東芝、フラッシュメモリ搭載で3倍高速の2.5型HDD「ハイブリッドドライブ」


新開発のハイブリッドドライブ

 東芝は、2.5型HDDにNAND型フラッシュメモリを搭載し、高速書き込み/読み出しを実現した「ハイブリッドドライブ」を製品化。9月25日より1TBモデル「MQ01ABD100H」と、750GBモデル「MQ01ABD075H」のサンプル出荷を開始する。

 大容量記録を特徴とする磁気ディスクに加え、8GBのNAND型フラッシュメモリ(8GB/32nm SLC)をキャッシュメモリとして活用することで大容量と高性能を両立。書き込み/読み出しなどの性能を従来の同社HDDに比べ約3倍高速化した。従来の2.5型HDDからそのまま置き換えることが可能で、PCなどに搭載した場合、アプリケーション起動時間を40%程度短縮できるという。PCにおけるハイビジョン動画の記録/再生性能向上なども見込める。

 データ記録については、メモリの書き換え負荷の平準化技術や、ユーザーのデータアクセスパターンを動的に学習する「自己学習型のキャッシングアルゴリズム」などにより、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、磁気ディスクの3層の記憶デバイスにデータを適正に配置。システムから高頻度で要求されるデータをNAND型フラッシュメモリに保持することで、読み出しの高速化を実現する。


本体内部のイメージ

 インターフェイスはシリアルATA Revision 3.0(ATA-8)に準拠し、インターフェイス転送速度は6.0Gbit/s。1TBの「MQ01ABD100H」は、面記録密度1,153.4Mbit/mm2(744.1Gbit/in2)を実現。本体の厚さは9.5mm、ディスク枚数は2枚。750GBモデル「MQ01ABD075H」の記録密度は858.1Mbit/mm2で、ディスクは2枚。回転数は5,400rpm、バッファ容量は32MiB、重量は112g、騒音はアイドル時23dB/シーク時24dBでいずれも共通。



(2012年 9月 25日)

[AV Watch編集部 中林暁]