全世界で300万本以上売れているこのゲームの武器に、銃の類はない。BIMと呼ばれる爆弾のみだ。レーダーで相手を見つけ、8種類のBIMを戦略的に駆使して敵を爆殺する。それが、このゲームで勝つためのポイント。22歳になっても職に就けず、さえない日々を送るだけの人生。それが俺、坂本竜太の人生。だが、このBTOOOM!というネットゲームの世界では、俺は誰よりも強く、誰よりも尊敬され、そして、誰よりも偉かった。
　しかし今、俺がしているゲームは仮想（バーチャル）ではない。現実（リアル）だ。無人島で、BIMを持たされ、戦う意味すらわからないまま、人殺しを強要される。理由もわからず連れてこられたプレイヤーたちによる、サバイバルゲーム。現実世界で行なわれるBTOOOM!(殺し合い）。生への渇望。失われていくモラル。侵食する狂気。肥大化していく欲望。全てが混ざり合い、粉々に砕け、爆殺遊戯の幕が上がる。
 

　 「BTOOOM!」と書いて「ブトゥーム」と読む。様々な背景を背負った人々を無人島に集め、“殺し合いをしてもらいます”系の作品。主人公はニートで引きこもりだが、ネットゲームの世界ランカーで実はイケメン。ゲームの腕前を活かして勝ち抜いていくのだが、本物の爆弾で戦うため、相手の生命を奪う事にもなってしまう。法の力も届かない無人島で、モラルが崩れ、裏切りも多発。参加者が狂気に染まっていく中で、彼がどのような選択をしていくかがミソ。ヒロインの美少女・ヒミコを守り抜けるのか? も気がかりなところだ。

　工場からの排気と油で黒く覆われ鬱蒼とした街・螢光町。その片隅の廃墟で無人のはずの深夜、けたたましく響き渡る笛の音、そして不気味なドイツ語の怒声。彼らの正体は、学生帽・詰襟の学生服に身を包んだ少年たち。そこには、「廃墟の帝王」ゼラを筆頭に、九人のメンバーで作られた秘密基地が存在していた。その名を「光クラブ」。
　その秘密を見た者は、ゼラの指示を受け、彼を崇拝するメンバーの手によって残酷な罰が下される。なぜならば、彼らは夜な夜な基地に集まり、ある「崇高なる目的」のために「甘美なる機械(マシン)」を創造していたのだった。そしてある夜、ついに彼らの希望の機械「ライチ」が目覚めの時を迎える。異形の機械に課せられた「目的」とは……?　そして、悲劇の美少女・カノンが握る、光クラブの運命とは!?　「醜い大人」になることを拒み、永遠に美しくあることを選んだ少年たちの、幼いが故の純粋で暴力的な欲望と狂気が招く、残酷劇(グランギニョル)の開幕である。 
 

　古屋兎丸氏のコミックを原作としたアニメだが、このコミック自体は80年代にわずか3年の活動で幕を閉じた幻の劇団・東京グランギニョルの舞台をベースにしている。極めて個性的な世界観、美意識のもとに作られた舞台&コミックであり、少年達の狂気にも似た美へのこだわりと、人間の真理にも近づいていく“甘美なる機械”の成長が組み合わさり、バイオレンスでグロテスクだが、耽美な世界が形成される。
　ショッキングだが、先の読めないストーリーが秀逸。だが、バイオレンス描写は強烈であるため、テレビアニメでどこまで描写されるかは未知数。「ガロ」系の漫画が好きな人や、ボーイズラブ的な要素も含まれているので耽美な作品を好む女性にとっても注目作だ。しかし、バイオレンス描写が苦手な人は、心構えをしてから見た方が良いだろう。

　富樫勇太は、元中二病。中学の卒業と共に『中二病』を卒業はしたものの、彼にとって闇に葬り去りたいほどの忌まわしい記憶となった。『闇の炎に抱かれて消えろっ！』その時の決め台詞も悶え死にそうに恥ずかしい。順風満帆な高校生活が過ごせるよう、入学初日「生涯封印！」中二病との決別を誓った。だがその矢先、一人の少女と出会ってしまう。その少女は現中二病の小鳥遊六花だった。
　【もうひとつのあらすじ】
　長年続いていた暗黒時代が、終わりを告げようとしていた。待ち望んでいた平穏な日々へ、新たな一歩を踏み出そうとしていた勇太。しかし、彼の右腕に異変が起きた。封印していた黒炎竜が疼き出したのだ。それは、紛れもない邪王真眼との共鳴によるものだった。『これで貴方とは契約完了』。勇太が出会った一人の少女。彼女の邪王真眼に人々が共鳴する。
　

　 思春期にありがちな思考や行動を表す言葉の「中二病」だが、最近では“邪気眼”と同義語のように使われる事も多く、この作品もその1つ。中二病を克服し、普通の学生生活を送りたい勇太だが、中二病真っ最中の小鳥遊六花に振り回され、古傷をえぐられ続けるラブコメだ。設定的に、劇場アニメ化が決定している「AURA」と似た設定の作品だが、こちらのほうが軽いノリで楽しめそう。制作が京アニなのでとりあえず見てください。先行公開されているエンディング映像が可愛いです。 

　「マスター、起きて下さい。朝でーす!」。海外生活から帰国した理人は、高校入学初日、アーンヴァル型の神姫・アンに起こされ慌しい朝を迎えた。 大量の引越し荷物の中から出てきたのは、アルトアイネス型のアイネス、アルトレーネ型のレーネ。
　全高15cmの彼女たちにとっては、片付けは大仕事! マスターのためにはりきる3人が、掃除や片づけを一生懸命進めていると、「大切」と書かれている箱が…。この箱の中身はいったい…理人の「大切」なものとは?
　

　武装神姫は、「ぶそうしんき」と読む。もともとは、自由なポージングや、各部のカスタマイズなどが可能なアクションフィギュアシリーズ。フィギュアをベースとしたオンラインサービスが展開されたり、漫画やゲーム化などのメディアミックス展開も行なわれている。
　アニメではフィギュア達が、動き、喋り、マスターのために奉仕もしてくれる。また、“武装”とついているだけあり、 可愛い外見に似合わない迫力のバトルも展開。観終わると、フィギュアが欲しくなりそうだ。

　両親を失い、絶望の淵にいた少年・直枝理樹。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは「正義の味方・リトルバスターズ」を名乗る少年達のリーダー「棗恭介」だった。彼ら4人と過ごすお祭り騒ぎのような日々。理樹はいつの間にか心の痛みも寂しさも忘れていた。
　それから数年後。理樹達の友情は変わらず続いていたが、進学や就職……将来のことを考えなければいけない歳になっていた。理樹は再びみんなで“今でしか出来ない何かをしたい”と願い始める。そんな彼の願いに応えるかのように、ある日突然、恭介は宣言する。「野球チームを作る。チーム名は……リトルバスターズだ」
　かけがえの無い青春の真っ只中、理樹とリトルバスターズの物語が幕を開ける!
　

　“リトバス”の愛称で知られる作品で、AIRやCLANNADなどを手掛ける人気ゲームブランド・Keyの同名ゲームが原作。Keyの作品は多数アニメ化され、いずれも評価が高いので、「待ちに待った」、「ようやくアニメ化か」というファンも多数。逆に言えば、ゲーム版ファンの高い期待に応えるアニメ化になれるかどうかが注目ポイント。
　また、原作はいわゆるギャルゲーなのだが、この作品は恋愛要素よりも“友情”をメインにしており、特に男同士の友情に心打たれる作品でもある。ギャルゲーでしょ? と思わず、女性にも楽しんで欲しい作品だ。

　学園の問題児の巣窟「さくら荘」に住む2年生の神田空太は、変人たちに振り回されながら、「脱・さくら荘!!」を誓う毎日。そんなある日、「さくら荘」に、可愛くて清楚で、しかも世界的な天才画家である椎名ましろが越してくる。
　彼女を寮の変人たちから守らねば! と考える空太だったが、ましろにはとんでもない秘密があった。なんと彼女には外に出れば必ず道に迷い、部屋はめちゃくちゃ、ぱんつすら自分で選べないし、穿けない、生活破綻少女だったのだ!
 

　 特定の分野で天才的な能力を発揮する人は、それ以外の分野がからっきりダメというのはよく聞く話。美少女画家のましろも、その例に漏れずだが、パンツすら自分で履けず、一人で日常生活が送れないレベル。
　文句を言いながらも、面倒見の良い空太は、寮生達からましろの“飼い主”に任令されてしまい、ドギマギしながらも、彼女の世話をする事に……。簡単に言えば、天才少女に振り回される凡人少年のラブコメ。ヒロインのましろ。普通じゃない彼女が、空太と暮らす事でどう変化していくのかに注目だ。

　戦車を使った武道「戦車道」が華道や茶道と並んで大和撫子のたしなみとされている世界。県立大洗女子学園に転校生・西住みほがやってきた。
　戦車道が嫌いで、戦車道のない大洗女子を選んだみほ。ところが転校そうそう生徒会長に呼び出され、必修選択科目で戦車道を選択し、戦車道全国大会に出場するよう強要される。しかも、集まったメンバーは個性派ばかり。華道家元の娘の五十鈴華、恋に恋する武部沙織、戦車マニアの秋山優花里、朝に弱い優等生の冷泉麻子……。
　友達とのフツーの女子高生活を夢見るみほの、ささやかな願いは叶うのか?! 強力スタッフのタッグで送る、ひとときのハートフル・タンク・ストーリー! 
 

　 「戦車道ってなんですか」というツッコミをグッと飲み込み、何食わぬ顔で鑑賞できるのがアニメファンに求められるスキル。「ストライクウィッチーズ」や「セーラー服と重戦車」、「ソ・ラ・ノ・オ・ト」、最近では「うぽって」など、美少女×ミリタリー作品がアニメやコミック界に1つのジャンルとしてシッカリと根付く中、新たなオリジナルアニメの登場だ。
　監督は、「ジャングルはいつもハレのちグゥ」や「おおきく振りかぶって」、「侵略!イカ娘」、「撲殺天使ドクロちゃん」、「大魔法峠」など、ハイテンションから正統派までこなす、水島努氏。意外にも同氏初のオリジナルアニメ。他にも、キャラクター原案・島田フミカネ氏、考証・スーパーバイザー鈴木貴昭氏、キャラクター原案協力・野上武志氏など、“濃い”スタッフが参加。もちろんIV号戦車や八九式中戦車、陸自の最新10式戦車など戦車も多数。いろいろな意味で突き抜けたアニメを求める人に注目して欲しい作品だ。

　 2019年。世界線変動率「1.048596」。フォンドロイド、通称『ポケコン』の普及により、拡張現実が身近な存在となった近未来の種子島。そんな島にある中央種子島高校『ロボット研究部』は廃部の危機に直面していた。2名しかいない部員の1人で主人公の"八汐海翔"は、こんな状況でも「ロボ部」に興味を示さず、ひたすらロボット格闘ゲームに夢中。そんな海翔を尻目に、猪突猛進のダメ部長"瀬乃宮あき穂"は「巨大ロボット完成」を目標に、目下の危機である廃部を避けるべく奮闘していた。
　ある日海翔は、いつもゲームをしている宇宙ヶ丘公園で女の子の声を聞き、『君島レポート』なるA.R.アノテーションを発見する。そこには君島コウという男による、世界を巻き込む陰謀の告発が記されていた。
 

　 原作は、Xbox 360やPlayStation 3用に発売された同名アドベンチャーゲーム。大ヒットし、アニメ化もされた「CHAOS;HEAD」、そして「STEINS;GATE」に続く、5pb.とニトロプラスのコラボレーション「科学アドベンチャーシリーズ」の第3作だ。驚異的なクオリティで話題となった「STEINS;GATE」アニメ化の後であるため、注目度の高さは今期ナンバーワンと言っても良いだろう。
　あらすじの冒頭にある「世界線1.048596」とは、無数に存在する、パラレルワールドの1つを示す数字で、「STEINS;GATE」のトゥルーエンドの世界線と同じ。前2作との繋がりも想起させる作品になっている。もちろん、それらを知らなくても楽しめるが、放送開始前にBDなどで予習しておくと、さらに楽しめるだろう。