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発売前のAV機器をいち早く紹介 |
EIZOブランドのD端子付き液晶ディスプレイ |
GAWIN M-10 |
発売日/3月1日 店頭予想価格/約14万円 |
正面 | 側面 |
背面 |
入出力端子 | リモコン |
■ 主な特徴
PC用CRTディスプレイの世界で有名なナナオの15型液晶ディスプレイ。PCとの接続のほか、D4端子とS端子をそれぞれ2つずつ備えている。このため、本機1台でPC、DVD、BSデジタルハイビジョンなど、様々な映像ソースに対応する。ただし、画面の縦横比は4:3。
400cd/m2という高輝度を達成しているほか、上下左右170度の広視野角を実現。さらに応答性を同社従来機に比べて125%高速化。PC用途だけでなく、DVDやTVなどのリビングルームでの視聴に力が入れられている。
また、画素数が少ない粗い映像信号を高密度に再生する「EIZOデジタル・プログレッシブスキャン」を搭載。テレビ地上波放送などのインターレース信号(720サンプル×480ライン)を1,024×768ドットのノンインターレース信号に変更し、高密度でチラツキを抑えた映像にする。ソースにあわせて縦横比やガンマ値が自動変換されるが、各モードの値をカスタマイズすることもできる。
本体はディスプレイ部とインターフェイスボックス部とに分かれており、ケーブル1本で接続される。シンプルですっきりとしたレイアウトが行なえるだろう。スピーカーシステムには2Wayの小型スピーカーを採用し、デルタボックス構造のスピーカーボックスに密閉マウントしている。再生レンジは80Hz~20kHz。音質にもこだわった設計になっている。
光る「EIZO」ロゴ | 前面に入力端子を装備 |
■ 編集スタッフのファーストインプレッション
箱から出しての第一印象は「結構AV機器してるな」。重厚な雰囲気を持った黒いモニタは、PC用途以外への期待を抱かせるのに十分な迫力を感じさせた。それにひきかえ、インターフェイスボックスとリモコンはいささかポップすぎるかも。モニタとインターフェイスボックスとを分離させたセパレートタイプを採用しているため、色んな機器が点在する編集部内でも取り回しに苦労することはなかった。モニタ下部にインターフェイスボックスを収納できたなら、デスクトップでの使い勝手がさらによくなったのでは。 DVDソフトによるプログレッシブ映像は、液晶ディスプレイであることをしばし忘れるほど自然な映り。視野角も広い上、輝度が非常に高い。一見コントラストが高いと感じるが、暗部はしっかりと残っている。まさにEIZOの名を冠するにふさわしい、すばらしい画質だ。地上波などのインターレースソースは画素変換にともなうエッジのガタツキが少し目に付く結果に。とはいえ、離れて見ればまあ許せる範囲なのでは。音声も、内蔵スピーカーがかなり頑張っている印象。サラウンドも気持ちの良い広がりが感じられた。 PCでの表示は1,024×768ドットとごく普通のスペック。色温度はかなり高めに感じた。デジタルカメラで撮った画像データがとても美しく、まるでライトビューアを使ってポジフィルムを見ているかのよう。PCでの使用がメインだが、DVDやBSデジタルハイビジョンも高画質で楽しみたい……といった、デスクトップシアター、あるいはベッドルームシアターといった視聴ニーズに十分応えてくれるだろう。パソコンといえばミニノートしか持ってない私としては、外部モニタ兼DVDプレイヤー用モニタとして、今もっとも気になっている製品。 |
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まず、デジタルハイビジョン映像にびっくり。「すごいじゃん、コレ」という感覚だ。その鮮鋭度はTV以上かと感じる。画面サイズは小さいものの、視聴距離はモニタ使用前提のため、サイズは障害にはならないだろう。モニタとしての性能もXGA表示であれば満足。こだわったというスピーカーの音もかなりのレベル。サラウンド効果も実感できる。ガンマ値などの設定もリモコンでも本体でもラクに行なえて便利だ。 ただ、映像がきれいに映る設定でPCへ入力を切り替えたときの表示は、全体が明るくすぎ、いちいち調整するのが面倒。なにより、ビデオ入力/TVチューナ機能。PCでMPEG-1クラスのストリームを全画面再生したような、といえば近いであろうか、テレビで見た映像とは明らかに違う。まあ、不満はあるものの欲しくなる製品、としておこう。ネックは価格。やはり10万円は切って欲しい。本音をいえば5万円台だ。液晶とはいえ、15インチのモニタと思うと、ね……。 |
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D4まで対応してAV入力は4系統、さらにアナログRGB、TVチューナまで内蔵する。現在、考えられる限りのインターフェイスを詰め込んだ……。と、いいたいところだが、DVIなどのデジタル入力を備えていないのが残念なところ。 画質はというと、これはすこぶるいい。少なくとも、民生用の液晶ディスプレイの中では、文句なく最高クラスに位置する。とにかく、明るく、コントラストが高く、視野角が広い。まさに仕様書どおりの印象だ。 特に、D3でBSデジタルハイビジョンを入力した時の画像は圧巻。画面が小型ということもあり、コンシューマ用のBSデジタルハイビジョン対応CRTディスプレイよりも高精細な印象を受ける。ただし、これを見てしまうとSやコンポジット入力、内蔵TVチューナの画像はかなり厳しい。独自の「EIZOプログレッシブスキャン機能」を搭載するなど頑張っているのだが、どうしても画素変換が必要となるためそれにともなう劣化が目に付く。もちろん、通常のTV試聴距離で見れば、それほど目立たないのだが、PCディスプレイを兼ねているので、近くで見ることも多いだろう。 D端子にDVD(今回はビクターのXV-D721を使用)を入力した場合も、画素変換の影響を免れない。もちろんSやコンポジット入力に比べれば圧倒的に高画質なのだが、CRTディスプレイよりも高画質ということはない。また、「GAWIN」自体が2-3プルダウン検出機能を持っているため、DVDプレーヤーのプログレッシブ出力(D2)を入力した場合も、インターレース(D1)入力とほとんど差がない。個人的な印象でいえば、D2入力の方がわずかにボヤケており、D1入力の方が好ましく感じた。 音質は想像していたよりかなり良好。パーソナルディスプレイとして使用する分には、十分高音質といえる。そして、「GAWIN」に搭載されているサラウンド機能もかなり有効だ。多少、うそ臭いエコーのようになることもあるが、ほとんどの場面で臨場感が増す。 本体の質感は高く、設定項目は多岐にわたり、かなり詳細に設定できる。そして、それらの設定は付属のリモコンで操作が可能。ただ、このリモコンがあまりに本体と似合わないデザイン、色使いなのには驚く。 |
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【おもな仕様】
●ディスプレイ部
●インターフェイスボックス部
□ナナオのホームページ
http://www.nanao.co.jp/home/
□製品情報
http://www.e-gawin.net/index.html
□関連記事
【1月30日】ナナオ、D4入力も可能なAV対応液晶ディスプレイ(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010130/nanao1.htm
(2001年2月14日)
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