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ティアック、光/USB出力付きで約12万円のレコードプレーヤー。和紙製シートも

 ティアックは、アナログターンテーブルの最上位モデルで、光/USBデジタル出力を備えた「TN-570」と、和紙製ターンテーブル・シート「TA-TS30UN」を2月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は「TN-570」が12万円前後、「TA-TS30UN」が4,000円前後。TN-570には、TA-TS30UNが付属する。

アナログターンテーブルの最上位モデル「TN-570」

ターンテーブルの最上位モデル、TN-570

 「上質なデザイン」と「ターンテーブルとしての高い基本性能」の両立を設計コンセプトとして開発されたモデル。アナログオーディオファンだけでなく「これから本格的にアナログオーディオを始めたいユーザーまで幅広く、レコードが持つ魅力を味わうことができるターンテーブル」だという。

 MM型のフォノイコライザーアンプを内蔵。オーディオテクニカ製「AT100E」相当のMM型カートリッジが付属。RCA出力を備え、フォノアンプを持たないアンプと直接接続可能。オペアンプには優れた歪率と高いスルーレートを持つ、TIの「OPA1602 SoundPlus」を採用した。

背面

 最大192kHz/24bitの光デジタル出力、最大48kHz/16bitのUSB出力も装備。DACと接続したり、PCとUSB接続してレコードのサウンドを48kHz/16bitで記録する事もできる。

 カクカクと滑らかに回転ができないコギング現象を抑えるために、ベルトドライブ方式を採用。ティアックとして初めて、回転数自動調整機構「PRS3」を搭載しており、プラッターの回転速度のわずかな変化を光学センサーにより検出し、モーターの回転を制御することで、重量級のベルトドライブ方式やダイレクトドライブ方式のターンテーブルに匹敵する高い回転精度を実現したという。

 電子制御スイッチによるスピード切替機構を備え、回転数は33-1/3RPMと、45RPMの切り替えが可能。切り替え用のセレクタや、ドーナツ盤用アダプターにはスピン模様と重量感を持つアルミ削り出し部品を採用している。

 プラッターは厚さ16mm、重さ約1.4kgのクリアアクリル樹脂製。光の加減によってクリスタルのように輝く様子や、大きな質量によって安定した回転を維持できるという。

 スピンドルは切削加工での削り出し。軸受部にはカーボンコーティングを施し、導電性と耐久性を高めている。シャーシは、美しい模様の人造大理石と、高密度MDFを組み合わせた2層構造。

 ボトムカバーには薄くても剛性を損なわないよう、内側をハニカム構造としている。4点支持方式のアルミ削り出しフットも付属する。

 トーンアームには、正確なトラッキングを可能にするアンチスケーティング機構を装備。高さ調節機能付きスタティックバランス型S字トーンアームも採用した。トーンアーム内部のフォノ信号用線材には、PC-Triple Cが使われている。

 ダストカバーも同梱。消費電力は1.5W、外形寸法は430×355×131.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は9kg。

和紙製ターンテーブル・シート、TA-TS30UN-BW

 TN-570に付属し、単品でも発売されるのが、和紙製ターンテーブル・シート「TA-TS30UN-BW」。

和紙製ターンテーブル・シート、TA-TS30UN-BW

 レコード盤が静電気を帯び、ホコリが吸着する問題を解決するため、静電気を帯びにくくなるようターンテーブル・シートの素材から見直し。帯電しにくくデザイン性も高い“和紙”を使っているのが特徴。

 独特の繊維パターンを持ち、熟練した和紙職人によって作られる、透かし模様の「雲流紙」を採用。核となる部分には十分な重さを持ち、反りにも強い炭酸カルシウムを主成分とする合成紙ストーンペーパーを芯紙として使用。その両面に和紙を貼り合わせている。

(山崎健太郎)