)として、制作が決定。

新規シーンの絵コンテは、企画当初から存在はしていたもので、それらを見直しながら復活させ、更に新たなカットも追加。具体的には、主人公すずと、すずが嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソード、さらに妹すみを案じて過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなどが追加される予定。

新しい登場人物や、これまでの登場人物の別の側面なども描かれ、「彼女たちの心の奥底で揺れ動く複雑な想いが描き出されることで、より大人な印象のすずさんになる」という。

映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』特報