4K/60fpsの映像フォーマット「XAVC」を民生展開へ

AVC/H.264の4K利用を促進。ソニーがライセンス


 ソニーは、4K映像用の新ビデオフォーマット「XAVC」を開発。2013年2月から発売する新4Kカメラ「PMW-F55」、「PMW-F5」で採用する。ソニーでは、XAVCをオープンな技術フォーマットと定め、映像制作メーカー各社へライセンスプログラムを展開。現在14社が対応を表明している。

 また、業務用フォーマットとしての利用だけでなく、民生用AVC機器へも採用していく方針。今後民生用製品においても、4Kでの撮影、編集、視聴をサポートするフォーマットとしての導入を目指す。ソニーでは「民生機器への導入時期は検討中なので明かせないが、必ずやる」としている。


XAVCの概要PMW-F55PMW-F5
14社がサポート

 XAVCは、4K/4,096×2,160ドット、60フレーム/秒までの高解像度映像を、MPEG-4 AVC/H.264で圧縮し、データ容量を一定レベルまで抑えて高画質化。3,840×2,160ドットやフルHD、プロキシデータもサポートする。ビット数は、8bitから12bitまで、フレームレートは60フレーム/秒(撮影では180フレーム/秒まで対応)。カラーサンプリング方式は4:4:4、4:2:2、4:2:0。ファイル形式はMXFで、既存の映像制作ワークフローを活用できるという。

 フォーマットブック(仕様書)やSDK、ロゴ提供などのライセンスプログラムは、11月中に開始予定。以下の14社がXAVCのサポートを表明している。

  • オン・セット・デイリーズ(撮影現場での映像確認機器およびシステム)
    ASSIMILATE、Codex、Colorfront、FilmLight、MTI Film、YoYotta
  • カラーグレーディング、コンポジット(編集工程での色調整やVFXとの合成)および編集
    ASSIMILATE、FilmLight、Quantel
  • ノンリニア編集
    Adobe CS6(Rovi Total Code Plug-in組み込み)、Avid、Final Cut Pro X、Grass Valley、Quantel、Rovi、Sony Vegas Pro 12
  • ソフトウェアコーデック
    Rovi MainConcept SDK
  • コーデックボード
    Matrox

(2012年 11月 14日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]