【レビュー】「デジタルTVチューナ」高速化アップデートを試す

-iPadでTV。チャンネル切り替えが大幅高速化


iPad 2、iPhone 4Sと組み合わせたところ

 ソフトバンクBBは18日、iPhone/iPad/iPod touch用地上/BS/CSデジタルチューナ「デジタルTVチューナー」用アプリ「デジタルTV(StationTV i)」をバージョンアップした。チャンネル切り替え速度をスピードアップするという内容であり、編集部で実際に比較を行なった。

 デジタルTVチューナー(15,800円)は、地上/BS/110度CSデジタルの3波チューナを搭載した製品で、受信した放送を無線LANで転送。専用アプリ「デジタルTV(StationTV i)」をiPhoneやiPadにインストールし、デジタル放送を表示するというもの。詳細は、以前のレビューをご覧いただきたい。

 iPad/iPhoneで3波デジタル放送が視聴できる、魅力的な製品だが、レビュー時に不満点としてチャンネル切り替え速度が約22秒と遅い事を挙げた。

 18日に公開された、アプリ「デジタルTV(StationTV i)」の最新バージョン「1.1.002」は、チャンネル切り替え速度を2倍以上高速化するというもの。以下に、バージョンアップする前のものと、1.1.002を適用した後のものを比較した動画を掲載する。最初にアプリの起動から番組表示まで、次にチャンネル切り替えの速度を比較している。


【デジタルTV 速度比較】

 無線LANでの接続であるため、計測するたびに誤差があるが、今回のテストでは、チャンネル切り替えが従来バージョンの約20秒から、約12秒まで短縮された。なお、前回のレビューと同様、ルータとはSTモード(iPad/iPhone、デジタルTVチューナがそれぞれ無線でルータに接続するモード)で接続している。

 従来バージョン新バージョン(1.1.002)
起動から表示まで約28秒約24秒
チャンネル切り替え約20秒約12秒

 チャンネル切り替えが大幅に高速化すると共に、起動から表示も高速化した。テレビのチャンネル切り替えと比べるとまだ遅いが、使い勝手は大きく向上したと言えそうだ。

 なお、iPhone/iPadでフルセグの地デジを視聴する他の方法として、13日にアイ・オー・データ機器が、自社のLANルータ「WN-AG450DGR」(14,280円)と、PC用USB地上デジタルチューナ「GV-MVP/FZ」(11,130円)を接続し、無償提供用アプリ「テレキングmobile」をiPhone/iPadにインストールし、視聴するソリューションを開発中であると発表している。自社のルータ、およびデジタルチューナの魅力を高めるアプリとして開発中のもので、提供時期は未定。

無線LANルータ「WN-AG450DGR」。その背面に接続されているのが、フルセグ対応のPC用USB地上デジタルチューナ「GV-MVP/FZ」アプリの「テレキングmobile」で視聴する

 iPhone/iPadで高画質なデジタル放送が楽しめる選択肢が増えるのは、ユーザーとして嬉しい状況であり、同時に、使い勝手のさらなる向上にも期待していきたい。


(2012年 1月 23日)

[ Reported by 山崎健太郎 ]