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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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国内最大の映像機器展「Inter BEE 2003」が19日から21日まで開催された。Inter BEEは放送業界向けの展示会となっており、送出システムや、巨大なスイッチャなどが多数出展されている。 その模様は小寺氏のレポートでも紹介しているが、今回はコンシューマ関連のトピックを紹介する。 ■ ビクターはHDV対応のポータブルプレーヤーを参考展示
日本ビクターのブースでは、DVテープを用いたHD記録フォーマット「HDV」のダビング/再生に対応した「デジタルハイビジョンビデオプレーヤー」を参考出品している。2004年1月の製品化を目指しており、価格は30万円程度の見込み。 DVカセット部とDVコントロール部、3.5型の液晶ディスプレイを備えたポータブルDVデッキ。i.LINK端子を装備し、HDモード(720p)と、SDモード(480p)の再生やダビングが可能となっている。 外形寸法211×154×52mm(幅×奥行き×高さ)、重量954gと小型/軽量で、ACアダプタのほか、バッテリ駆動に対応する。バッテリ駆動時間については開発中のため、未確定としている。 3.5インチ液晶により、取材先などでも映像を確認できるほか、SD-HDのアップ/ダウンコンバート機能を搭載。HDVで撮影したデータをハイビジョン非対応のモニターでも確認できる。 i.LINK端子のほか、コンポーネント出力端子(BNC)と、S映像入出力端子、コンポジット入出力端子、オーディオ入出力端子、SDメモリーカードスロット、外部マイク入力などを装備している。 HDV対応のDVカメラは、同社の民生用ハイビジョンカメラ「GR-HD1」や、業務向けのハイビジョンカメラ「JY-HD10」などが存在するが、今まで専用のプレーヤーが存在しなかった。そのため、特に業務で利用しているユーザーから、プレーヤーの要望が多く、その声に応えたという。
あわせて、「GR-HD1」用のマリンケース「WR-HD1」も展示されていた。既に販売開始されており、価格は15万円。水深30mまでの撮影が可能で、液晶モニタを利用した撮影も可能。専用のグリップも同梱されている。 また、Media Studio ProなどのHDV対応プラグインのデモなども行なわれており、HDVフォーマット製品の積極展開をアピールしていた。
業務用DVカメラに強い同社らしく、業務用DVDレコーダ「BD-X200」も参考出展している。2004年3月の発売を予定しており、価格は55万円程度となる見込み。 PCベースのノンリニア編集環境や、リニア編集機などと組合わせて、DVD製作が行なえるDVDレコーダ。ノンリニア環境用には専用のオーサリングソフトを同梱し、メニュー作成などが簡単に行なえるため、ブライダル用途などのDVD作成が簡単に行なえる。また、本体にも編集機能を有しており、自動チャプタ設定などにより簡単にDVD化が行なえる。 HDDを内蔵した「BD-X200H」の発売も予定しており、ディスクコピー機能により複数ディスクの作成も容易になるという。 ■ NECは、H.264リアルタイムコーデックをデモ
NECのブースでは、H.264リアルタイムコーデックのデモを行なっていた。 デモは、幕張メッセの屋上に設置したカメラのNTSC映像をPentium 4 3GHzのサーバーでリアルタイムにH.264エンコード。ストリーミングサーバーからLANを介してノートパソコンでリアルタイムデコードした映像を流すというもの。 エンコードされたデータは、ITU-T H.264 Baseline Profileに準拠した320×240ドット/30fps、512kbpsの動画。MPEG-4 Simple Profileでリアルタイムエンコードした320×240ドット/30fps、512kbpsの動画との画質比較を行ない、H.264の高画質をアピールしていた。 H.264は高画質だが、MPEG-4と比較して処理が非常に重くなっており、「パソコンの性能で言えば約2倍ぐらいの負荷がかかる」という。今後は、さらなる高画質化を目指しているとのことだが、ハードウェアチップ化については、「もし、地上デジタルテレビの1セグ放送がH.264に決まれば、すぐにでも取り組む」としており、市場の動向次第で、早期のLSI化を目指すと話していた。
■ プロオーディオ向けのスピーカーが多数展示 1~2ホールでは、プロオーディオコーナーとなっており、ヤマハやローランドなどが大々的なブースを構えている。 ティアックのブースでは、TANNOY PROFESSIONALのアクティブスピーカー「Ellipse 8」を展示していた。
楕円形のエンクロージャにスーパーツィータを備えた特徴的なデザインのアクティブスピーカー。200mm径の同軸2ウェイユニットと、25mmの広帯域スーパーツィータから構成される3ウェイスピーカーとなっている。 150Wのアンプを内蔵し、再生周波数帯域は40Hz~50kHz。エンクロージャはMDF。入力端子はXLR。外形寸法460×373×350mm、重量15kg。製品化を目指して開発しているが、独立したスーパーツィータなど従来のタンノイブランドの製品と大きく異なる仕様などから、市場の動向などを見ながら製品化するかどうか判断するという。
D&M Professional Bussiness Companyのブースでは、マランツ プロフェッショナル ブランドのモニタースピーカーやアンプを多数参考出品している。 「NM02」は、8月に発売したモニタースピーカー「NM01」の低価格モデルとなる製品。NM01を投入したばかりのため、早期の市場投入は行なわないが、販売価格はNM01(16万円/1本)の半額程度になる見込み。 マランツプロブランドのエントリースピーカーも参考展示。価格は3万円程度となる見込みで、壁掛けにも対応する。
ステレオパワーアンプの「DA02」も参考出品している。出力は100W×2ch(8Ω)で、50MHzサンプリングのクラスTデジタルアンプを搭載している。価格は10万円弱となる見込み。 フロントパネルは、電源ボタンと、セレクタダイヤル、ボリュームからなるシンプルなデザインで、ライン入力2系統のほか、バランス入力を1系統装備する。外形寸法は240×279×108mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.2kg。 「CA01」は、5月に発売した4chデジタルパワーアンプ用のプリアンプ。シンプルな完全バランス回路構成により高S/N比を実現したほか、STEREO/MULTI/MIXEDの3種類のオペレーションモード切替が可能となる。
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エレクトリのブースでは、KRKのニアフィールドモニターの新モデルを出品。アクティブ型のモニタースピーカーを数多く発表している同社だが、新たに発表する「ST6」と「ST8」はともにパッシブ型となっている。 ST6は、6.5インチのアルミウーファと、1インチのシルクドームツイータからなるモニタースピーカー。価格は7万円(ペア)。許容入力は100W。周波数特性は62Hz~20kHz(±2dB)、音圧レベルは89dB(1m/1W)、感度は107dB、インピーダンスは8Ω。外形寸法は220×245×330mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10kg。 ST8は、9インチのアルミウーファと、1インチのシルクドームツイータからなるモニタースピーカー。価格は86,000円(ペア)。許容入力は120W。周波数特性は52Hz~20kHz(±2dB)、音圧レベルは90dB(1m/1W)、感度は109dB、インピーダンスは8Ω。外形寸法は247×270×386mm(幅×奥行き×高さ)、重量は12kg。
■その他
松下電器のブースでは、NAB 2003でも参考出展していたSDメモリーカードを記録メディアに利用したカムコーダ「DVC PRO P2」を参考展示。 「DVC PRO P2」は、SDメモリーカードを装着したPCカードを5枚使ったシステムで、カムコーダのほか、デッキやPCカードスロットを5基備えたドライブなどを展示していた。
□Inter BEE 2003のホームページ (2003年11月21日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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