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転送速度最大2.5倍の「Bluetooth 4.2」発表。インターネット直接接続も可能に

 Bluetooth Special Interest Group(Bluetooth SIG)は4日、Bluetoothワイヤレス技術の最新仕様「Bluetooth 4.2」を策定したと発表した。主なアップデートとして、転送速度やセキュリティ面を向上させるほか、2014年末までに策定予定とする新プロファイルによりIPv6を介したインターネット直接接続も可能にする。「より良いユーザー体験を消費者に提供できるだけでなく、これまで考えられなかったユースケースを創出する」としている。

Bluetooth 4.2の技術説明ページ

 Bluetooth 4.2では、Bluetooth Smartデバイス間のデータ転送速度と信頼性を向上。既存の4.1に比べBluetooth Smartパケットの容量を10倍に増やしたことで、デバイスのデータ転送速度が最大2.5倍高速化するという。速度とパケット容量が増えたことで送信エラーの発生を減らし、電力消費量を削減するため、効率の高い接続を可能にした。

 また、2014年末までに策定予定とする新しいプロファイル「Internet Protocol Support Profile(IPSP)」により、Bluetooth Smart対応のセンサーをIPv6/6LoWPANを介してインターネットに直接接続できるようになる。これにより、既存のIPインフラをBluetooth Smartの周辺デバイス管理に活用可能。「ユーザー個人のコントロールと広域コントロールの両方を必要とするスマートホームには理想的な機能」としている。

 Bluetooth 4.2では、消費電力を抑えるほか、高レベルのセキュリティ基準(FIPS)に対応することで、プライバシー保護を強化。Bluetoothを介したデバイスの不正トラッキングを防ぎ、プライバシーの制御をユーザー自身で管理できるようにする。ビーコンを使用している小売店で買い物をする際も、ビーコンからの通知をあらかじめデバイス側が許可しない限り、トラッキングはされないという。

(中林暁)