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世界最小のAndroid TV端末「Air Stick」。「TSUTAYA movie」との連携も

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループのCCC AIRは、テレビとHDMI接続するAndroid TV搭載デバイス「Air Stick」を12月20日より発売する。価格はオープンプライスで、発売記念特価の9,800円で販売。e☆イヤホンの秋葉原店、梅田EST店、名古屋大須店と、CCC AIRの直販サイトで取り扱う。

Air Stick。本体(右)とリモコン(左)

 また、Air Stickに最適化した映像配信サービス「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」を発売同日に提供開始。月950円(税込)と月1,950円(同)の2つの月額プランを用意し、単品タイトルの都度課金(レンタル)にも対応する。

世界最小のAndroid TV端末「Air Stick」

 テレビとHDMI接続して利用できる、Android TV採用のスティック端末。Google Playからさまざまなアプリダウンロードでき、ユーザーが映像や音楽、ゲームなどのコンテンツアプリを追加したり、スマートフォン/タブレットからGoogle Cast経由でワイヤレス再生して楽しめる。OSのバージョンはAndroid 6.0。

 CCC AIRではGoogleの支援を受けて開発した「世界最小のAndroid TV端末」を謳い、CPU性能や描画速度について、現行のAmazon Fire TV Stickの2倍の性能を持つとアピールしている。

手のひらに収まるサイズ

 発売当初は直販サイトとeイヤホンの一部店舗のみで展開し、TSUTAYA店頭での販売も検討中。Air Stickの利用において、TSUTAYAの各種サービスアカウントは必須ではない(後述する「TSUTAYA movie」の利用には必要)。

紙製のパッケージに収められている

 起動時にGoogleアカウントでログイン。音声認識機能によるアプリを横断したコンテンツ検索など、Android TVの基本機能を備える。プリインストールアプリのみ利用する場合は、ログイン作業をスキップしても使える。

 Air Stickのホーム画面には「TSUTAYA movie」や「AbemaTV」、「GYAO!」、「ANAシアター」、「Hulu」、「AWA」といったプリインストールアプリが並ぶ。さらに、Chromeベースの独自のWebブラウザ「TV Wolf」も搭載。いずれも操作は付属リモコンから行なえ、Bluetooth接続したワイヤレスキーボードなども使える。

Air Stickのホーム画面
付属のリモコン。ホームボタンや十字キー、音声検索ボタンなどを備える

 プリインアプリは、動画配信サービスなど複数事業者と協力して今後も随時追加予定。バックグラウンドでAir Stickに配信するシステムアップデートと合わせて追加するため、ユーザーがアプリごとにインストール作業を行なう必要はない。

標準の「YouTube」アプリ。4K/60pコンテンツも再生可能。画面出力時はフルHD相当に変換される
プリインアプリの「AbemaTV」
音楽配信サービス「AWA」。歌詞表示も可能

 ゲームアプリを追加して遊ぶこともでき、市販のAndroid TV向けゲームコントローラーでも遊べる。CCC AIRでは今後、ゲーム周辺機器メーカーのHORIと共同開発したAir Stick専用のゲームコントローラーを、別売オプションとして提供する予定。価格など詳細は未定。

HORIと共同開発したAir Stick専用のゲームコントローラー
裏側にはHORIの伝統ともいえる「連射ボタン」を搭載予定

 Bluetooth機能は、高音質コーデックのaptXに対応し、音ズレや遅延を抑えている。さらに'17年3月に実施予定のファームウェア更新でaptX HDもサポートする予定で、対応ヘッドフォンとの組み合わせで24bitオーディオによる高品質なワイヤレス再生が可能になる。

 クアルコムのSnapdragon 410チップを搭載し、メモリは1GB、ストレージメモリは8GB。HDMI出力、USB端子を用意し、IEEE 802.11nの無線LANに対応。外形寸法は70×11×30mm(幅×奥行き×高さ)、重量は30g。なお、microSDカードやUSBメモリなどによるストレージ拡張はできない。

 USB給電タイプの付属ACアダプタで動作。ACアダプタにはEthernetを備え、LANケーブルで宅内ネットワークに繋ぐとAir StickをWi-Fiルータとして使える。最大接続可能数は8台まで。

延長用のHDMIケーブル(左)とEthernet対応のACアダプタ(右)
AirStick側のUSB端子
パッケージの外装

 この他、Air Stickの本体スペックを強化し、最新の「Android N」を搭載した上位モデルも開発中で、来夏に発売し、シリーズ展開が行なわれる予定だという。

月950円からの映像配信サービス「TSUTAYA movie」

 Air Stick発売に合わせてサービス開始する「TSUTAYA movie」は、約10万本以上の作品が見放題またはレンタルで利用できる映像配信サービス。洋画・邦画・海外/国内ドラマ・アニメ・音楽など各ジャンルを揃え、スマートフォン/タブレットのアプリやパソコンからも視聴可能。U-NEXTの映像配信プラットフォームを利用している。

Air Stickの「TSUTAYA movie」アプリ画面

 月額950円で洋画や邦画、アニメなど10ジャンル約5万本が見放題の「レギュラープラン」と、月額1,950円でレギュラープランに加えて約2,000本のアダルトを含む成人向け作品も見られ、さらに都度課金タイトル用のチケットも2回分セットにした「フルプラン」を用意。都度課金の単品レンタルは100~500円。AirStickの発売当初はTポイント連携機能を備えていないが、来年には実装される予定だという。

 Air Stickに最適化したユーザーインターフェイスを開発。早送り/早戻し時は、10秒毎のサムネイルを見ながら見ているコンテンツのお気に入りポイントを探せるようになっている。

コンテンツ視聴中に早送り/早戻しすると、10秒毎のサムネイルを表示

 TSUTAYA movieは、レオパレス 21が6月末にスタートした賃貸入居者向けサービス「LEONET」で使われており、12月20日からは居住者以外の一般ユーザーも利用できるようになる。CCCグループでは既に映像配信サービス「TSUTAYA TV」を提供しているが、「TSUTAYA movie」とは異なりアクトビラ準拠のプラットフォームを用いている。そのため、今後は「屋号としてTSUTAYA、蔦屋書店などがあるように、映像配信サービスでも屋号の異なる(準拠仕様の異なる)サービスが存在する」(渡邉健 CCC AIR代表取締役)ことになる。