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パナソニック有機EL VRグラスが5.2Kに進化。Technicsスピーカー内蔵

有機EL搭載VRグラスのモックアップ

パナソニックは、米国時間の11日からスタートする「CES 2021」に先駆けてプレスカンファレンスをオンラインで開催。国内でもメディア向けにCESに向けた製品を展示した。その目玉の1つとして、昨年も出展した“有機EL搭載VRグラス”の進化版が登場。解像度が5.2Kへと進化し、Technicsが監修したスピーカーを内蔵するなど完成度が高まっている。

高画質を追求したVRグラス。発売時期や価格などは未定。コンシューマー、ビジネス用途、どちらへの展開も検討しているという。

今年の特徴は、パナソニックと、VRグラスの大手メーカーであるKopinと共同で開発したマイクロOLEDパネルを採用した事。昨年の試作機は4K相当の解像度だったが、今年は5.2K、1.3型/2,560×2,560ドット(5.2K相当、画素密度2,245ppi)へと高解像度化。HDRにも対応し、パネルとしては120Hzもサポートする。

高解像度なパネルにより、画素構造/網目が見えてしまうスクリーンドア効果を防止。さらに、超薄型パンケーキレンズを搭載する事で、製品を小型化しながら、クリアで歪みのないHDR映像を実現するという。

昨年と比べ、重量バランスも最適化。アームの強度や、アームの末端に備えたフィンの形状などを最適化する事で、装着安定性も高めている。

さらに、6DoFにも対応。装着者の動きを検出し、VRゲームの動きに反映させる事もできる。サウンド面は、昨年モデルはイヤフォンを接続する方式だったが、今年は新たにTechnics監修のステレオスピーカーもテンプル部分に搭載。バーチャルサラウンドサウンドを流す事で、音の面でもVRに没入しやすくなったという。

手前のカーブになった部分にカメラを搭載しているのがわかる。このカメラで、装着者の動きを検出する
スリット状の部分がスピーカー

IPD(瞳孔間距離)や、視度調整機構も搭載する。なお、VRグラス自体に電源やプロセッサーは搭載せず、USB-Cで5Gスマートフォン(Android)やパソコンと接続して使用する。スマートフォンと接続した場合は場所を問わずにVR体験が可能。PC接続時は、多彩なSteamVRタイトルが利用できる。

IPD(瞳孔間距離)や、視度調整機構も搭載