キヤノン、AVCHDカメラの内蔵メモリ強化モデル

-32GB「R11」が6万円、64GB「M32」が10万円


HF M32

8月上旬発売

標準価格:オープンプライス


HF R11
 キヤノンは、AVCHD記録のハイビジョンビデオカメラのエントリーモデルと中級モデルのラインナップを拡充。8月上旬より、内蔵メモリ64GB搭載の中級モデル「iVIS HF M32」と、内蔵メモリ32GB搭載のエントリーモデル「iVIS HF R11」を発売する。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格はR11が6万円前後、M32が10万円後。

 いずれのモデルも2月に発売した機種の内蔵メモリ容量を強化したモデル。R11は、HF R10の8GBから4倍の32GB、M32はHF M31の32GBの2倍の64GBを内蔵している。また、カラーバリエーションはR11、M32ともにスノーシルバーと、ブラックの2色をラインナップする。

 なお、従来のR10、M31もレッドモデルが継続販売されるため、Rシリーズ、Mシリーズとも、スノーシルバー、ブラック、レッドの3色から選択できるようになる。

 メモリ容量とカラーバリエーション以外の基本仕様は従来モデルと同じだが、M32については、出荷時点でSDXCに対応しており、本体にSDXCロゴがプリントされている。R11は出荷時点ではSDXCに対応しておらず、8月下旬のファームウェアアップデートで対応するため、SDHCロゴがプリントされている。なお、HF S21、M31、R10についても、ファムウェアップデートでSDXCに対応する予定。


■ HF M32

左からブラック、スノーシルバー

 総画素数389万画素「キヤノン フルHD CMOS」を採用したほか、DIGIC DV IIIや、光学15倍ズームの「キヤノン HD ビデオレンズ」を搭載。撮像素子は1/4型総画素数約399万画素で、RGB原色フィルターを採用。有効画素数は、静止画時は約331万画素(4:3)/約299万画素 (16:9)。ズームは光学15倍で、9群11枚構成。 F1.8~3.2、焦点距離は35mm判換算で39.5~592.5mmとなっている。

 2.7型タッチパネル液晶を採用し、タッチした被写体にフォーカスと露出を追尾する「タッチ追尾」や、タッチした場所にフォーカスや露出を合わせる機能を搭載。また、自動的に31シーンから選択する「こだわりオート」を装備する。手振れ補正についても、液晶脇のボタンを押すことで、一時的に望遠撮影時の手ぶれ補正を強力にする「パワードIS」を備えている。

 そのほかにも、内蔵メモリの容量が一杯になったら、SD/SDHC/SDXCカードに自動切り替えするリレー記録に対応している。なお、記録メディアの切替え時には、シーンの欠落が発生する。また、SD解像度の撮影には対応していないが、本体内で撮影した映像を、SD解像度に変換する機能を搭載。SD-Video形式(9Mbps)または、MPEG-2(3/9Mbps)を選択できる。

ブラック
スノーシルバー

 最低被写体照度は約0.4ルクス(ナイトモード、シャッタースピード1/2秒)/約5.5ルクス(Pモード、オートスローシャッターオン、シャッタースピード1/30秒)。また、本体には補助光源としてフラッシュと、ミニビデオライト(高輝度白色LED)を内蔵している。

 連続撮影時間は、付属のバッテリパック「BP-808」で、約105分(SPモード、内蔵メモリ使用、液晶モニターの明るさ:ノーマル、AF合焦時)。オプションの「BP-827」を使用すると、約315分の連続撮影が行なえる。

付属品

 外形寸法は約68×123×60mm(幅×奥行き×高さ、グリップベルト含まず)、本体重量約320g(撮影総重量約380g)。入出力端子はミニアドバンストシュー、HDMIミニコネクタ出力(x.v.Color、CEC対応)、AVミニ出力、外部マイク入力、ヘッドホン(AVミニ出力と兼用)、コンポーネント出力(特殊D端子)、USB 端子(mini-B)などを備える。

 付属品は、バッテリパック「BP-808」、ワイヤレスコントローラー「WL-D89」、D端子ケーブル「DTC-100/S」、ステレオビデオケーブル「STV-250N」、USBケーブル、コンパクトパワーアダプタ「CA-570」、PIXELA Application Disc、音楽データディスクなど。


iVIS HF M31

■ HF R11

左からスノーシルバー、ブラック

 1/5.5型239万画素「キヤノン フルHD CMOS」、DIGIC DV III、光学20倍ズーム「キヤノン HD ビデオレンズ」を搭載。手振れ補正は電子式。撮像素子の有効画素数は動画時約239万画素、静止画時は約173万画素(4:3)/約156万画素 (16:9)。

 レンズはF1.8~3.6、焦点距離は35mm判換算で、動画と静止画(16:9時)は約40~800mm/49~980mm(ダイナミックモード)、静止画(4:3)時は約40.2~804mmとなっている。最低被写体照度は約0.4ルクス(ナイトモード、シャッタースピード1/2秒)/約5ルクス(Pモード、オートスローシャッターオン、シャッタースピード1/30秒)となっている。

 SD/SDHCメモリーカードスロットも装備。SDXCには、ファームウェアアップで対応予定。内蔵メモリとSD/SDHCメモリーカードに連続して記録できるリレー記録にも対応している。なお、メモリ切替え時はシーンの欠落が発生する。

 録画モードは「MXP」(約24Mbps)がなく、「FXP」(約17Mbps)、「XP+」(約12Mbps)、「SP」(約7Mbps)、「LP」(約5Mbps)の4種類を用意。解像度はFXPモードは1,920×1,080ドット、その他のモードは1,440×1,080ドット。24p、30pを60i記録することも可能。本体内で撮影した映像を、SD解像度に変換する機能も搭載。SD-Video形式(9Mbps)または、MPEG-2(3/9Mbps)を選択できる。Eye-Fiカードにも対応し、パソコンなしで、無線LAN経由でWebサイトなどにアップロードできる。

ブラック
スノーシルバー

 上位モデルにも搭載している「ハイスピードAF」や、歩行時の撮影での手ブレを効果的に抑制する「ダイナミックモード」、撮影シーンを31通りに自動的に判別する「こだわりオート」も備える。

 液晶モニターは、2.7型ワイド液晶で、画素数は約11.2万ドット。上位モデルとは異なり、タッチパネルは採用しておらず、液晶脇のジョイスティックで操作する。

 外形寸法は約60×124×64mm(幅×奥行×高さ)、重量は約270g(撮影時約325g)。ミニアドバンストシューは備えておらず、入出力端子はHDMIミニコネクタ出力(x.v.Color、CEC対応)、AVミニ出力、外部マイク入力、ヘッドホン(AVミニ出力と兼用)、コンポーネント出力(特殊D端子)、USB端子(mini-B)などを備える。

 連続撮影時間は、付属のバッテリパック「BP-2L5」使用時で、標準画質のSP(約7Mbps)モードで撮影した場合、約80分となっている。オプションの「NB-2LH」を使用すると、約105分の連続撮影が行なえる。

 付属品はD端子ケーブル「DTC-100/S」、ステレオビデオケーブル「STV-250N」、USBケーブル、コンパクトパワーアダプタ「CA-590」、バッテリパック「BP-2L5」、PIXELA Application Disc、音楽データディスクなどとなっている。



(2010年 7月 14日)

[AV Watch編集部 古川 敦]