ソニー、車内でも使える新機軸のウォークマン用スピーカー
-タンブラー風の「SOUND MUG」。カップホルダで固定
ソニーは、ウォークマン用スピーカーの新機軸製品として、屋内だけでなく、車の中での利用も想定した「RDP-NWV500」を4月24日に発売する。愛称は「SOUND MUG」。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は2万円前後。カラーはブラック(B)とオレンジ(D)を用意する。
ホームステーションの上にスピーカーとウォークマンを乗せたところ |
車に乗る際は、ホームステーションからスピーカーとウォークマンを取り外して持ち込み、スピーカーをカップホルダーに入れて固定。シガーソケットとケーブル接続して給電すると共に、ウォークマンともケーブル接続。車内でウォークマンの音を無指向性再生する事で、カーステレオの代わりになるという新しいリスニングスタイルを提案している。
通常、ウォークマンやiPodなどのポータブルプレーヤーのサウンドを車内で楽しむためには、ライン入力やiPod用Dock入力を備えたカーステレオや、FMトランスミッタなどが必要になる。しかし、入力機能を備えているのは比較的新しいカーステレオや、純正カーステレオに限られ、FMトランスミッタには混信や音質などで不満が出る場合もある。
そこでソニーでは、アクティブスピーカー自体を車内に持ち込む事で、カーステレオを新調するよりも低価格で、FMトランスミッタよりも安定した高音質再生ができる製品として「SOUND MUG」を位置付けている。
車内での利用イメージ | ホームステーションで利用 |
■ ディフューザーで拡散する無指向性システム
中央の赤いパーツがディフィユーザー。上側にツイータ、下側にウーファが内蔵されている |
スピーカーは2ウェイで、筐体上部に搭載。向かい合う形で20mmのツイータと56mmのウーファを配置しており、その間に円盤型のディフューザーを配置。音を360度に拡散する無指向性システムとしている。
細長い筐体内にはロングバスレフポートを内包。小型筐体ながら豊かな低音を再生できるという。内蔵アンプはデジタルアンプで出力は総合16W。
ホームステーションに乗せたところ | ホームステーションにはステレオミニの外部入力も備え、ウォークマン以外も使用できる | ホームステーション |
上にあるのがウォークマン接続用端子。下部がシガーソケットケーブルと接続するDC入力。左側にステレオミニ入力。その下にある楕円形がバスレフポート。下部の小さな複数の穴は放熱用 |
スピーカーにはバッテリは内蔵しておらず、室内ではホームステーションに乗せ、ホームステーションにACケーブルを接続する必要がある。車内では、付属のシガーソケットケーブルを使用。ウォークマンともケーブルで接続するため、2本のケーブルが繋がる事になる。再生しながらウォークマンの充電も可能。
ウォークマン用の入力端子を装備するほか、ステレオミニ入力も本体に備えているため、ウォークマン以外のプレーヤーとも接続できる。
車内の設置場所として、ソニーではセンターコンソールのカップホルダを想定。安全性の面から、エアコンの前に引っ掛ける形のカップホルダへの搭載は推奨していない。筐体はUV塗装で傷が付きにくい表面処理をしている。
また、背後にはケーブルを通す突起を設けており、付属のケーブルでカップホルダと固定する事も可能。ホルダと本体の隙間を埋めるためのクッション(フィッティングシート)も同梱している。
ブラックモデル。ディフューザーはグリーン | スピーカーの下に敷いているのがカップホルダと本体の隙間を埋めるためのクッション。右にあるのが結束用ケーブル | 左がウォークマン接続用、右がシガーソケットからの給電用ケーブル |
付属のリモコン |
天面の操作部。中央が電源。入力切替ボタンも備えている | 外側のリングがボリュームコントロールになっている | スピーカーの底面 |
パッケージもタンブラーのようなオシャレなデザインで、スピーカーとは思えない |
なお、車内設置時はドライバーなどの近くにスピーカーが置かれる事から、ダイレクトに音が届くと高音が強く感じる可能性がある。そのため、ホームステーションから離して使用する際は、若干高域を抑えたバランスに再生音が切り替わる。ホームステーションに乗せた場合は、リスナーとの距離が保たれる屋内での使用と判断し、高音を抑えないバランスの再生音になる。
外形寸法は、85×85×216mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約540g。
(2010年 4月 8日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]