画質も音質もハイレベルなテレビ「ビエラDX850」

いよいよ4Kテレビを買おうかな~と考えているワタクシ。「4Kアクトビラ」や「Netflix」など、ネットの4Kビデオコンテンツも充実してきたし、最近ではミラーレスデジカメの「LUMIX DMC-GX8」で4K動画撮ったりしているので、やっぱり4Kテレビで超高精細映像をジックリと堪能したいゾ、とか思っております。

その一方で、4Kテレビ導入と同時に揃えたい品もありまして。外付けスピーカーの類です。せっかくの4K映像を堪能するなら、音質にもこだわりたいゼ、と。「高音質だと映像もより美しく見える」「低音質だとせっかくの映像美も台無し」と考えているワタクシなので、なるべく良い音で楽しみたいわけです。

しかし、4Kテレビ+外付けスピーカーとなると、音質的には満足できるとは思いますが、細かな問題がイロイロと……。たとえば外付けスピーカーがたぶん「場所を取って邪魔」になると思うんですよね~。左右のスピーカーに加えてサブウーファーを置くとすると、ん~、かなり場所を取るなあ、と。設置も面倒そうだし。それに、操作面でもテレビのリモコンだけというわけにはいかず、手間が増えて煩雑になりそうです。

最近のワタクシは「いよいよ4Kテレビ買おう!」「じゃあ外付けスピーカーも!」「でもスピーカー置く場所とか操作の煩雑さとかマイナス面が……まあ、また今度考えよう」みたいな無限ループを繰り返しております。4Kの高精細映像とそれを引き立てる高音質が欲しいんだよおぉぉぉ~!! と、心の中でテレビメーカー方面に向けてシャウト中でもあります。

その心のシャウトが届いたのか、インプレスの中の人が「高画質と高音質を兼ね備えたテレビが欲しいらしいですね……フフフ、じゃあコレ! パナソニックの「ビエラDX850」! 実機を体験させてもらえるんで、試しにいきませんか? きっと驚きますよ~フフフフ」と不敵な笑みを。そうなのか? じゃあ試さして! 今すぐその「ビエラDX850」ってのを体験さしちくり~!

という流れで、パナソニックの4Kテレビ「ビエラDX850」(以下、DX850)を体験してみることに。画質も音質も非常に高いレベルに仕上がっている新型4Kテレビだそうです。パナソニックの4Kビエラシリーズは5機種ありますが、そのハイエンド系の機種。フラッグシップな4Kビエラの一翼を担うモデルと言えます。

これが「DX850」です

うわビックリ! ぐうの音も出ない音の良さ!!

早速、DX850の体験を開始。まず「スゴく音がイイ」というので、4K動画コンテンツを再生してみた……とたんに「ええええっ!」と心の中でビックリ仰天。驚き過ぎて声も出ないまま、その音質にしばらく集中してしまいました。

その高音質を文章で表現するのは難しいですが、たとえば10人がその音を聴いたら、10人とも「ホントだ~イイ音だね~」と言うに違いありません。DX850の音質は、間違いなく、明らかに、どう考えても、逆立ちしても「高音質」。

思わず前のめりになるワタクシ。驚きすぎて声も出ません

具体的にはまず「音のヌケがイイ」です。音がこもらず、遮られる感じもなく、明瞭かつ直接的に耳へと届く感覚。動画コンテンツでもテレビ放送でも全部そう。

また、テレビにはあまり期待できない重低音もガッツリと感じられ、高音もビシッと出ています。目をつむってサウンドを聴くと、テレビの内蔵スピーカーから出ている音とは信じられません。

出力は合計100Wと十二分にあります。音量を小さくしても、音質・バランスともに優れた音が出るあたり、本気度がヒッジョーに高い内蔵スピーカーだと思います。

「これがテレビから聞こえてくる音……なのか!?」と疑って、テレビの後ろに隠されているかもしれない高級スピーカーを探したほどですが、高級スピーカーは1個も置いてなくて、やっぱりDX850の内蔵スピーカーから出ている音でした。

実機に触れる機会があれば、ぜひ是非ゼヒ! DX850の音質を体験してみてください。ほかの機種と音質を聞き比べれば、誰でも「あっホントだ、DX850の音が明らかにイイ!」と感じられると思います。それほど「アカラサマな高音質を備えている4Kテレビ」がDX850です。

ちなみに、音の良さと同時に驚けるもう1つの要素があります。それは額縁の狭さ。音がイイからといって、画面の周辺にデカいスピーカーがあったりするわけでないんです。従来の4Kテレビと比べてもシッカリとコンパクト。なのに、スンゴく高音質!

つまり、音質のためにテレビ画面のコンパクトさを犠牲にしてはいないんですな。テレビを買うなら、まず、美しくて大きな画面を求めたいものです。同時に高音質であれば、よりハイレベルな映像体験ができます。

DX850は額縁が狭いので、設置スペースがそれほど広くない場合でも、より大きな画面のモデルを選べます。現在のテレビ用スペースにより大きな画面の4Kテレビを置くという観点でもDX850はオススメ!

さらに、省スペース性をもちながら「音が圧倒的にイイ」というのは、まさに4Kテレビのジャスティス! とかサムアップポーズ付きで思いますが、ともあれこの音質の良さ、ビックリしちゃうと思いますのでゼヒとも実機に触れてみてください。

ハイレゾ対応! もちろんいつもの放送もハイレゾ化♪

それから、驚いたことにDX850はハイレゾ対応です。ハイレゾは「High-Resolution」の略で、音楽CDよりもはるかに高音質・高解像度なデジタル音声のことを指します。

音楽CDは44.1kHz/16ビット(サンプリング周波数/量子化ビット数、以下同)ですが、ハイレゾは192kHz/24ビット(最大)です。サンプリング周波数が高いほど高い音域を再現でき、量子化ビット数が大きいほど音の細かな部分まで再現できます。

また、SDメモリーカードやUSBメモリーなどに入れたハイレゾ音源や、ブルーレイ/DVDレコーダー「ディーガ」にダウンロードしたハイレゾ音源が聴けるほか、ハイレゾ収録されたBDソフトのハイレゾ再生もできます。つまり、現在の最高音質のサウンドソースを、前述の「すんごく高音質な内蔵スピーカーで堪能」できるというわけです。

実際にハイレゾ音源を再生してみましたが、「やっぱりこのテレビの後ろとかに高品位外付けスピーカーが置いてあるに違いない!」と思って再度テレビの後ろを確認したけどスピーカーは発見できず、DX850の高音質を再々認識させられました。DX850のハイレゾ音源再生もこれまた「非常にビックリできる要素」です。

これまでのテレビでも、メモリーカードやネットワークを経由して楽曲を再生し、テレビの内蔵スピーカーで音楽を聴くことができました。それでも「音楽をじっくり鑑賞&堪能できる」というレベルではありませんでした。

まあBGM程度になら楽しめますが、ガッツリと音楽を堪能するならやはりソコソコのオーディオ・システムや、やや高品位なヘッドフォンあたりがないと……という感じでした。

しかしDX850の場合、内蔵スピーカーだけでしっかりと「音楽を鑑賞&堪能できる」というレベル。まあ、サウンド機材の世界は奥深く、こだわればもっともっと上の世界があるとは思いますが、「えええっ! DX850ってテレビなのに! ハイレゾサウンドの良さがバッチリ出てるぅ~♪」というオドロキがあります。スゴイですこのテレビ。ここまで出音が良いテレビ、ほかにはないように思います。

ハイレゾサウンドを堪能できる内蔵スピーカー。スゴイです

ワタクシ的印象で言いますと、この音質ならばDX850を音楽再生用のオーディオ機器として「も」利用できると思います。ディーガを使って各種ディスクの音楽や、ダウンロードしたハイレゾ楽曲をかけたり。メモリーカード類を挿して手軽に高音質な音楽を楽しむこともできますな♪

あとですね、普段見ているテレビ放送やDVD映画などの音声も、ハイレゾ相当の音質にアップコンバートされて再生されます。いわば「音の超解像」。テレビの内蔵スピーカーだけで「マジか!」と思えるほど高品位なサウンドを再生でき、さらに各種音源をハイレゾ相当に高音質化するDX850は、テレビに音質を求めていた人への福音♪ と言えそうです。

画面の真ん中から超高音質サウンドが出るシクミ

しばらく体験していると、「あっ!」とハッキリわかる違いがあったりします。まあDX850のほうが音がイイってのはあるんですが、それは別にして、ほかのテレビの多くについて「音がヘンな位置から出ている」という違和感を発見しがちです。

一方、DX850はテレビの真ん中から音が出ている感じ。画面の中心から音も出てくるわけで、ごく自然に映像が楽しめるほか、「映像と音がシンクロ」しているという印象も強いです。

繰り返し書いちゃいますが、DX850のすっごいクオリティの音質。そしてこのじつにイイ感じの「音の出方」。いったいどんなスピーカーがどう内蔵されているのでしょう?

まずスピーカーですが、ハイレゾ対応ツイーター(12.5W)×2、ミッドレンジスピーカー2個(計12.5W)×2、ウーファー(25W)×2で、合計8つのスピーカーを内蔵していて、最大出力は100Wです。そこまで大音量を出す必要はないかもしれませんが、やろうと思えば爆音レベルのサウンドを「歪み無く出力」できちゃいます。

ワタクシが持っているのが、ハイレゾ対応ツイーターとミッドレンジスピーカー×2を搭載したスピーカーで、テレビの前に鎮座しているのがウーファーです

また、これらスピーカーの位置も興味深いです。ミッドレンジスピーカーやハイレゾ対応ツィーターは、画面左右にある幅が約2cmのスピーカー部に内蔵されています。ウーファーは画面背面下部に内蔵。ウーファーが出す音声は、スピーカー部の下側から出力されます。

さらに、音が聞こえる位置が、画面中央になるように設計されています。これにより、画面のド真ん中から高音質&迫力のサウンドが聞こえてくるというわけです。

ちなみに、スピーカーは上の写真にあるような若干特殊なモノ。DX850のサウンドを体験してから実物のスピーカーを見ると、「意外に小さいかも」という印象です。しかし、それぞれのスピーカーには独自の設計技術が盛り込まれていました。

ミッドレンジスピーカーは、ネオジムマグネットを使用、さらにダンパーレススピーカーとし、コンパクトさと高音質を実現しています。音質的にハイレゾのレベルが必須ということで、20kHz以上の高音を出すため、Technicsブランドで培われたサウンド技術をさらに進化させ、用いているとのこと。

また、ハイレゾ音声の再生のためには、もちろん高音の出力性能は必要ですが、それ以上に低音帯域も十分に出力できる必要があります。これには、50Hz周辺の音域を十分出せる容量のウーファーが必要とのことで、内蔵されているウーファーは「4L」という大容量になっています。加えて低音によるテレビ画面の振動などを抑えるため、ウーファーのパッシブラジエーターは各2個備えています。

左がミッドレンジスピーカー×2の1つ。右がクアッド・パッシブ・ラジエーターの片側(前後対向配置)

このように、指向性を感じさせるスピーカーのバランスが画面の中央にあり、さらに低音も画面前方へと出しているため、「画面の真ん中から音が聞こえる」「映像と音がシンクロしている」と感じられるというわけです。

一目瞭然の映像美!

ホントに素晴らしいと言えるレベルの音質を誇るDX850。じゃあ肝心の映像はどうなのよ? というわけで、こちらもシッカリとチェックしてみました。

音質にはド肝を抜かれましたが、画質のほうは……

まず気づくのは、従来機種よりもさらに色鮮やかさが増したことです。これまでも、ビエラには色再現技術「カラーリマスター」と独自の「カラーマネジメント回路」で構成した「ヘキサクロマドライブ」が搭載されていました。

DX850ではさらに、LEDの蛍光体として「新赤色蛍光体」が採用され、赤色の色域が拡大されたことで、鮮明で深みのある赤を再現できるようになっています。

実際に見ると、赤の部分がより生き生きしている印象となりますが、全体的に発色がよく新鮮味に溢れる映像のようにも見えます。

それから、ダイナミックレンジの広さと明暗階調の滑らかさです。映像の暗い部分から明るい部分までかたよりなく、バランス良く見えているというコトですな。主に「バックライトエリア制御」による効果だと思われます。

これにより、全体的に薄暗いシーンでも、色の鮮やかさは失われておらず、これもまた「どんな明るさのシーンでも映像の美しさや観やすさが失われない」という良さにつながっていると感じます。

具体的には、ほかのテレビでは黒く潰れているような箇所でも「暗部に潜む存在やその色が見える」という感じ。あるいは、従来のテレビでは白トビして真っ白になっている箇所も「非常に明るい中に存在する物体が見え、色も失われていない」といった印象です。

また、4K映像を収録できるブルーレイディスク「Ultra HDブルーレイ」の高輝度映像「HDR(ハイダイナミックレンジ)」規格にも対応しています。たとえばネット配信される4K VODの高輝度HDRなど、ダイナミックレンジが非常に広いコンテンツも満喫できます。

もちろん「4Kファインリマスターエンジン」も搭載していますので、DVDや放送中のテレビ番組なども4K解像度に超解像アップコンバートされ、美しい映像として楽しめます。

というわけで画質も、これから買う4Kテレビとして◎。聴いたら確実に驚ける高品位&大迫力サウンドと、先端的な高画質。画質的に優れた4Kテレビはこれまでにもありましたが、優れた画質に加えて超優れた音質の4Kテレビというのは無かったように思います。DX850は「今すぐ買い度」がヒッジョーに高い4Kテレビだと思います。

うっ、ぐっ……こここ、コレは悩ましい~!!

あ~スゴいの体験しちゃった♪ もうDX850でしょ。これに買い替えちゃおうかな♪ と思いつつカタログを徹底的に読み込んでいたら、さっきのインプレスの中の人が一言。「そのDX850の上位機種になる感じですが、ビエラDX950というのもあるんですけど、音もイイですし、画質がかなりイイですよ。ちょっと見てみます?」と。

あ。そうすか。じゃあ一応。と、従来の4Kテレビと「ビエラDX950」(以下、DX950)を見比べてみたところ、うっぐぐぐっ……こここコレは超高画質! そうなんです。画質だけ考えると、DX850よりさらにイイのがDX950。

鳩の躍動感を余すところなく表現。これがDX950だ!

4Kビエラシリーズの最上位機種となるDX950ですが、イロイロな「先端的画質向上機能」が、これでもかッ! というほど盛り込まれています。

具体的には「直下型LEDバックライト&多分割エリア制御」やLEDバックライト部の「井桁構造&フラッター」、そして「より高性能なヘキサクロマドライブ」などです。世界のメーカーや映画スタジオなど35社が参画する「4Kの再生の映像品質保証プログラム」である「ULTRA HD PREMIUM」の認証を国内で初めて受けたそうです。

そーゆー、つまり、えーと、パナソニックがサイッコーに力を入れて開発した最新4Kテレビのなので、その画質はホントにスゴいです。映像を観て、その美しさ、良さ、スゴさを知ってしまうと「うううっ、DX950超欲しい~」という気分に。

ワタクシのように「一台、お手軽に導入できて、画質も音質もイイのが欲しい!!」となると、「DX950の画質とDX850のスピーカーを備えた4Kビエラが欲しいっ!」という気分にな~り~が~ち~! どちらを選べばいいのか……。

いや音はね、絶対DX850がイイと思うんですよ。テレビを設置しただけでハイレゾまで余裕で鳴らせるクオリティですし、サウンドのバランスも抜群。でもDX950の映像観ちゃうと……「う~ん、DX950にして、最高の映像美を手に入れたい……」とも思ってしまうんです。いや~超悩ましい~!

でも、「どちらの良さを取るべきか」を悩めるのは、とてもいいことですな。機能や性能で消費者を惹き付ける日本の製品が、目の前にあるのは素晴らしいことです。ともあれ、DX850もDX950も、悩ましいほど魅力的な製品なので、ぜひ一度チェックしてみてください。そしてワタクシのように、嬉しい悩みを抱えちゃってください♪

画質よりも音質! という人はDX850がオススメです
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