第44回:暑い夏はこれで乗り切れ! |
怒涛のように発売されつづけるDVDタイトル。本当に購入価値のあるDVDはどれなのか? 「週刊 買っとけDVD!!」では、編集スタッフ各自が実際に購入したDVDタイトルを、思い入れたっぷりに紹介します。ご購入の参考にされるも良し、無駄遣いの反面教師とするも良し。「DVD発売日一覧」とともに、皆様のAVライフの一助となれば幸いです。 |
ハイビジョン 謎の沖縄海底遺跡 | |
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価格:4,700円 発売日:2002年7月20日 品番:COBB-90341 仕様:片面2層 収録時間:約115分(本編) + 約45分(特典) 画面サイズ:16:9(スクイーズ) 音声:本編 1.ナレーション付き、2.音楽のみ 特典 1.音楽のみ、2.ナレーション付き 発売・販売元:日本コロムビア株式会社 |
7月も下旬となり暑い日が続いている。こうも暑いと、「海に行きたい!」なんて思いたくもなるというもの。とはいえ、ここ数年、忙しいなんてことを理由にして、海になんていってない。
そんなことを考えていると、日本コロムビアから「ハイビジョン 謎の沖縄海底遺跡 ミステリアス・ダイブ」という、今の心情にぴったりのタイルがリリースされているのを発見。4,700円と、今のDVDタイトルの相場としては決して安くないが、これで涼しくなれるのならばと購入。
実は「新幹線大爆破」を買おうと探し回ったのだが、どこも売り切れで購入できなくて、その悔し紛れの購入という理由もあるけれども……。
■ 謎の沖縄海底とは?
このDVDは、BSデジタル放送局「BS-i」の開局記念特別番組として放送された「謎の沖縄海底 遺跡」を再編集したもので、番組未使用映像も含んでいる。「デジタルハイビジョンの原盤をDVD用にダウンコンバートし高画質収録した」と謳っていることもあって、画質に期待したことも購入理由の1つだ。
沖縄県与那国島。'86年、日本列島最西端にあるこの島の沖合いの海底に、巨大な石の構造物が発見される。この構造物には、人工的と思われる要素が数多くあり、「遺跡ポイント」と呼ばれ、本格的な調査研究が進められている。
人工的な要素としては、城門、擁壁、道路、階段、排水溝とおぼしきもの、さらに動物を思わせるレリーフなどが刻まれている。サンゴを付着させない強い黒潮のおかげで、それらの構造物が姿をあらわにしていることも、人の興味をひきつけるのだろう。
構造物のある場所が地上にあったのは、6千年~1万年以上前とも推定されている。そのため、もし人工物(つまり遺跡)であったとすると、世界最古の文明が存在した可能性がでてくる。
「謎の沖縄海底遺跡」では、その謎に迫るのだが、最終的には特に自然の産物とも、人工物とも断定しない。番組の構成としてはどちらかというと、人工物よりだと思うが、現時点でどちらかの判断を下すのは時期尚早だろう。
■ DVDとしては?
本編ディスクは片面2層を採用している。映像は16:9でスクイーズ収録。平均ビットレートは6.20Mbps。元々の番組をハイビジョンで見ていないので、ハイビジョンと比較することはできないが、DVDとしては比較的高画質に仕上がっている。
絶対的な高画質といえないのは、ハイビジョンとはいえテレビ番組なので、シーンごとでカメラが変わり、それにともなって画質が変化するから。目がさめるような鮮やかな映像があるかと思うと、今一つという映像が混じっている。とはいえ、海中のシーンでは清涼感を味わえることは確実だ。
Bit Rate Viewerで見た本編のビットレート |
本編の音声は「オリジナル・モード」(ナレーション[林 隆三]+BGM・自然音)と、「BGVモード」(BGM・自然音のみ)の2種類を収録。いずれも、ドルビーデジタル2chで、ビットレートは192kbpsとなっている。BGVモードはDVDならではの機能であるが、自然音に加えて音楽も入っているのが気になった。個人的な印象では、この音楽があまり映像とあっていない。無音のシーンが結構できてしまうのでそうしなかったのだろうが、自然音だけにしてくればよかったのだが……。さらに贅沢をいえば、ナレーションを字幕で用意しておいてくれると、環境音だけでも内容がわかってなお嬉しい。
また、映像特典として「ミステリアス・ダイブ」が用意されている。視覚的に「バーチャル・ダイビング」が楽しめるという機能だ。遺跡ポイントと、与那国島周辺の地図から各ポイントを選んで見ることができるという、いわば変則的なチャプターメニュー。
このミステリアス・ダイブにも音声として「バーチャル・モード」(BGM・自然音のみ)、「ナレーション・モード」(ナレーション+BGM・自然音)の2種類から選択できる。いずれもドルビーデジタル2chで、ビットレートは192kbps。
■ 誰にでも楽しめる作品、という凄さ
このDVDを初めて再生したときには、DVDの画質うんぬんよりも、海の透明度の方に驚かされた。冷房のない部屋で、ワイド80インチでプロジェクタで映し出す海中に、徐々に没入していく。特に、気泡が海面に昇っていくシーンは美しい。また、想像以上に地上のシーンが多く、与那国島や、言い伝えなども紹介される。
4,700円という価格は高いか安いかといわれると……。「とりあえず買っとこう」といえる、内容と価格ではないなとは思う。こういったナゾモノが好きな人や、とりあえ高画質な海中映像を楽しみたい人向けだろう。あと、できれば、封入特典として遺跡のマップが入っているいると、より楽しめたと思う。
●このDVDについて |
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□日本コロムビアのホームページ
http://columbia.jp/
□製品情報
http://columbia.jp/dvd/titles/mdive/index.html
(2002年7月26日)
[furukawa@impress.co.jp]
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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp