TSUTAYA運営のCCC、MBOで非上場化へ

-「大幅な事業変換の必要」などを理由に


 TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は3日、マネジメントバイアウト(MBO:経営陣による自社買収)を実施すると発表した。CCCの普通株式および新株予約権に関する公開買付けを行ない、非上場化を目指す方針。

 CCCの増田宗昭社長が全額出資したMMホールディングスを通じ、CCCの公開買付け(TOB)を実施。全株式の保有を目指す。普通株式1株当たりの買付価格はは600円。

 MBOの理由については、事業が成熟期を迎え、大幅な事業転換の必要があるが、そのためには短期的な収益悪化やキャッシュフロー悪化の可能性があること、さらに、IR活動による事業戦略公開が他社に模倣されるなどの問題、当面大規模な資金調達の予定がなく、ブランド力や信用力も備えており、上場を維持するメリットが少ないこと、などを挙げている。

 CCCは、昭和60年9月に蔦谷書店(現TSUTAYA)のフランチャイズの本部として設立。現在TSUTAY直営店事業、TSUTAYA FC(フランチャイズ)事業、Tポイントを核としたアライアンス・コンサルティング事業、TSUTAYA onlineなどを手掛けるインターネット事業などを主要事業として展開。これまで企画開発してきたプラットフォームを通じて蓄積した、多層的なマーケティング情報を活用し、データベースマーケティングで「世界一の企画会社」になることを目標に掲げている。

 しかし、主力事業の「CD・DVDレンタル市場」は成熟期を迎え、他社との競争も激化。さらにインターネットコンテンツ配信の加速も見込まれるほか、国内人口の減少など、経営環境は厳しくなっていると分析する。

 こうした環境下で、競争優位を維持しながら、企業価値を向上させるためには、「さらなる経営資源の集中と選択が必要」とし、具体的には、TSUTAYA FC事業のビジネスモデル転換、TSUTAYA直営店の収益強化、Tポイントなどアライアンスコンサルティング事業の成長、配信サービスなどインターネット関連業界の企画開発や店舗価値向上、既存店モデルチェンジなど、「業態転換を含む事業再構築が必要不可欠」とする。

 その場合、短期的に売り上げ規模の縮小や利益水準低下、キャッシュフローの悪化などが予想され、株主等への悪影響が見込まれる。加えて、IR活動の中で、経営戦略などの企業情報を提供することで、新規事業に関するコア戦略が他社に模倣されやすくなり、「結果収益の機会損失につながり、株主や加盟店、従業員などを含むステークホルダの中長期的な価値を棄損する可能性も否定できない」と説明。こうしたことから、MBOの方針を固め、2010年12月28日に買収目的会社のMMホールディングスを設立したという。

 なお、MBO完了後も特段の事情がない限りは、増田宗昭氏が代表取締役社長を継続。公開買い付け実施後に経営体制を大幅に変更する予定は無いとしている。


(2011年 2月 4日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]