DJI、赤外線&4Kカメラで遭難者を見つけるドローン「MAVIC 2 ENTERPRISE DUAL」

DJIは、通常のカメラに加え、赤外線カメラも搭載したドローン「MAVIC 2 ENTERPRISE DUAL」を2019年1月上旬に発売する。価格は「DJI Enterprise正規代理店より案内する」としている。

手前が赤外線カメラも搭載したドローン「MAVIC 2 ENTERPRISE DUAL」

FLIRシステムズと共同で開発した製品。ドローンとしてのコンパクトな設計はMavic 2シリーズを踏襲。2018年10月に発表した産業用ドローン「Mavic 2 Enterprise」の特徴である、多数の高度制御技術とアクセサリー拡張性も搭載している。

可視光を捉える1/2.3型CMOSセンサーの4Kカメラに加え、サーマル画像データを捉えるFLIR Leptonサーモグラフィーマイクロカメラを一つのユニットに搭載。このユニットは3軸ジンバルに取り付けられている。2つのセンサーを活用する事で、「夜間や霧、煙の立ち込める日中の複雑な環境下でも飛行させることができる」という。

1/2.3型CMOSセンサーの4Kカメラに加え、サーマル画像データを捉えるFLIR Leptonサーモグラフィーマイクロカメラを一つのユニットに搭載

温度を測定し、画像と温度データを保存する事も可能。公共施設の点検業務から緊急事態への対応といった、様々な業務オペレーションに対応できるとする。

FLIR MSX(マルチスペクトルダイナミックイメージング)にも対応。可視光カメラデータを赤外線カメラのデータにリアルタイムで統合する機能で、視覚的ディテールを協調。肉眼ではすぐに確認できない重要なデータを素早く特定、解釈できるという。

「スポットメーター」機能では、対象物の平均温度を表示。「エリア測定」では、各エリアの平均温度、最低温度、最高温度、および対応する場所を表示。過熱しているかどうかを判断できる。

カスタムカラーパレットを使用し、表示させる特定の温度範囲の指定も可能。レスキュー隊が捜索救援活動で遭難者を特定したり、消防士が現場で火災現場でのホットスポットを特定できるよう、プロファイルをカスタムできる。

Mavic 2 Enterprise向けのアクセサリーも全て利用可能。2,400ルーメンのデュアルスポットライトを装着し、暗闇や低照度環境下の作業をサポートしたり、最大出力音量100dB(距離1m)の拡声スピーカーで人命救助などの緊急時に周辺付近への呼びかけをするといった使い方もできる。

2,400ルーメンのデュアルスポットライトを装着したところ

写真や動画、フライトログ、その他のデータを保護する機能も搭載。24GBのストレージとパスワード保護機能を搭載。GPSタイムスタンプ機能を用いて、撮影した画像ごとに時間と位置情報を記録できる。操縦者の状況認識を強化し、空域の安全性を高めるAirSense技術も搭載する。

自己発熱型バッテリーも搭載し、マイナス10度の低温環境であっても、確実に性能を発揮するという。