DVDメディア価格調査 2004年の総括 －高速メディアが多数登場、2層の低価格化も進む

　2004年のDVDメディア市場は、DVD±Rの8倍速、16倍速対応製品や、DVD-RWの4倍速、DVD-RAMの5倍速が登場するなど、各フォーマットの高速化が目立つ1年となった。さらに、6月からは片面2層記録に対応したDVD+R DLの販売が開始。8月頃までは品不足が目立ったが、12月現在は流通量が増加。メーカーも、三菱化学メディア、マクセル、All-Ways、RiTEK、TDKなど各社から発売された。

　以下は各メディアの1枚あたりの最安値をグラフ化したもの。録画用/データ用で最安値が異なる場合は、より価格が安い方を選択している。

【2004年 DVD±Rメディア 1枚あたりの最安値推移】

　DVD-Rの等速の単枚は、100円を割った2004年末からゆるやかに値下がりし続け、8月5日の調査で50円を記録。11月には50円を割る42円となった。2004年末に128円だった4倍速は、等速に追いつく勢いで価格を下げ、6月3日の調査で48円を記録、同日の調査では等速の最安値である72円と逆転現象が見られた。

　1枚あたりの最安値では、等速が2月に67円、4倍速が105円。6月には各50円と54円になり、8月には31円と30円をそれぞれ記録。以降12月での値動きやゆるやかだが、12月の調査では4倍速が30円を切る29円を付けた。なお、3月に279円で登場した8倍速は、12月に41円まで下がり、1年で7分の1程度の価格になっている。

　DVD+Rの価格推移は比較的安定しており、等速の最安値は2月の148円から、10月の150円と変動は少ない。4倍速も2月の198円から12月の130円と、下げ幅は緩やかだ。DVD+R DLは、6月の販売開始当初は1,573円だったが、調査対象とした9月に1,036円、12月は880円。他のメディアと比べると依然として高価だが、RiTEKなど、海外メーカー製のメディアも登場しており、今後もかなりのスピードで値下がりが予想される。

【2004年 DVD±RWメディア 1枚あたりの最安値推移】

　DVD-RWの値動きは緩やかで、各店舗でのメディアの種類や、取り扱い枚数も減少傾向にある。2倍速は4月から7月まで高値状態が続き、4月には294円まで高騰したが、8月に半額以下の109円に下がり、以降も緩やかな値下げが続いている。

　DVD+RWの値動きはDVD-RWとほぼ同じ。DVD+RWの4倍速は活発な値動きを見せているが、10月14日急激な値下がりは、あきばお～で三菱化学メディアの「DTW47U5」の特価販売を行なっていたため。それ以外では、300円台後半を中心とした値動きになっている。

【2004年 DVD-RAMメディア 1枚あたりの最安値推移】

　DVD-RAMも値動きは緩やかだが、低価格化が進んでいる。ノンカートリッジモデルは2月の298円から、12月の189円へと約100円の値下がり。Type2カートリッジのモデルも、315円から189円へ値下がりしている。3倍速で値下がりが激しいのはType4カートリッジのモデルで、2月に1,280円、5月に648円、10月に525円と、一時半額以上に下がった。しかし、11月、12月は若干値上がりし、700円となっている。

【2004年 ブルーレイディスク 1枚あたりの最安値推移】

　ほとんど動きが見られないが、ブルーレイディスクの値動きもグラフにした。2月から3月にかけて、2,860円から2,560円と300円値下がりしたが、その後の動きは鈍く、12月2日の調査時は2,394円となった。対応レコーダは増加しており、メディアの低価格化も進んではいるが、依然として録画メディアとして気軽に購入できる価格とは言い難い。2005年はHD DVDとの競争の激化も予想されるが、メディアも爆発的な普及に繋がる大幅な低価格化を期待したい。

　このデータは、AV Watch編集部が、ショップ店頭での表示価格を独自に調査したものを元にしています。この価格で販売されることを保証するものではありません。実際の販売価格は変動いたしますので、購入時にショップ店頭にてご確認ください。ショップの場所等については、各ショップにお尋ねください。
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(2004年12月27日)

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