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ラトック、Raspberry Pi CM3搭載のネットワークオーディオトランスポート
2017年4月27日 16:41
ラトックシステムは、シングルボードコンピュータの「Raspberry Pi」を搭載したネットワークオーディトランスポート「RAL-NWT01」を6月上旬に発売する。価格は72,000円。USBオーディオ機器に接続してネットワークオーディオトランスポートを実現可能。Roon BridgeやRune Audioなどのアプリに対応する。
「RAL-NWT01」のメインユニットにはクアッドコア64bit CPU「ARM Cortex-A53」を搭載した「Raspberry Pi Compute Module 3 Lite」を採用し、軽快な動作で快適なミュージックライフを楽しめるという。RaspberryPiに初めて触れる人でも使えるように、添付のmicroSDカードにOS(Volumio2)をプリインストール済みで、すぐに手持ちのオーディオシステムに導入できる、また、通常コマンド入力が必要な起動やシステム終了動作も、前面のボタンで操作できる。
Volumio2は、Webブラウザから設定などの操作ができるため、PCやスマートフォン、タブレットからのセットアップや音楽再生操作が可能。ユーザーがmicro SDにインストールする事で、MoOde Player、Roon Bridgeなどを使う事もできる。
USB端子を前面/背面で合計4ポート搭載。オーディオ機器のほか、USBキーボードやマウス、ストレージを接続できる。USBメモリなどを利用できるほか、本体内に2.5インチストレージを内蔵できるスロットも装備し、SSDや2.5インチHDDなどを接続する事もできる。HDMI出力端子も搭載。電源用のACアダプタ(5V/3A)が付属する。
また、Raspberry Pi搭載のオーディオ機器組込用マザーボード「RAL-KCM3MB01」も6月上旬に出荷開始。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は25,000円前後(税込)。
RAL-NWT01の内蔵マザーボードを単体販売するもので、Raspberry Piの応用工作で音楽を楽しみたい人に向けて販売。別途用意した組込用SoM「Raspberry Pi Compute Module 3/ 3 Lite」を接続でき、モジュール上の4GB eMMCフラッシュメモリにOSを書き込むための専用マイクロUSB端子も装備。起動用のmicroSDカードスロットやHDMI出力端子も備えている。
既存のRaspberry Piの組込用マザーボードは、省スペース向けで端子類が少なかったり、小さいなど、オーディオ用として活用するには不便な点がある。そこで、オーディオ機器組込用として使いやすいように、I2S、I2C、SPIコネクタをそれぞれ独立して搭載。別途用意したDACやS/PDIFトランスミッタなどの機器を接続しやすくした。
有線LAN端子も装備。Raspberry Pi 2B/3互換のGPIOヘッダも備え、HAT-DACモジュールなどを接続し、拡張できる。
チップは「LAN9514」で、4ポートのUSB端子には、USB DACやUSBストレージなどを接続できる。このUSB端子も、背面だけに搭載するのではなく、背面に2ポート、前面に2ポートと分けて搭載。オーディオ機器として使う際に、前面にUSBメモリを接続するなどしやすいようにしている。
LEDやシャットダウンボタンも備え、それらの延長コネクタも実装。オーディオ機器として大きな筐体に組み込む際に、そのサイズに対応可能。外来ノイズや不要輻射を低減したオーディオ設計となっている。
高性能化のために、基板上のDC 3.3V、DC 1.8Vレギュレータをバイパスし、基板外から電源を供給するための端子も用意。オーディオグレードの電源回路などと組み合わせる事もできる。
なお、ラトックでは5月中旬頃に、セットアップ方法や使いこなし情報などを掲載したブログの開設を予定しているという。
いずれの製品も、4月29日より開催されるフジヤエービック主催「春のヘッドフォン祭 2017」に出展する。