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TDKは19日、Blu-ray Discを含む記録メディアの販売事業を米Imation(イメーション)に3億ドル(約360億円)で譲渡することで合意したと発表した。なお、TDKは研究開発と製造事業、他社へのOEM販売については継続する。 今回の合意では、TDKがイメーションにTDKブランドの記録メディア販売事業を譲渡し、「TDK」ブランドの使用を許諾。ブランドの使用許諾範囲は、現在と将来の磁気テープ、記録型光ディスク、フラッシュメモリ製品やその他アクセサリなど。譲渡の完了は2007年度第2四半期の見込み。 イメーションは、TDKブランドの製品を販売することで、これまでのImation、Memorexに加えた3ブランドでグローバル展開。地域に合わせたブランド戦略を採るという。 取得の対価として、イメーションは同社の発行済株式の17%に当たる約2億8,000万ドル相当の普通株と、現金2,000万ドルをTDKに支払う。さらに、今後の業績に伴い最高7,000万ドルの追加支払いが行なわれる可能性も含まれている。TDKは株式取得後にイメーションの筆頭株主となる。 TDKは、イメーションへOEM供給を行なうほか、他社へのOEM供給も継続。これまでOEM供給を受けてTDKブランドとして販売していた製品に関しては、TDKを経由せずにイメーションが直接メーカーから買い入れて販売する。なお、TDKの記録メディアにおいて販売、マーケティングに従事している一定数の従業員は、契約の完了と同時にイメーションに移籍する見込み。 イメーションは今回の取得により、統合完了後約2,500万~3,000万ドルの年間利益が増加すると見込んでおり、この推定には経費節減や購買、サプライチェーンを含むシナジー効果や、約1,300万ドルの購入価格償却費が含まれている。 イメーションの社長兼CEOであるフランク・ルスマノ氏は「イメーションのコマーシャルおよびコンシューマ製品に、市場で高い地位を占めるTDKブランド製品を追加する。イメーションとTDKは、互いに関心があり利害が共通する他の分野においても協力するための長期的・戦略的関係を構築する基礎を築いた」とコメント。 TDKの上釜健宏氏は、「強力なTDKブランドと、イメーションの持つグローバル規模でのブランド及びマネジメント能力の組み合わせは、効率的な競争力を獲得するための正しい戦略。大容量で使い勝手が良く、持ち運びの容易な記録媒体製品の必要性は拡大すると予想され、TDKブランドの製品は消費者の将来のニーズに対応する」と述べている。 □TDKのホームページ ( 2007年4月19日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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