ウォルフソン、超低消費電力のオーディオコーデック

-ポータブル機器向け。音質向上/コスト抑制も可能


「WM8904」

12月15日発表


 ウォルフソン・マイクロエレクトロニクス株式会社は15日、超低消費電力を実現するポータブルプレーヤー向けのオーディオコーデック「WM8904」を発表した。32ピンQFNパッケージ、36ボールCSPパッケージで提供され、サンプル出荷は既に開始されている。

 同社のクラスWアンプテクノロジーを搭載したオーディオコーデック。業界トップクラスという超低消費電力と高音質を実現するとしている。薄型筐体を採用し、メディアプレーヤーやヘッドフォン、ボイスレコーダなどのポータブル機器向けデバイスとして展開する。

 ヘッドフォンアンプにクラスWアンプテクノロジーを採用し、チャージポンプを使用して消費電力の最適化が可能。また、グランドリファレンス出力により、ヘッドフォン出力用のDCブロッキングコンデンサが不要で、低音レスポンスの向上や基板スペースの削減、BOMコストの抑制ができるとしている。

 さらにDACには、独自の低消費電力技術「SmartDACテクノロジー」を搭載し、DACからヘッドフォン出力への信号パスにおいて、消費電力を4mWに抑制可能。ヘッドフォンには各チャンネル最大30mWの出力を供給する。

 また、音質の向上を図ったことも特徴で、回路に「SilentSwitchテクノロジー」を集積し、ポップノイズやクリックノイズを抑制している。そのほか、ダイナミックレンジを調整し、録音/再生レベルの最適化が可能な「DRC(ダイナミック・レンジ・コントローラ)」も搭載。録音した音声の明瞭度を高める機能も備える。


(2009年 12月 16日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]