気になるグッズを衝動買い


【バックナンバーインデックス】

第67回:CLIEの新モデル買ってみました
Palm OS採用PDA「ソニー PEG-T650C」


 AV製品はピンからキリまでいろいろありますが、いわゆるメインストリーム以外にはいろんなおもしろいアイテムがたくさんあります。ここでは思わず衝動買いしたくなるけど、冷静に考えるとどうかな~? と、気になる「モノ」に積極的なアタックを繰り広げていきます。

そろそろPDAの買い替えたい

 自分の場合、PDAといえばどうしてもPalm OS採用機でなくてはなりません。機能的にはPocketPC採用機のほうが多機能でしかもいろいろと使い道が多いのはわかります。しかしこれまで使ってきた「WorkPad c3」でPalm OSの操作性に慣れきってしまい、いまさらほかの環境に移る気力もないし、価格もPalm OS採用機と比較すると高めだし、最大のネックはでかすぎるそのボディ。

 自分の場合、PDAの収納場所はパンツの左前のポケットが定位置。ついでに名刺ホルダーなど、ほかのものも一緒に収納しているため、薄型のものが絶対条件。PocketPC採用機はCFカードスロットを装備しているため、どうしてもボディの厚みが大きく、福引きで当選したカシオ「l'agenda」も所有しておりますが、あのサイズにはどうしてもなじめず、いまだに眠らせたままになっております。

 しかし、高機能化するPDAの現状を見渡してみると、モロクロ液晶160×160ドットの低解像度な「WorkPad c3」ではそろそろ力不足な感じ。「l'agenda」で実現できなかった「PDAで音楽再生」という野望が達成できそうなPDAもいくつか心当たりがあるのですが、いかんせん「ボディサイズ」という最大の選択基準を満たしていない製品ばかり。そういえば年末にはPalm OSもバージョン5にメジャーバージョンアップして、高機能化、高性能化するようだからそれまで待つかなー、と思ってたところに、魅力的な製品が現れました。それがソニーのPalm OS採用PDA「PEG-T650C」(CLIE)でございます。


PDAとしての使い勝手はかなり良好

 この「T650C」は、'01年の12月に発売された「T600C」シリーズの後継となるモデル。デザインなどの基本仕様は変更されていませんが、CPUのクロックスピードが33MHzから66MHzに増速され、単体での音楽再生機能などが搭載されたこと。うーん、「WorkPad c3」の動作スピードもかなり遅いし、単体で音楽再生が可能ってのはかなり惹かれるなー。お値段はオープンプライスですが、販売価格は39,800円。うん、PocketPC採用機に比べてかなりお買い得。では、いっちょ買っておきますか。

 ということで、購入してしまいました。同梱品は、PDA本体、USB接続のクレードル、ACアダプタ、ボリュームコントローラ付きのステレオヘッドフォン、アプリケーションを収録したCD-ROM×1枚という構成。うん、ま、こんなもんでしょう。「WorkPad c3」のクレードルはシリアル接続だったから、USBクレードルなのもポイント高いですな。ノートPCにはシリアルコネクタがついてないから、データの同期ができなかったんだよねー。では、一晩充電して、明日から使用とまいりますか。

 ということで、一晩で充電を完了して、改めて電源ON。液晶の視認性は、バックライトを点灯すればかなり良好。ノートPCの液晶モニタと比較するとさすがに輝度が少々不足気味ですが、色の再現性も割と自然だと感じられます。

 とりあえず、PDAとして使っていく上で、一番便利そうだと感じたのは、320×320ドットのハイレゾ表示。これまでの160×160ドット表示の「WorkPad c3」に比べると、フォントの視認性が高く、より多くの情報を一覧表示できるので、実用度は大きく向上していると実感します。

 本体には、4つのアプリケーション起動ボタンと、上下ボタンというPalmの基本ボタンを装備しつつ、「CLIE」シリーズの特徴の1つとも言えるジョグダイヤルを本体の左脇に装備。その下には本体の操作をロックするスライド式の「HOLD」スイッチ、そしてその上にはステレオミニ形状のヘッドフォンプラグが装備されてます。うん、このサイズによくこれだけ詰め込んだもんですな。

 ただ、スティックタイプの上下ボタンの操作性だけはNG。ボタンそのものが異常に小さい上に、上下に移動する範囲が狭く、ほとんど使えません。まー、これはジョグダイヤルで代用できますから、「ジョグダイヤルをメインに使え」というソニーからの提案なんでしょうな。

 たしかに片手でアプリケーションの起動が行なえるジョグダイヤルは、スタイラスによる起動よりも明らかに手軽。多少本体に入り込みすぎて、クリック感が薄い印象はありますが、ジョグダイヤルの操作性は良好。実用上は問題ないと思います。

 で、PDAとしての機能はというと。IMEには「ATOK for Palm」も搭載しているので連文節変換も可能。今まで単文節でしこしこと変換していたことを考えると、かなり使い勝手が向上しています。ま、さすがにPCに搭載のIMEと比べるとかなり「おバカ」な変換が目立ちますが。うーん、それでも漢字Talk 7.1の「ことえり」のバカさ加減に比べればまだマシって所でしょうか。

 Grafitiでの文字入力は多少時間がかかりますが、自分としてはさほど苦痛は感じていなかったので、このIMEの進化でなかなか実用度高いです。ま、ちょっとしたメモにも30秒はかかるので、別途手書きメモは必須ですが。

 そして、一番便利に感じたのが「CLIE Paint」。これはメモリースティックや本体RAMにある画像ファイルに落書きをする、というコンセプトのソフトらしいのですが、手書きメモとしてかなり使えます。何よりも恩恵が大きいのは320×320ドットのハイレゾ環境で書き込めること。PoketPCベースの「l'agenda」は解像度320×240ドット表示だったけれども、T650Cの手書きメモの視認性は抜群。かなり実用度が高くとっさのメモには最適です。

 そのほかの同梱ソフトは、Word/Excelファイルを扱える「Document to Go/Sheat to Go」、こちらは体験版になりますが、ホームページ閲覧ソフト「Xino」など、PDA用のアプリケーションも豊富。本体内蔵のメモリは16MBで、同梱アプリケーションすべてをインストールしても7MB程度の空き容量があるので実用上は全く問題なし。そして、一番の恩恵はCPUのクロックスピードの増速で、アプリケーションの動作が機敏になったところ。うん、期待通り、お仕事にもかなり使えるPDAではないでしょうか。

同梱品一覧。PDAとしては標準的な構成かと 本体正面。Palm OS搭載機の標準的なボタンを搭載 本体背面。スピーカーを搭載して、音楽再生時も一応モニタ可能

本体左側面。ジョグダイヤルとHOLDスイッチ、ステレオミニプラグを装備 同梱のステレオヘッドフォン。中間にボリュームコントローラを装備 インストールソフトの一覧。初期導入ソフトの数は多い


音楽再生できるのはいいけれども……

 では、音楽再生と映像再生を試してみますか。とりあえずは音楽再生ですな。

 音楽再生は、Palmアプリケーション「AudioPlayer」を立ち上げることで実行可能。しかし、本体メモリには音楽ファイルを転送できず、別途メモリースティックに転送する必要あり、と。

 「T600C」にもオプションで音楽再生用リモコンが用意されてましたが、「T650C」では本体だけで音楽再生が可能になった上、メモリースティックスロットがOpenMGに対応。MP3に加えてATRAC3も再生可能になったのが大きな変更点。

 んー、とはいえ、OpenMG対応メモリースティックは結構高いからなー。とりあえずは手持ちの非対応メモリースティック(青)を、ノートPC「PCG-SRX3」のメモリースティックスロットに挿入し、ルートにMP3ファイルを転送。で、「CLIE」に差し替えて、「AudioPlayer」を起動してみました。結果、反応なし。

 マニュアルを確認してみると、音楽ファイルを再生するには、本体とPCをクレードルで接続した状態で「AudioPlayer」を立ち上げ、付属のPC用アプリケーション「SonicStage LE」を使ってPCから「T650C」の「AudioPlayer」上からメモリースティックに転送する必要があるんだとか。……うーん、実際に転送は可能でしたが、正直かなりめんどくさいです。

 しかし、盲点が隠れておりました。マニュアルのMP3ファイルの転送方法についての記述をよく確認してみると、青メモリースティックに手軽に転送する方法もありました。T650Cをメモリースティックリーダ/ライタにする「Memory Stick Import」を使っての転送も可能、との一文が説明の最後にビハインド。……すいません、見逃してました。

 ファイルの転送場所は、「SonicStage」上からATRAC3/MP3ファイルが転送されるメモリースティックの「MSAUDIO」フォルダ。ここに直接コピーすると、コピーしたMP3ファイルはちゃんと再生できてしまいます。

 もちろん、PC上のメモリースティックスロットからでも、MSAUDIOフォルダにコピーすれば再生ができます。ま、ATRAC3ファイルはチェックイン/チェックアウトの管理がされているため、転送できませんが、これなら青メモリースティックでの音楽ファイルの転送も手軽。うん、いいんじゃないでしょうか。

 対してATRAC3はというと、OpenMG対応メモリースティックならば、音楽総合ソフト「SonicStage」から、メモリースティックに直接チェックイン/チェックアウトできるわけね。ふむ、了解。

 もちろん、メモリーカードスロットがないPC環境しかない場合は、ATRAC3もクレードル接続したCLIE上から曲転送できますが、そのためには「CLIE」側で「AudioPlayer」を立ち上げ、メモリースティックリーダ/ライタのドライバを導入する必要があり。正直、Hotsyncのような手軽さはないです。

 幸いなことに、自分の持っているノートPC、ソニー「PCG-SRX3」にはOpenMG対応のメモリースティックスロットが搭載されています。うーん、多少値は張りますが、せっかくだから白メモリースティックも買っておきますか。

 ということで、128MBの白メモリースティックを購入し、改めて音楽を転送。「SonicStage」はノートPCにプリインストールされていたものでも対応してますな。えーと、「SonicStage」を起動して、メモリースティックを挿入。で、チェックアウトタブを選択すると、PCにあるファイルと、メモリースティック内のファイルを表示してくれます。

 転送は、ファイルを選択して、「チェックアウト」ボタンを押すだけ。転送速度は4MB程度のファイルで約20秒といったところ。まあ、こんなもんでしょう。転送終了後、PC側ファイルの「チェックアウト回数」は、ちゃんと3から2に減ってました。

 ちなみに、白メモリースティックにはATRAC3だけでなく。MP3もチェックアウト可能。しかもチェックアウト回数の制限なし。もちろん、「CLIE」側でも問題なく再生できます。

転送を行なうのに必要な音楽総合ソフト「SonicStage LE」 本体上面にはメモリースティックスロットを装備

 それはそれとして。曲転送が完了したからには音楽を再生せねばなるまいて。メモリースティックを「CLIE」側に差し込んで、「AudioPlayer」を起動。すると、これまで認識しなかった音楽ファイルを自動で認識。もちろん、「SonicStage」上で編集したタグ情報はそのまま表示してくれます。

 表示形式は、タグや再生時間など曲情報を示す「通常表示」、曲にあわせてインジケータが変化する「ビジュアルエフェクト表示」、メモリースティック内の曲情報を一覧する「曲一覧表示」の3画面から切り替え可能。

 「ビジュアルエフェクト表示」は見た目は派手だけれども、再生中に曲名も時間も表示されないので実用性は薄いかな。一番使えるのはやはり、曲が一覧表示される「曲一覧表示」。メモリースティックの最大容量は現在のところ128MB。世の中には1GBのCFカードや512MBのSDメモリーカードなんてものが存在するらしいですが、ビットレート105kbpsで録音されることの多いATRAC3ならば、128MBに30曲程度。さすがに一画面には収まりませんが、スクロールさせて確認する分には問題なく、聴きたい曲を選択する際には便利です。

 では再生っと。ふむ。音質的にはまー、こんなもんでしょうか。ATRAC3の音はすっきりしつつも諧調がなだらか、とでも申しましょうか。圧縮されている割には輪郭の損失感も薄く、かなり聞きやすい音ですね。ま、MDの音と同等ですな。

 対してMP3の音は、うん、コレも慣れ親しんだMP3の音。ATRAC3で録音した同じ曲を聴き比べてみると、単音表現などでは輪郭の損失が感じられ、かなり違いが気になるものの、3音以上になるとかなーりまぎれてしまって気にならなくなる音。

 ノーマルの設定であれば、フラットな再生をしてくれるプレーヤーってとこですかね。操作は基本的にスタイラスによるタップで行ないますが、ジョグダイヤルによる操作も可能。音量の調節や、曲のスキップなどに設定できます。自分の場合はジョグの+/-で曲のスキップ、押し込みで再生/停止が一番しっくり来ます。

 しかーし、なんか電池のインジケータがガンガン減ってるんですが? うーん、プレーヤーソフトにもインジケーターがあるのは「便利」程度の認識でしたが、これは「必須」ですな。インジケーターの表示は10%刻みで残り容量を表示するタイプだけれども、いきなり30%程度ガクンと減ったりすることもあり、多少信頼度が怪しいところもあります。

 うーん、カタログスペックでは、液晶表示時の満充電からの連続再生時間は1.5時間となってますが、オーディオ再生にいたるまでに10分程度バックライトを点灯して、こまごまとした操作を行なった状態から連続再生したところ、1時間とちょっとで電池切れと相成りました。それにしてもインジケータの減り方はこれまでのオーディオプレーヤーにない速さだったなー。

 液晶表示をOFFにすることで、連続再生時間を延ばすことは可能です。しかし、液晶表示をOFFにする方法は「HOLD」スイッチを入れること。つまり、ボリュームコントロールや、曲のスキップなどもできなくなってしまうのです。うーん、ボリュームコントローラ付きのヘッドフォンが付いているのはこのための配慮だったのですね。

 満充電状態から、液晶表示をOFFにした状態での連続再生時間は4時間程度。うーん、シリコンプレーヤーとしては一昔前の標準的なスペックだと思いますが、一切の操作ができないことを考えると微妙ですね。PDAとして使うことを前提にすると、「AudioPlayer」は、待ち合わせなどのちょっと空いた時間に、10分程度お気に入りの曲を聴きながら暇つぶしに使う、というのが正しい使用方法かと。

 あ、それからクレードルのある場所に向かう時で、電池容量に余裕がある場合は思い切り使えますね。自分の場合、クレードルは職場に置いているので、出社時の電車の中では思う存分使えそう。

「AudioPlayer」の通常表示。普通の画面構成 「ビジュアルエフェクト表示」。音楽に合わせて変化する 「曲一覧表示」。メモリースティック内の曲が一覧できて便利


ほかにも魅力的なアプリケーションがありました

 もうひとつの注目ソフトといえば、CLIE上で動画再生ができる「gMovie」。最大解像度は160×120ドットの独自形式(CLIE形式)ファイルになりますが、PC用の変換ソフト「PictureGear」も製品に付属。CLIE形式には、MPEG-1、AVI、QuickTime形式から変換可能です。

 ということで、「PictureGear」でMPEG-1ファイルをCLIE形式に変換。巨大になる映像ファイルだけに本体メモリには転送できず、転送先はメモリースティックオンリー。Hotsync時に転送することもできますが、PCにメモリースティックスロットを装備していれば、直接メモリースティックにも転送可能です。

 で、その画質はというと。うん、まあ、動いてますね。あまり多くは期待してませんでしたが、なんと言うかよくできたGIFアニメという感じ。フレームレートもかなり低く、カクカクとした印象はぬぐえません。ま、これでちゃんと音声も付いてますからねー。録画したTV番組を確認する程度には使えるんじゃないでしょうか。

 とはいえ、「gMovie」もやはり電池の消費スピードが最大のネック。どうもメモリースティックに常時アクセスするタイプのアプリケーションは電池消費量が異常に多いようです。

 いや、機能は大変豊富で、PDAでムービーが見られるというのはかなり革新的なことだと思いますよ。でもねー、「AudioPlayer」同様、PDA本来の機能が使えなくなるようでは、エンターテイメントに電池を使用できないのですよ。

 「あわよくば録画したTV番組をPDAで」と思っていたけれども、電池消費量のスピードを考えると、テレビ番組の視聴はちょっと難しいみたいです。うーん、こういうエンターテイメント系のアプリケーションは、ボディサイズが大きいけれども、電池容量が多いマシンに任せたほうがいいみたいですね。

 そして、学習リモコンマニアとしてひそかに注目していたのが、リモコンソフト「CLIE Remote Commander」。こちらは「T600C」にも搭載されていて、詳細なレポートも掲載いたしましたが、結論から言うと、あまり変わってません。変更点といえば、対応メーカーが増えたところだけですね。ということで、詳細は以前のレポートを参照してください。

 しかし、「PEG-T600C」に手を出さなかった自分にとって、このリモコンはかなり使いでがありますね。LEDの出力も通常のリモコン程度はあり、3m離れた場所からでも問題なく信号が通ります。そして、バックライト装備の液晶は、暗い場所でも視認性が高いのがよろしい。

 扱える機器はテレビ、VTR、DVD、AVアンプの4つ。ま、普段扱う機器は大抵この4つですから、対応機器の少なさもあまり問題と感じません。帰宅してリモコンを探すことなくテレビの電源を投入できる、ってのが便利ですね。ま、ボタン数が少ないので電源投入後には結局リモコンを探さないとダメですけど。

 そして、当初の予想に反して意外と活用しているのがTV番組ガイドの「TVscape」。これはiEPGサイト、「so-netテレビ王国」の番組情報を自動で取得し、Hotsync時に自動で転送する、というアプリケーション。

 表示は1画面に1局、番組情報はタイトル名のみ、とPCの番組ガイド環境に比べるとかなり劣りますが、いつでもどこでも番組情報を確認できるというのがすばらしい。なによりもHotsync時に自動で番組情報を更新してくれる、ってのが便利ですね。

 Hotsync時に、ソニー製デスクトップPCに搭載されているテレビ視聴/録画ソフト「GigaPocket」がインストールされている環境であれば、「TVscape」から録画予約をすることも可能。うーん、残念ながら自分は持ってませんが、これはかなり便利そうだな。

「TVscape」の番組表示。一覧性は薄いが、手軽に番組を確認できるのが良 「CLIE Remote Commander」。プリセットのみだが4ジャンルの機器を操作可能


なにかの合間にちょっとしたエンターテイメントを

 これまで使っていた「WorkPad c3」と比べると、ハイレゾ環境、カラー表示の使いやすさ、ジョグシャトルの使い勝手と、本体だけで音楽再生可能な「AudioPlayyer」の存在がなによりもすばらしいと感じます。もちろん、PDAとしての本来の機能も。おまけに、「TVscape」や「CLIE Remote Commander」、「gMovie」などなど、AV関連のソフトも豊富に搭載していて、PDAの基本機能だけでなく、エンターテイメント関連にも大活躍。うん、機能的には大満足です。

 ただし、「AudioPlayer」や「gMovie」など、メモリースティックに常時アクセスすることが必須のアプリケーションは、電池持続時間がかなり厳しい。つまり、機能を活用するべき性能がちょっと足りないかも、というのが正直な感想。んー、でも電池容量を上げるためにボディを大きくすると、携帯性ががくんと落ちるしなー。現在のボディサイズ以上のものはどうしてもNGなので、ここは技術革新を待たねばならないかと。StrongARM系にCPUが代わるPalm OS 5になれば、電池持続時間も改善されますかねー?

 しかし、現状ではボディサイズや、デザイン、ジョグダイヤルの操作性まで含めて、かなり使いやすいマシンになっているのは確か。店頭で試用したほかのPalm OS搭載機と比較しても、使いやすさはトップレベルですからPDAとしては満足しています。

 普通のPDAとしての使用以外では、音楽再生機能は通勤時のお供に限定して、自宅や土日は再生をじっと我慢。いざというときに電池切れではPDAとして使い物になりませんからなー。

 その代わり、フリータイムは「CLIE Remote Commander」でリモコンに、「TV Scape」で番組表の確認に、そして青空文庫でダウンロードした作品のビューアとして活用する予定です。

□ソニーのホームページ
http://www.sony.jp/
□製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-T650C/index.html
□関連記事
【5月29日】ソニー、音楽再生機能搭載の新クリエ「PEG-T650C」
―ミニキーボードや通信アダプターも発売
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020529/sony.htm
【2001年12月27日】新型CLIEのAV機器用リモコン性能を検証
―リモコン専用赤外線LED搭載で到達距離は7m26cm
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20011227/sony.htm

(2002年6月20日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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