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KEF、左右ワイヤレスのハイレゾスピーカー「LSX」。SpotifyやAirPlay 2対応

英KEFは、SpotiryやAirPlay 2再生などが可能なWi-Fi/Bluetooth搭載アクティブスピーカー「LSX」を4月上旬に発売する。世界初の左右スピーカーもワイヤレス接続でハイレゾ再生できるスピーカーとしている。価格はオープンプライス。店頭予想価格はカラーによって異なり、グロスホワイトが129,980円前後(ペア)、マルーンレッドとデニムブルー、ブラック、オリーブ(デザイナーのマイケル・ヤング氏による限定シグネチャーモデル)の4色が各149,980円前後(ペア)。なお、電源ケーブルの接続は必要。

LSX。左からマルーンレッド、デニムブルー、オリーブ、ブラック、グロスホワイト

低域~高域の伝達のズレを防いで点音源を実現する、11.4cmの同軸2ウェイUni-Qドライバーを搭載したアクティブスピーカー。ツイーターは19mm径アルミドーム、中低域は115mm径のマグネシウム/アルミニウム合金。バイアンプ内蔵で、出力は低域用70W、高域用30WをLR独立で搭載している。

LSX(オリーブ)
新開発Uni-Qドライバーを搭載

2.4GHz/5GHzデュアルバンドのWi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n)とLAN端子を搭載し、Spotify ConnectやRoon、AirPlay 2(2019年春対応予定)、TIDAL(日本未サービス)、DLNAのネットワーク再生が可能。AirPlay 2の新機能であるマルチルーム再生にも利用できる。

各種ネットワーク再生に対応
AirPlay 2対応予定でマルチルーム再生も

左右のスピーカーはLANケーブル接続のほか、ワイヤレス接続も可能になった“フルワイヤレス”が大きな特徴。2016年発売のワイヤレスモデル「LS50Wireless」からネットワーク機能などを継承しつつ、本体を小型化した。

LS50Wireless(左)に比べて小型化
カラーは5色
オリーブモデルにはデザイナーのサイン入り

再生できるハイレゾファイルは192kHz/24bitのPCMで、左右ワイヤレスの場合は48kHz/24bitにダウンコンバート。左右をLANケーブルで接続した場合は96kHz/24bitへのダウンコンバート再生となる。Bluetooth再生時はaptXコーデックに対応する。

有線の音声入力も可能で、光デジタルとアナログのステレオミニ入力を装備。サブウーファー出力(RCA)も備える。

周波数特性は、スタンダードが52Hz~47kHz、低音伸長モード時が49Hz~47kHz、低音制御モード時が55Hz~47kHz。出力音圧レベルは102dB。

背面の入出力

KEF独自のDSPアルゴリズムMusic Integrity Engineにより、タイムアラインメントと位相制御が可能。iOS/AndroidアプリのKEF Controlを利用して、カスタムEQセッティングも行なえる。

アプリで設定や音質調整が可能

グロスホワイト以外のモデルは、デンマークのテキスタイルメーカーKvadratのファブリック素材を使用。カッシーナ・イクスシー(CASSINA IXC)などの高級家具で使われているものだという。

外形寸法は155×180×240mm(幅×奥行き×高さ)、重量は左右で異なり、マスター側が3.6kg、スレーブが3.5kg。底面にネジ穴(1/4インチ)を備え、スタンド設置に利用できる。リモコンも付属する。

底面
主な仕様
カラーと価格

お台場に新たな“ラボ”を春オープン。物流の高品質化も

KEF Japanの淺井信行社長は、KEFのブランド戦略として、製品やサービスによるユーザーの満足度を高めるだけでなく、期待以上のものを提供することで新たなライフスタイル提案と、KEFファンの構築を図る方針を説明。さらに、販売店も“製品を売る喜び”が感じられるようなKEFファンとなってもらうことを目指すという。

KEF Japanの淺井信行社長

海外に比べて、外箱の傷にも厳しい日本のユーザーの要望に応えるため、短納期/高品質の物流を実現するため国内サードパーティと協力している点や、新たな販売パートナー構築により全国展開で100人体制まで拡張してきたことを説明。

製品ラインナップを拡大

さらに、ユーザーが「ライフスタイル提案」を体験できるスペースとして、現在のショールームである東京・有楽町の「KEF Music Gallery」に加え、2019年春にはお台場に「KEF Music Lab」をオープン予定。KEFのモットー「原音再生」を実際に体感できる実験室(Laboratory)という位置づけで、本格的な試聴環境を用意。試聴にはKEF Music Galleryで事前予約が必要となり、詳細は今後発表予定だという。

淺井社長の体制になる前は、製品を体験できる場所が46カ所だったが、現在は200カ所以上のタッチポイントを用意して、KEF製品を見て、触って、聴けるという。

同社マーケティング部長の壱岐浩氏は、Uni-Qドライバーの歴史は昨年30周年を迎え、12世代を数えるまで進化を継続してきたことを説明。「再生機器からもワイヤレスで、LRもケーブル不要でスッキリできる。LS50Wirelessと同様にデジタル入力なども備え、必要かつ十分な使い方ができる」とアピール。淺井社長も「特許技術として30年更新している。30年の積み上げは、他社には追随できない」と自信を見せた。

初代Uni-Qは1988年
壱岐浩マーケティング部長

デザイン面でも、ネジなどが外側に見えない作りや、各色のモデルで振動板や背面バスレフダクトの色まで変えていることなどを紹介。マイケル・ヤング氏がこだわったデザインが投入されているという。アプリで音質設定できる点についても、「EQで、誰でも良い音にカスタマイズできる」とした。

【記事修正】グロスホワイトモデルなどの価格がオープンプライスに変更となったため、記事を修正しました(3月22日)