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ボーズ株式会社は、小型アクティブスピーカー「M3」(Micro Music Monitor)の低価格モデル「M2」(Computer MusicMonitor)を11月1日に発売する。価格は39,480円。M3とは異なり直販サイト/直営店だけでなく、一般の量販店でも販売される。カラーリングはシルバーのみ。なお、M3は併売される。 2006年3月に発売された「M3」(直販価格49,980円)の低価格モデル。仕様の大きな違いはバッテリ駆動システムの有無で、M3はACアダプタでの駆動以外に単3電池4本での駆動も可能だったが、M2はACアダプタのみの対応となっている。筐体のサイズや音質などは「M3とほぼ同等のクオリティを実現している」という。ただし、音質のキャラクターは若干異なる。
外形寸法は65×123×122mm(幅×奥行き×高さ)で、M3の64×122.5×122mmとは僅かに異なるが、デザインはほぼ同じ。M3はブラックとシルバーの2色を用意しているが、M2はシルバーのみとなっている。シルバーモデルで比較すると、M2の仕上げは若干マットで、落ち着いたカラーリングになっている。素材はアルミ。 基本的には50mm径のフルレンジユニットを搭載したアクティブスピーカーだが、本体後部に独自技術「ハイパーレゾネーター」を採用しているのが特徴。詳しい技術は公表されていないが、左右にエンクロージャを貫通したダクトを設けており、ダクト内部の両面にも振動板を配置。小型筐体ながら、豊富な低音再生を可能にしている。 内蔵アンプは出力20W×2chのデジタルアンプ。入力はステレオミニ入力を1系統備えている。
ここまでの主な仕様はM3と同じ。重量は右チャンネルが600g、左が500g。電池を搭載していないM3の600g(左/右)と比べ、左チャンネルが僅かに軽量化している。また、M3では左右のスピーカーを接続する専用ケーブルを同梱していたが、M2では左チャンネルからケーブルが直出しに変更。バッテリ駆動ができなくなったことで、可搬性や収納性は若干低下している。 左右のスピーカー間のケーブル長は1.7m。1.7mのステレオミニ音声入力ケーブルや、新デザインのリモコンも同梱する。ただし、M3に同梱していたキャリングポーチは付属していない。本体にも電源ボタン、ボリューム調整ボタンを装備。右チャンネルの内側側面に配置している。
■ 日本で人気のM3を米国でも 同社日本法人の佐倉住嘉社長は、M2の紹介前に、M3の発売までの経緯を説明。もともとM3は、ボーズの米国エンジニアと日本のエンジニアがコラボレーションして開発したモデルで、その際に日本のエンジニアがイニシアチブを取ったこともあり、まず日本市場向けに投入されたという。 その結果、非常に好調なセールスを記録。それを耳にした米国本社のアマー G.ボーズ博士が「なぜ米国でも投入しないのか?」と疑問を持ち、米国での販売を計画。しかしマーケティング側などが「米国では500ドルの小型スピーカーは受け入れられないのでは? せめて400ドルならば」と逡巡。そこにボーズ博士の「それならば100ドルコストダウンしたモデルを開発すればいい」という鶴の一声が響き、早急な開発/製品化が決定したという。その結果、M2は米国だけでなく、日本市場にも投入されることになった。
そういった経緯のため、佐倉社長によれば「音質のクオリティはM3とほぼ同じだが、それぞれの市場に合わせて、音色のキャラクターが若干異なる。M2は米国市場に受け入れられやすい音になっており、対するM3はスタジオモニターとしても使っていただけるような音質を実現している」という。
会場で僅かな時間試聴した限りでは、M3と極めて近い音質だが、「M2の方がやや活発で、元気のある音」というイメージを受けた。また、手のひらサイズからは想像できない低音の豊富さはM3と同様に驚きを感じられるほどのレベルだ。
□ボーズのホームページ
(2007年9月27日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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