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VTuberとの握手会を実現、阪大が技術協力「Project ToucH」始動

ハロー(Helo)は、VTuberなどデジタル上のキャラクターと物理的に“触れる”ことをテーマに、最先端技術を駆使した研究開発「Project ToucH」の第一弾企画を、大阪大学工学部/大学院工学研究科 中西英之准教授の協力により行なうと発表。クラウドファンディングのCAMPFIREで、プロジェクトメンバーと、VTuber響木アオが参加する“VTuber握手会”イベント参加者の募集を8月2日18時より開始する。プロジェクトのコースは1,000円から用意されている。

「Project ToucH」メインキービジュアル(イラスト/なつめえり)

テレビ東京のVTuberドラマ「四月一日さん家の」にも出演した響木アオは、ハローがマネジメントするVTuber。その新たな取り組みとして、今まで不可能だった「キャラクターに触れる」ことの実現を目指すのが今回の「Project ToucH」。

VTuberの響木アオ

プロジェクト第一弾の目標は「握手」と設定、響木アオと握手できる「アオちゃんの手」を製作する。その後も、段階を踏みながら「手」以外の部分でのコミュニケーションができるプロダクトを順次製作予定としている。さらに、他企業のキャラクターIPとコラボし、響木アオ以外のキャラクターで実現することも検討しているという。

プロジェクトの概要

「握る事ができる手の製作」と「アオちゃんの手の再現」のために、大阪大学 中西英之 准教授と研究チームが協力。中西准教授は「遠隔地の人がまるで同じ部屋にいるかのような、リアルでインタラクティブなコミュニケーションを成立させること」といったソーシャルテレプレゼンスを研究している。

「視覚だけの映像に身体接触という触覚を付加することでソーシャルテレプレゼンスを強化することができるのではないか」という仮説検証のもと、ビデオ会議の画面にロボットハンドを取り付けて“人の手のような柔らかさと温かさ”を再現。「ロボットハンドによる遠隔握手は相手の存在感を増幅する効果があることを証明した」という。

また、「アオちゃんの手」のために、手の柔らかさや質感、弾力感、水分、暖かさを再現。手の皮に使用するシリコンの薄さ、耐久性など様々な方向から適した素材を選定するため、専門家と議論を交わしているという。

ロボットハンドを使ったソーシャルテレプレゼンスのデモ
Remote Handshaking: Touch Enhances Video-Mediated Social Telepresence

今回のクラウドファンディングでは、全てのリターンに「プロジェクトメンバー ID PASS発行」の枠を作成。メンバーID PASSを持つとプロジェクトメンバーの一員として認められ、プロジェクトメンバー専用会員サイトにログイン可能となる。

プロジェクトメンバー専用会員サイトでは、「アオちゃんの手」製作の過程や開発状況の進捗を確認でき、プロジェクトの方針決定に関わる企画も用意されるという。

リターンには「響木アオ“Project ToucH”記念ライブ」と「“Project ToucH”お披露目握手会」のチケットを用意。握手会では、完成した「アオちゃんの手」と握手できる。握手の開催以降も、様々な「触れる」コミュニケーションをプロジェクトメンバーと共に実現予定としている。