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ソニー、ルネサス山形の鶴岡工場を取得。CMOSセンサー増強へ

 ソニーは29日、ルネサス山形セミコンダクタの鶴岡工場の譲渡でルネサスエレクトロニクスと合意した。ソニーは、CMOSイメージセンサーの新たな製造拠点「山形テクノロジーセンター」を3月31日に新設する。

 ルネサスエレクトロニクスとソニーは、29日付でルネサス山形の鶴岡工場の半導体関連資産をソニー100%子会社のソニーセミコンダクタ(SCK)に譲渡することで合意。3月31日を目処にSCKに対象資産を譲渡する。譲渡価格は75.1億円。

 3月31日にはSCKの山形テクノロジーセンターを設立。CMOSイメージセンサーの新たな生産拠点として、主に積層型CMOSイメージセンサーのフォトダイオードや配線工程などの製造を行なう。量産開始は2015年4月を予定している。

 ソニーは2014年度上期から2015年度下期にかけて生産能力増強のための設備投資を行ない、イメージセンサーの総生産能力を現在の約60,000枚/月から約75,000枚/月まで増強する。投資額は総額350億円を見込んでおり、鶴岡工場の資産取得金額が約75億円、2014~15年に実施予定の設備投資が約275億円となる。

 なお、現在鶴岡工場で生産中のシステムLSIについては、譲渡後、ルネサスとソニーが合意した一定期間SCK保有の当該工場に生産を委託するが、その後は、ルネサスの那珂工場への製品移管、もしくは生産終了とする。

(臼田勤哉)