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PS4とXbox One揃い踏み。MorpheusやXperia+PS4リモートプレイも体験できる、東京ゲームショウ

 社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催する、国内最大のゲームイベント「東京ゲームショウ 2014」が18日、幕張メッセで開幕した。会期は9月18日から21日の4日間で、18/19日はビジネスデイ。20日と21日の2日間が一般公開日となる。一般公開日の入場料は、一般(中学生以上)が当日1,200円、小学生以下は無料。ビジネスデイはゲームビジネス関係者のみ入場できる。

会場は幕張メッセ

 今年のゲームショウの特徴は、マイクロソフトの「Xbox One」が9月4日から日本での発売を開始した直後の開催となった事。先行して展開するソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「PlayStation 4」と合わせ、次世代ゲーム機のハードウェアが広がり、そのハードで楽しめるゲームソフトのラインナップが本格的に増加するタイミングでのゲームショウとなる。

SCEのPlayStationブース

 PlayStation関連の新ハードウェア展示として、PlayStation Vitaの新カラーバリエーション、Wi-Fiモデルの「ライトピンク/ホワイト」(PCH-2000シリーズ)を見る事ができる。11月13日に18,980円で発売。女性をメインターゲットとした「Code:Realize ~創世の姫君~」、「戦場の円舞曲」、「幕末Rock 超魂(ウルトラソウル)」などのゲームが増えている事を踏まえ、女性に好まれるカラーバリエーションが拡充される形だ。

SCEのPlayStationブース

 また、PS Vita/PS Vita TVにおいて、10月に提供するファームウェアバージョン3.30で、テーマ機能を追加する事がアナウンスされており、その新ファームを適用したVitaも展示されている。

 テーマは、ホーム画面の背景やアイコン、システムBGMをセットにしたもので、PlayStation Storeからダウンロードし、インストールすると、手軽にVitaの画面をガラッと変更できる。現時点で配信予定のテーマは「絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode」、「ファンタシースター ノヴァ」、「俺の屍を越えてゆけ2」、「フリーダムウォーズ」の4作品で、今後も増加される予定だ。

PlayStation Vitaの新カラーバリエーション、Wi-Fiモデルの「ライトピンク/ホワイト」
PS Vita/PS Vita TVにおいて、10月に提供するファームウェアバージョン3.30で、テーマ機能が追加。写真は「フリーダムウォーズ」のテーマ

 PS4関連では、初のカラーバリエーションとして10月9日に発売される「グレイシャー・ホワイト」(CUH-1100AB02)も展示。これにより、ジェット・ブラックと合わせ、PS4は2色展開となる。グレイシャー・ホワイトのPS4自体は、9月11日から数量限定で発売される、ゲームソフト「Destiny」を同梱した「PlayStation 4 Destiny Pack」に含まれるPS4本体と同じで、その単品発売バージョンという形だ。

 さらに、2015年春にゲーム「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」が発売される事を記念し、ドラゴンクエストシリーズのキャラクター、はぐれメタルや、スライムなどをデザインテーマとした「PlayStation 4 ドラゴンクエスト メタルスライム エディション」も今後発売予定。発売時期や価格、同梱物の詳細などは未定だが、会場では一足先に、そのユニークなデザインを確認できる。

PS4のグレイシャー・ホワイト
PlayStation 4 ドラゴンクエスト メタルスライム エディション。「メタルスライムをたおして入手したメタルのカケラを使って鍛冶職人が作りだした」というコンセプトで作られており、メタルスライムをイメージしたカラーを採用。さらに、メタリックに光るはぐれメタルのフィギュアも同梱。PS4のUSB端子に装着できる。

Project Morpheusも体験可能

 SCEは、ヘッドマウントディスプレイを活用した「Project Morpheus」のコーナーも用意している。今年3月に米サンフランシスコで開催されたGames Developers Conference 2014で参考展示したもので、国内での展示はこれが初となる。

 SF空間のシューティングゲームのようなコンテンツが体験でき、装着して頭を自由に動かすと、それに追従して宇宙空間を見回す事ができ、まるで宇宙船のコクピットにいるような気分が味わえる。

 当初はこのゲームショウ会場において、美少女と同じ部屋の中にいるような体験ができる「サマーレッスン」というコンテンツが披露される予定だったが、ブースのキャパシティなどの問題から、出展を中止。今後、別の体験の場を設ける事が検討されているという。

Project Morpheus

XperiaブースではPS4のリモートプレ機能を紹介

 Xperiaのブースも展開。ハイレゾ音楽再生などに対応したスマートフォンの新フラッグシップモデル「Xperia Z3」や、コンパクトモデル「Xperia Z3 Compact」、薄型化したタブレットの「Xperia Z3 Tablet Compact」などが参考展示されている。いずれもIFA 2014で発表されたばかりのグローバルモデルだ。

 ウェアラブル端末の通話対応モデル「SmartBand Talk」と、Android Wear搭載スマートウォッチ「SmartWatch 3」も見る事ができる。

Xperia Z3
Xperia Z3 Tablet Compact
レンズスタイルカメラの新モデル、QX1やQX30も展示されている

 新しいXperiaでは、PS4のゲームをネットワーク経由でリモートプレイできるのが特徴。別売のアダプタでPS4のコントローラ「DUALSHOCK 4」とXperia Z3を連結させ、DUALSHOCK 4操作とXperia Z3の画面で、別室にあるPS4のゲームをLAN経由でプレイできる。

 ブースでは、実際にPS4とXperia Z3を連携させ、遅延の少ないゲームプレイができるのが確認できた。

Xperia Z3とPS4を連携させたリモートプレイデモコーナー
別売のアダプタでPS4のコントローラ「DUALSHOCK 4」とXperia Z3を連結させている

マイクロソフトのXbox Oneブース

 マイクロソフトのブースでは、多数のXbox One試遊台を用意。HDMI入力を備え、テレビ放送との連携なども可能としたゲーム機だが、ゲームショウではゲーム機としての側面をメインに展示をしている印象だ。

 Xboxブースのみにプレイアブル出展されているという「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」など、多数のゲームソフトが体験できる。

発売がスタートしたばかりのXbox One
「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」リミテッド・エディションでは、特別デザインの本体となる
Xbox Oneの周辺機器も展示されていた。左は「Xbox One ステレオ ヘッドセット」。臨場感あるサウンド再生と、ボイスチャットが可能というもので、音量調整やマイクの消音が手元で操作できる。長時間装着していても疲れにくいデザインも特徴。右は片耳タイプの「Xbox One ボイスチャット ヘッドセット」。Xbox Oneのワイヤレス コントローラーとデジタル インターフェースで接続して利用する

Galaxyブース

 SamsungのGalaxyブースでは、側面もディスプレイ表示に使った5.6型「Galaxy Note Edge」、ヘッドマウントディスプレイの「Gear VR」、腕時計型のウェアラブルデバイス「Gear S」などが展示されている。

 「Galaxy Note Edge」は、5.6型、2,560×1,440ドットの有機ELディスプレイに加え、右側面に2,560×160ドットの縦にも細長い有機ELディスプレイを装備。湾曲した側面ディスプレイには、アプリやアラートなどを表示できる。

 「Gear VR」は、Oculusの技術を採用したヘッドマウントディスプレイで、Galaxy Note 4を内部に挿入し、5.7型/2,560×1,440ドットの有機ELディスプレイを利用。光学レンズで、目の前96度にGalaxyの映像を広げて見えるというもの。

側面もディスプレイ表示に使った5.6型「Galaxy Note Edge」
腕時計型のウェアラブルデバイス「Gear S」
「Gear VR」。Oculusの技術を採用したヘッドマウントディスプレイで、Galaxy Note 4を上から挿入して利用する

アイ・オー・データ機器

 アイ・オーのブースでは、開発中のゲーミング液晶ディスプレイを参考展示している。 超解像技術「ギガクリア・エンジンII」を搭載した27型と23.8型のモデルで、IPSパネルを採用している。23.8型は、約6.5mm程度の狭額縁になっており、複数台並べてのマルチモニタでも使いやすいという。

超解像技術「ギガクリア・エンジンII」を搭載した27型(右)と23.8型(左)のゲーミングモニタ
入力端子はHDMI、HDMI(MHL)、DVI-D、D端子、アナログRGBと豊富

 「ギガクリア・エンジンII」は、高度な画像処理技術で、映像に適した高画質化を行なうというもので、720pなどのゲーム映像も高精細にフルHD表示できるという。なお、パネルの倍速駆動などには対応しておらず、60Hz表示となる。

 入力端子はHDMI、HDMI(MHL)、DVI-D、D端子、アナログRGBと豊富に用意。リモコンも備えている。2機種とも、10月中旬頃の発表、11月頃の発売を予定。価格は未定。

AVerMedia

 ゲームキャプチャデバイスを手掛けるAVerMediaのブースでは、18日から発売を開始した新製品を展示。ゲームソフトの「ウルトラストリートファイターIV」とコラボしたキャプチャデバイス「AVT-C875 ウルIVモデル」で、既発売の「AVT-C85」をベースに、筐体にウルIVデザインを施し、付属品を充実させたパッケージとなる。

 MPEG-4 AVC/H.264のハードウェアエンコーダを備え、PCとUSB接続しての録画に加え、SDカードへの単体録画も可能。最高で1080/30pでの録画ができる。ネット配信用ソフト「XSplit」も付属し、接続ケーブルも同梱しているため、購入してすぐにゲームプレイのネット配信ができるという。

 CV710は、PS4などとHDMI接続し、最高1080/60pでの録画が可能なモデル。PCとUSB 3.0で接続して利用する。USB 3.0の転送速度を判別し、最適な設定を提示する診断ツールも用意しているのが特徴。

AVT-C875 ウルIVモデル
CV710

 PCを使わず、簡単な操作で使えるのが特徴の「ER130」は、2015年の年明け発売予定。わかりやすいGUIを備え、リモコンで録画した動画の再生や、簡単な編集も可能。接続した別売USB HDDなどに1080pで録画できる。

PCを使わず、簡単な操作で使えるのが特徴の「ER130」

その他

 Dellのブースでは、ゲーミングパソコンのブランド・ALIENWAREの新製品として、据置型のコンソールゲーム機「ALIENWARE Alpha」を多数展示している。北米のゲームショウ「E3」でサプライズ出展されていたもので、日本初上陸。

 PC向けゲームなどを配信しているオンラインゲームプラットフォームのSTEAMに対応したゲーム機で、独自のUIを採用。500タイトル以上のゲームをダウンロードし、テレビでプレイできる。PCベースのゲーム機であり、Intel Core i3プロセッサと、500GB HDD、4GBメモリを搭載したスタンダードモデル、i7に2TB HDD、8GBメモリのプラチナモデルなど、グレードが3つ用意されている。プロセッサやメモリのアップグレードや、HDDの交換も可能だという。9月18日から、Amazon.co.jpで先行予約注文が可能。

DellのPCベースコンソールゲーム機「ALIENWARE Alpha」

 華やかなコスプレコンパニオンや、大型フィギュアなどの展示を見るのも、ゲームショウの醍醐味となっている。

バンダイナムコゲームスのブースにはゴジラが登場! PS3向けのゲームで、12月発売。ゴジラを操作し、文明を思う存分破壊できるという内容だ
今冬、PS Vita/PS3用ソフトとして発売される「ガンダムブレイカー2」のブース。左は、ガンダムSEED DESTINYのストライクフリーダムガンダム。1/10スケール
セガブース、「龍が如く0 誓いの場所」は人気シリーズ「龍が如く」の最新作。PS4/PS3向けに発売予定で、これまでのシリーズよりも過去を描いた作品になるという
Xperiaのブースには、ファイナルファンタジーシリーズから、ライトニングが参加
ニンテンドー3DS向けソフト「モンスターハンター4G」のブース
PS4向けに来年2月発売予定のアクションアドベンチャー「The Order: 1886」。19世紀末ロンドンを舞台にした作品で、リアルなグラフィックが特徴。そのリアルさを表現するかのような、主人公・ガラハッド卿の人形が展示されている
バンダイナムコゲームス「ゴッドイーター」のステージイベントで、同ゲームのテレビアニメ化プロジェクトの始動が発表された。制作はufotable
ウォーゲーミングジャパンのブースでは、、オンライン海戦ストラテジーゲーム「World of Warships」をアピール中

(山崎健太郎)