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ソニーは、有機ELテレビを2007年内に発売する。東京ビックサイトで行なわれている「Display 2007/ファインテック・ジャパン」の特別招待講演で、ソニーのテレビ事業を統括する井原勝美副社長が発表した。
Display 2007の展示会場では、27型/1,920×1,080ドットのフルHDモデルと、11型/1,024×600ドットのWVGAモデルの2つの有機ELディスプレイを出展しているが、同社では11型を2007年中に発売する。 パネルの生産場所は、愛知県のエスティ・エルシーディ内の有機ELラインを予定。ただし、具体的な発売時期、価格、仕様、月産数量などについては明らかにしていない。 井原副社長は「(11/27型有機ELを初出展した)1月のCESでは大変な反響を頂いた。いよいよ11インチから有機ELテレビを発売する。発売時期は2007年内。この場で発売をお約束させていただきます」と明言。 また、「液晶を置き換えるわけではないが、もう一つ上の画質を実現するものとして有機ELテレビを推進したい。素晴らしい感動を与えてくれるテレビになる。まだ課題もあるが、この有機ELの発売に是非ともこぎ着けたい。ファインテックに参加されている各社とも協力して、知恵を借りながら実現したい」と意気込みを語った。
製品仕様の詳細は明らかにしていないが、Display 2007会場に展示している11型有機ELテレビも、量産に向けた開発成果の多くを取り込んでいるという。 デザインや入力端子などの仕様は変更される可能性が高いが、デモ機には、地上デジタルチューナや画像処理回路などを1枚のボードに収め、台座部に収納。デモ映像はHDMIを利用して表示しているが、すでにアンテナ線を接続すればテレビ視聴も可能な状態という。電源はACアダプタを利用している。
同社の有機ELディスプレイは、独自の「Super Top Emission(STE)」技術を採用。マイクロキャビティ構造と上面発光方式の採用により、色純度の高い出力光を効率良く取り出し可能としたほか、カラーフィルタを採用している。 デバイスのRGB各色の発光をカラーフィルタで再度調光し、より自然な色再現を可能とした。また、通常の有機ELディスプレイでは偏光板が必要となるが、カラーフィルタの採用により偏光板が不要になるなどのメリットがあるという。STE技術を利用した有機ELディスプレイは、2004年に発売したPDA「クリエPEG-VZ90」でも採用していた。 □ソニーのホームページ ( 2007年4月12日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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