ナップスタージャパンの全サービスが5月末に終了

-終了後は楽曲再生不可。システム投資が困難なため


5月31日サービス終了


 タワーレコードと子会社のナップスタージャパンは、ナップスタージャパンが提供している全サービスの提供を5月31日までに終了することを決定した。

 新規登録やアカウント作成は3月31日までで終了。パソコン向けの月額定額制聞き放題(サブスクリプションサービス)サービスである「Napster To Go/Basic」は5月31日をもって終了。NTTドコモの携帯電話向けサービスは、4月30日をもって終了する。

サービス名内容サービス終了
「Napster Basic」
「Napster To Go」
PC向けサブスクリプション5月31日
「ナップスター♪タワレコ公式」
「ナップスター♪タワレコチャネル」
NTTドコモ/au
着うた、着うたフル
4月30日
「ナップスター♪タワレコチャネル」
「ナップスター♪洋楽!」
NTTドコモ Music & Videoチャネル

 サービス終了の理由は、今後のサービス継続のためのシステム投資に対し、事業の収益性が見込めないと判断したため。現在ライセンサーである米Napsterは、米国および欧州の音楽市場に対応するためDRMフリーへのプラットフォーム移行を進めており、日本で現行のサービスを継続するためには、楽曲許諾やシステム運用に関する大規模な支出が必要で、それは困難だと判断したという。

 なお、サブスクリプション(定額制聴き放題)サービスで購入したパソコンや携帯電話向けの楽曲はサービス終了とともに、楽曲再生できなくなる。ただし、アラカルト(個別の楽曲を選択/購入)で購入した楽曲についてはWM DRMで著作権保護されており、その範囲内で継続して利用できる。サービス終了後も、ナップスタージャパンもしくはタワーレコードのカスタマーサービスで、問い合わせなどへの対応は継続するとしている。

 ナップスタージャパンは、2006年10月にPC向けの国内初のサブスクリプション型音楽配信サービスをスタート。2007年にはドコモと協業し、携帯電話向けのサブスクリプションサービス「うた・ホーダイ」を開始していた。契約者数は明らかにしていないが、「携帯電話が半数以上」だったという。


(2010年 3月 1日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]