渡辺謙主演「沈まぬ太陽」が5月にBlu-ray/DVD化

　渡辺謙主演の映画「沈まぬ太陽」が、5月28日にBlu-rayとDVDビデオで発売される。発売元は角川映画、販売元は東宝。BDは本編を1枚のディスクに収録するが、DVD版は2枚に分けて収録。DVD版は、特典ディスクを1枚加えた3枚組のスペシャル・エディションと、本編ディスクのみの2枚組スタンダード・エディションの2種類を用意する。BD版の価格は7,770円。

　本編の長さは10分間のインターミッションを含め、202分となる。本編ディスクにはBD/DVD版どちらも、特報や予告編、TVスポット集を収録する。

　BD版と、DVDのスペシャル・エディションに付属する特典DVDは共通で、収録時間は150分を予定。「メイキング映像集」、公開特番を再編集した「なぜ時代は山崎豊子を求めるのか」、「製作会見～完成披露試写会～初日舞台挨拶映像」などを収録する。封入特典は写真と解説で構成する「特製冊子」など。BDとDVDスペシャル・エディションには豪華特製ケースも付属する。

沈まぬ太陽 スペシャル・エディション(3枚組) ※商品の仕様及びジャケットデザインは変更になる場合があります	沈まぬ太陽 スタンダード・エディション(2枚組) ※商品の仕様及びジャケットデザインは変更になる場合があります

　舞台は昭和30年代。巨大企業・国民航空社員の労働組合委員長、恩地元(渡辺謙)は、組合委員長として職場環境の改善に取り組んだ結果、会社からの海外赴任辞令を下される。恩地はパキスタン、イラン、そして路線の就航もないケニアへと赴任。会社は帰国をちらつかせ、恩地に組合からの脱退を迫る一方で、露骨に組合の分断を図っていた。

　そんな中、共に闘った同期の行天四郎(三浦友和)は早々に組合を抜け、エリートコースを歩みはじめる。同僚でありながら行天の愛人の国際線客室乗務員・三井美樹(松雪泰子)は、対照的な人生を歩む2人を冷静に見続ける。

　行天の裏切り、更に妻・りつ子(鈴木京香)ら家族との長年にわたる離れ離れの生活……。焦燥感と孤独とが、恩地を次第に追いつめていく。十年におよび僻地での不遇な海外勤務に耐え、本社へ復帰を果たしたものの、恩地への待遇が変わることはなかった。だが、境の日々のなか、ついに「その日」はおとずれる。航空史上最大のジャンボ機墜落事故。

　墜落は、起こるべくして起きた事故だったのか? 政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之(石坂浩二)の就任を要請。恩地は新設された会長室の室長に抜擢される。「きみの力を借りたい」。国見の真摯な説得が恩地を動かす。しかし、それは終わりなき暗闇の始まりだった……。

　原作の刊行から10年。原作者の山崎豊子自身が映像化を熱望し、「この作品の映画化を見るまでは決して死ぬことは出来ない」と言わしめるほどの著者渾身の一作。製作総指揮は角川歴彦。監督は若松節朗。