3Dメガネ共通規格「M-3DI」策定。映画館と家庭で共用

-パナソニック/XPANDが提案。通信信号を共通化


 パナソニックとX6D Limited(XPAND 3D)は、3Dアクティブシャッターメガネの普及を目指し、3Dメガネ共通規格「M-3DI」を策定した。パナソニックやXPANDのほか、三菱や日立など10社が同規格をサポートすることで合意。4月初めよりM-3DI License Agentから同規格に基づく関連技術のライセンス提供を開始する。

 2010年より各社から3Dテレビが発売されたが、それぞれの3Dアクティブシャッターメガネとテレビの通信にはメーカー各社が独自方式を採用しており、3Dアクティブシャッターメガネの互換性が無い状態になっていた。

 今回のライセンス提供はこうした課題解決を図ることを目的にしたもの。具体的には、3Dアクティブシャッターメガネとテレビ、家庭用プロジェクタ、映画館(XPAND方式対応)との間で使用する通信プロトコルを提供。同プロトコルをサポートする3Dメガネの普及により、ユーザーはお気に入りの3Dメガネをテレビや、パソコン、プロジェクタ、映画館など様々な環境で利用できるようになる。

 まずは、赤外線通信技術を使用したものをライセンスするが、次のステップとしては無線通信技術を応用したものも検討するとしている。今回サポートを表明しているのは、以下の10社。

  • パナソニック
  • XPAND 3D
  • 長虹(Changhong Electric)
  • 船井電機
  • 海信(Hisense)
  • 日立コンシューマエレクトロニクス
  • 三菱電機
  • セイコーエプソン
  • SIM2 Multimedia
  • ViewSonic

 日立や三菱以外の国内大手テレビメーカーは参加していないが、ソニーは「3Dが始まったばかりの現状では、専用のメガネで最適な画質を提供していく方針」としている。また、東芝は、「(M-3DI規格の)サポートは、当面予定していない。当社の3Dは、従来よりシャッターグラスタイプ、グラスレスタイプなど様々な方式を検討、商品化している。採用するグラスの方式については限定することなく最適な方法を今後も検討していく」としている。


(2011年 3月 29日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]