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パナソニック、4K/60pの最上位ビデオカメラ「HC-X1000」

光学20倍ライカディコマーレンズ、約1.5kg。約34万円

 パナソニックは、4K/60p動画撮影に対応したコンシューマ向けビデオカメラのフラッグシップモデル「HC-X1000」を10月23日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は34万円前後。

HC-X1000

 同社は4K/30p動画撮影が可能な製品として、ウェアラブルカメラの「HX-A500」や、デジタル一眼レフカメラの「DMC-GH4」、レンズ一体型デジカメ「FZ1000」などを販売しているが、4K撮影のフラッグシップ機として発売するのが4K/60p対応の新モデルであるX1000となる。コンシューマ用モデルだが、プロカメラマンやハイアマチュアの使用を主なターゲットとしており、ライカディコマーレンズ搭載で、光学20倍/iA 40倍ズームに対応。XLR音声入力やマニュアル操作用の3連リングなどプロ向けの仕様も充実させながら、重量は約1.5kgに抑えているのも特徴。

HC-X1000

 4K撮影記録はMP4(IPB)で、3,840×2,160ドットの60p/30p/24pのほか、DCI規格の4,096×2,160ドット/24p記録も可能。ビットレートは、3,840×2,160ドット/60p時が約150Mbpsで、30p/24p時は約100Mbps。音声はリニアPCMのほか、30p記録時はAACにも対応する。フルHD撮影は、All-IntraとIPBの両方に対応(MP4/MOV)。1,920×1,080ドット/60p記録時のビットレートは約200Mbps。AVCHDのフルHD 60p/30pや、1,440×1,080ドット、1,280×720ドット記録なども可能。なお、4KのMOV記録にも、発売後のファームウェアアップデートにより対応予定としている。

 総画素数1,891万画素、有効829万画素(動画)/885万画素(静止画)の、新開発1/2.3型MOSセンサーを搭載。4K/60pの高速読み出しが行なえ、高ビットレートエンコード技術や高速処理、新ノイズリダクションを備えた映像エンジン「クリスタルエンジンPRO 4K」との組み合わせにより、ローリングシャッター歪みを抑えている。

 光学20倍のライカディコマーレンズを搭載し、35mm換算の焦点距離は、動画/静止画ともに29.5〜600mm(17:9)、30.8〜626mm(16:9)。F値は1.8〜3.6、最短撮影距離は約3cm(ワイド端)/約1.5m(全域)。フルHD記録時は40倍のiAズームも行なえる。従来のライカレンズと同様にゴーストやフレアなどの品質で認証を得ているだけでなく、4Kカメラ用レンズとしての解像度などについても独ライカの厳しい基準をクリアしたという。レンズ部には、ズームレンズ/フォーカスレンズ4群の「4ドライブレンズシステム」により、4K高画質と本体のコンパクト性を両立させている。

 フルHD記録時は5軸ハイブリッド手ブレ補正に対応。4K記録時は光学式のPower OISとなる。0ルクスでも撮影できるナイトモード(IR)を備え、4K記録にも利用可能。NDフィルタも備え、1/4、1/16、1/64、OFFから選択できる。NTSC/PALの両方に対応し、シャッター速度は60i/60p/30p時が1/8〜1/8,000、50i/50p/25p/24p時が1/6〜1/8,000。

 本体操作により、撮影後の動画からJPEG静止画を切り出すことも可能で、高解像度を活かした「4Kフォト」の利用も提案。切り出し時の解像度は、動画撮影モード17:9時が880万画素、16:9時は830万画素または210万画素。

ライカディコマーレンズを搭載
解像度 フレーム
レート(NTSC記録時)
ビットレート 映像圧縮 音声圧縮 タイム
コード
4K 4,096×2,160 24p 100Mbps IPB PCM
3,840×2,160 60p 150Mbps
30p/24p 100Mbps
30p 100Mbps AAC -
フルHD
高ビットレート
1,920×1,080 60p/30p/24p 200Mbps ALL-Intra PCM
60p 100Mbps
50Mbps
IPB PCM
24p 50Mbps PCM
60i 50Mbps
60p 50Mbps AAC -
フルHD
AVCHD
最大1,920×1,080 60p/60i 最大28Mbps MPEG-4 AVC
/H.264
ドルビーデジタル
PCM
-

録画時に赤く点灯するライト。4Kフォーカスなどアシストも充実

 操作性の面では、ズーム/フォーカス/アイリスの3連マニュアルリングを搭載。右のグリップ側とハンドル上部にシーソー型のズームレバーも備える。絞りは開放F1.8〜最大のF11まで調整できる。ビューファインダは0.45型/122万画素のEVF。液晶モニタは3.5型/115万画素で、上部へ収納することも可能。

3連マニュアルリングを装備

 ユニークな特徴として、レンズと本体の境目の部分にライトを装備。電源ONにするとブルーに、撮影を開始するとレッドに発光し、動作状態が分かる。この機能は今後も高機能なモデルに搭載していく予定。なお、このライトはOFFにすることもできる。レンズフードはワンタッチでオープン/クローズが可能。

電源ONの状態はライトがブルーに
記録中は赤く光る

 4K記録において特に重要となるフォーカスを向上させるため、高速/高精度なAF技術を搭載。フォーカススピードは、ワイド時が1秒、中間で1.5秒、テレ時が1.5秒で、GH4(ワイド2.3秒/中間3秒/テレ3.4秒)などに比べて大幅に強化している。被写体への追従性や、パンニング時の合焦性能も高めている。

 さらに、フォーカスアシスト機能も充実。任意の場所を10倍まで拡大できるほか、フォーカスの合った被写体の輪郭に色を付けるフォーカスピーキングも可能で、カラーは赤/黄/青/白の4色、表示は3段階から選択できる。画面タッチ操作で好みのエリアにフォーカスを合わせるエリアモードも用意する。

 プロ用のアシスト機能として、ヒストグラム表示や、カメラの傾きを表示するレベルゲージ、輝度が設定を超えた場合のゼブラパターン、カラーバーなども備える。シーンの自動判別/画質調整機能のiAモードにも対応。iAプラスモード時は、明るさとカラーの調整も行なう。そのほか、撮影中にコントラストやカラーレベル、シャープネスの調整も可能。

側面の操作ボタン部
グリップ側
液晶モニタ表示時。ビューファインダには大型のアイカップを装備

 記録メディアはSDHC/SDXCカードで、2基のカードスロットを装備。UHS-I スピードクラス3(U3)の高速記録に対応する。1枚に4K/60pなどの動画を記録できるほか、2枚の同時記録や、オートスイッチ(リレー)記録も可能。さらに、フルHD記録時は「バックグラウンド記録」も可能。これはスロット2のSDカードに連続記録しながら、スロット1は必要なシーンをスタート/ストップで記録するもので、重要なシーンの録り逃がしを防げる。

 IEEE 802.11b/g/nの無線LANも搭載。iOS/Android用アプリ「Panasonic Image App」と連携することで、スマホをリモートビューファインダとして画角の確認やリモコン操作が可能。NFCも備え、対応スマートフォンとのワンタッチペアリングも行なえる。

 ステレオマイクを内蔵するほか、XLR接続で外部マイクも使用可能。L/Rの端子を別々の場所に設けることで、外部マイク接続時もコンパクトさを維持するという。L/R独立ボリューム調整も行なえる。コンデンサーマイク用の+48Vファントム電源にも対応する。

 HDMI 2.0対応の出力端子や、RCAのコンポジット映像/アナログ音声出力、ステレオミニのヘッドフォン出力、カメラリモート端子(2.5mm/3.5mm)を装備。USB 3.0端子を備え、X1000をSDカードリーダー(出力のみ)としても利用可能。外部ドライブ用のUSBホスト端子も備える。バッテリは「VW-VBD58」を使用し、4K/60p(150Mbps)記録時の連続撮影時間はビューファインダ使用で約4時間30分、液晶モニタ使用で4時間15分。ACアダプタも利用できる。外形寸法は160×315×170mm(幅×奥行き×高さ)、重量は本体のみで約1,550g、SDカード/バッテリ込みで約1,780g。

液晶モニタを開いた状態
モニタを回転させて前方に向けたところ
モニタ収納時

(中林暁)