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衝動買いしてしまいました!!

プラズマテレビ「W32-PD2100」購入レポート その3

~ パソコン/ゲーム機編 ~

 プラズマテレビ「W32-PD2100」購入から約3カ月、修理完了から約1カ月半ほど経過し、プラズマテレビの映像にもかなりなれてきた感じだ。レポート3回目となる今回は、RGB端子経由やコンポーネント経由で入力したパソコンの映像や、ゲーム機の映像などをチェックする。


■ PC入力画像はどう?

日立のW32型プラズマディステレビ「W32-PD2100」。実売価格は現在56万円前後

 W32-PD2100には、映像入力端子としてD端子やSビデオ入力だけでなく、標準でアナログRGB入力端子が用意されており、パソコンを接続してディスプレイ代わりとしても利用できる。サポートされているアナログRGB信号は、水平周波数24KHz~109KHz、垂直周波数50Hz~85Hz。また、最大1,280×1,024ドットの解像度まで表示可能となっている。

 ところで、W32-PD2100に搭載されているプラズマディスプレイパネルは、表示画素が水平852ドット、垂直1,024ドット。ということは、この画素数を超える解像度の信号が入力された場合には、入力信号をリアルに表示することは不可能だ。実際には、入力信号をリアルに表示できるのは640×480ドットのみで、それ以外の入力信号に関しては、入力信号を拡大(または縮小)した形での表示となるとのこと。

 表示時には、入力された信号のアスペクト比を保った形で表示させる「ノーマル」表示と、画面全体に引き延ばして表示する「フル」表示を選択できるようになっている。また、640×480ドットの場合には、入力信号をそのまま表示する「リアル」表示が選択できる。ただし、パソコンの表示解像度は、基本的にアスペクト比4:3が基本となっているため、「フル」表示でアスペクト比16:9のW32-PD2100に全画面表示した場合には、横に引き伸ばされたような画像になってしまう。

 とはいっても、映像処理などで正確なアスペクト比を求められる場合を除いては、多少アスペクト比がずれるとしても、画面全体に表示させた方が見やすい画像になるのではないだろうか。そこで実際にパソコンの画像を表示させてみて、どの程度のクオリティで表示可能なのか確認してみた。

パソコンを接続して解像度1,024×768ドットの画像を表示させてみると、画面の表示範囲がずれて、タスクバーが見えない状態となった 「初期設定」メニューにある「PC設定」で画面の表示位置やクロック、位相を調節する。基本的には「自動調節」でOK 自動調節で入力信号に応じて表示位置などが自動的に設定されて、画面全体が正常に表示されるようになった

 まずは、とりあえずいつも使っているパソコンを接続して画像を表示。そのパソコンは基本的に表示解像度を1,024×768ドットに設定して利用しているので、何も考えずにそのまま接続して表示させてみたところ、表示位置がずれて領域全体が表示されていない。

 また、全体的に何となくぼやけたような映像になる。どうやら、入力信号に対して表示設定を行わなければきちんと表示されないようだ。このあたりは、液晶ディスプレイにアナログRGB信号を入力した場合と同じと考えていいだろう。

 そこで、「初期設定」メニューの「PC入力設定」という項目を選択すると、表示画像の垂直位置や水平位置、クロック、位相などを調節するメニューが表示される。これらはまさに液晶ディスプレイの表示設定と同じ感じだ。また、各設定を入力信号に合わせて調節してくれる自動設定機能が用意されているため、設定項目をひとつずつ手動で設定しなければならないということもない。

 実際に「自動調節」を選択すると、表示位置などが自動的に調節され、表示領域全体が画面内に表示されるようになり、ややぼやけたような映像も解消された。

 しかし、表示設定が完了して画面全体に表示領域全体が表示されるようにはなったものの、それでもまだ何となく見づらい印象を受ける。特に文字などが圧縮されてつぶれたような感じになってしまう。特に、アイコンの文字などのように小さな文字はかなり判読しづらい。W32-PD2100の解像度は先ほど紹介したように852×1,024ドットなので、1,024×768ドットの解像度ならば、少なくとも垂直方向の解像度は足りているはず。ただ、水平方向だけでなく垂直方向もいくらか圧縮されたような表示となっている。

1,024×768ドットの画面を「フル」で表示させた場合。写真ではわかりにくいが、アイコンの文字など小さな文字がやや見づらくなっている 1,024×768ドットの画面を「ノーマル」で表示させた場合。入力信号と同じアスペクト比で表示される。しかし、「フル」よりも文字が読みづらくなった

 とりあえず、全く読めないということはないが、画面から1.5m程度離れると、かなり読みづらくなってしまう。もちろん、文字サイズを大きくすれば見やすくなるので、インターネットアクセス時などはブラウザの文字の表示サイズやフォントサイズを大きくしておけば、何とかストレスなく利用できそう。ただし、1,280×1,024ドットではもっと文字がつぶれてしまい、ストレスなく利用できるレベルを超えているように思う。

1,280×1,024ドットの「フル」表示。文字のつぶれがより激しくなり、かなり見づらい。文字中心のデータを扱うのはかなり厳しいだろう 1,280×1,024ドットの「ノーマル」表示。画面から1m程度離れると、小さな文字はほとんど判読不能

 また、表示内容によって画面の色合いがころころと変わる点もかなり気になった。Windowsで通常のブルーのバックを表示させている場合には、かなり鮮明に表示されているのだが、白い部分の多いウィンドウ(マイコンピュータなど)を開くと、とたんに色合いが変化してしまう。画面全体が白っぽくなるだけでなく、やや黄色が強くなったような感じとなる。

 ウィンドウサイズを変化させると、白い部分が広くなっていくに従って、色合いやが徐々に変化していく様子がわかっておもしろいが、ディスプレイとして考えるとかなりきつい。

 では、解像度を落とすとどうだろう。解像度を800×600ドットに落としてみると、1,024×768ドットよりもかなり見やすい画像となった。アイコンの文字も全く問題なく判別可能となり、これならば十分常用できる。ただし、それでも完全にリアル表示になっているわけではなく、ほんの少しながら圧縮表示されているような雰囲気。

800×600ドットの「フル」表示。800×600ドットでもやや圧縮されたような印象もあるが、この程度なら十分常用可能だろう 800×600ドットの「ノーマル」表示。こちらでもPC用ディスプレイとして十分利用可能なクオリティ

 そこで、解像度を640×480ドットに変更してみたところ、こちらはさすがにかなりくっきりと表示されるようになった。また、表示設定を「リアル」にしてみたところ、確かに表示ドットも識別可能だった。もちろん、アイコンの文字などもはっきりと見えるため、見ていてストレスを感じることはほとんどないく、通常のパソコンのディスプレイを見ているのとほとんど変わらない。ただ、白の表示領域の多さによって色合いが変化するという点は変わらずだった。

640×480ドットの「フル」表示。さすがに圧縮されたような感じはほとんどなく、かなり見やすい画像だ 640×480ドットの「ノーマル」表示。こちらはさらにくっきりとして、より見やすく感じるが、全体をやや引き伸ばしたような雰囲気を感じる640×480ドットの「リアル」表示。これならば各ドットがくっきりと表示されて、まさにパソコン用ディスプレイといった雰囲気だ

 ところで、640×480ドットの信号を「リアル」表示にした場合には、画面上下に若干の隙間ができる。そして、リアル表示の感じからして、W32-PD2100のPC入力時の垂直方向の解像度は1,024ドットではなく512ドット程度と考えた方がいいだろう。そう考えると、800×600ドットの解像度でも圧縮表示されているような雰囲気となるのも頷ける。ということは、インターネットアクセスやワープロ・表計算などのビジネスソフトを利用する場合のように、表示される情報が文字中心となるような場合には、かなりつらいといわざるを得ないだろう。

 文字がダメなら映像はどうだろう。ということで、DVDビデオを再生し、どの程度のクオリティで表示されるか確認してみた。とりあえず表示解像度を800×600ドットに設定して試してみたが、確かに映像は文字よりも見やすく表示される。ただし、民生用DVDプレーヤーで再生させた場合よりもかなりクオリティの低い映像のように感じる。グラディエーターの戦闘シーンで火矢が無数に放たれるシーンなどは、かなりつぶれてしまっている。

 また、それよりも問題なのはアスペクト比だ。パソコンの表示解像度はアスペクト比4:3のディスプレイに表示させることが基本となっている。もちろんW32-PD2100でも表示設定を「ノーマル」にすれば、アスペクト比を保った状態で表示されるが、その場合には画面中央部分のみに表示されることとなる。「フル」にすれば画面全体に表示されるが、アスペクト比が保てない。パソコン側でアスペクト比が16:9となる表示解像度が用意されていればいいのかもしれないが、それはあまり一般的ではない。つまり、パソコンを接続してDVDビデオを楽しむとしても、W32-PD2100の画面全体を利用して楽しむことは難しい。

「ダイナソー」で試してみた
ソフトウェアDVDプレーヤー VS 専用DVDプレーヤー

 もちろん、もともとW32-PD2100はPC用のディスプレイではないため、PC表示機能に多くを求めるのは酷だろう。解像度によっては文字が識別しづらかったり、色合いが表示内容によって変化するという点はディスプレイとして問題だ。が、800×600ドット以下の解像度であれば、PC用のディスプレイの代わりとして利用可能かもしれない。もちろん、ゲームを大画面で楽しむといった用途であれば全く問題ないだろう。

 あと、個人的に嬉しかったのが、プレイステーション2用Linuxキットに付属するRGBケーブルから出力される信号が、W32-PD2100で正常に表示されたこと。PS2のLinuxキットに付属するRGBケーブルから出力される信号は、「Sync on Green」対応のディスプレイでなければ正常表示できないのだが、手持ちのディスプレイはSync on Greenに対応していないので、どうしようかと迷っていたのだが、これでディスプレイを買い換える必要がなくなった。


■ D端子付きビデオカードの映像はいかが?

 パソコンの映像をRGB信号で直に入力するから、いろいろな問題が発生するんだ……。というより、PC入力はおまけみたいなものなので、多くを求めてもしょうがない。なら、はじめからパソコンの映像をコンポーネント信号に変換して入力すれば、かなりいい感じで表示されるんじゃなかろうか。ということで、一部のメーカーが発売している、D端子付きグラフィックカードを試してみることにした。

アイ・オー・データ機器のD3出力対応ビデオカード「TVC-D3/AGP2」。RGBとD3を利用したデュアルディスプレイ表示も可能 カノープスのSPECTRAシリーズ用周辺機器「SSH-HDTV」。D2/4出力をサポートする。上のコネクタがD端子

 今回試してみたのは、アイ・オー・データ機器が発売しているD端子付きビデオカード「TVC-D3/AGP2」と、カノープスが発売しているビデオカード「SPECTRAシリーズ」の周辺機器である、D端子アダプタ「SSH-HDTV」を取り付けた「SPECTRA 7400DDR」の2つだ。

 それぞれの製品仕様などはリンク先を参照してもらうとして、ここではW32-PD2100に接続してどういった表示になったかという点を中心に見ていく。

 ちなみに、TVC-D3/AGP2にはD端子用のケーブルと、3ピンコンポジット用のケーブルが同梱されているが、今回はD端子用のケーブルを利用して試してみた。

 まずはTVC-D3/AGP2から。こちらはD3出力をサポートしており、D3出力時には640×480ドットから1,280×1,024ドットまでの7種類の解像度を選択可能となる。ちなみに、ワイド表示に対応した解像度としては、800×480ドット、1,024×576ドット、1,280×720ドットの3種類が用意されている。800×480ドット以外はアスペクト比16:9の解像度となっているため、W32-PD2100に全画面で表示させても正常なアスペクト比で表示されることになる。

 実際に表示させた画像だが、Windowsのデスクトップ画面に関しては、解像度が高くなれば、かなり文字が見づらくなってしまう点はアナログRGB入力同様。というより、画像の鮮鋭度という点ではアナログRGB入力にやや劣っているような印象を受ける。どの解像度に設定しても、何となくぼやけたような画像になってしまう。パソコンの映像をビデオ変換し一般のテレビに表示させたような感じと言えばわかりやすいかもしれない。まあ、やってることはそれと同じようなものなので、RGB信号をそのまま入力して表示させた場合と比較して、何となくぼやけたような映像になるのも仕方がないだろう。

 また、アナログRGB入力時同様、画面上で白が占める部分の面積によって画像の色合いが変化してしまう。どうやらこれが、W32-PD2100の表示特性のようだが、かなり気になる点だ。とはいっても、縦方向の解像度が480ドットであれば、そこそこ鮮明な表示が可能だった。アイコンなどの文字も全く問題なく認識できた。

TVC-D3/AGP2 800×480ドット表示。この解像度ならば文字を十分認識可能だが、PC入力のVGA表示よりも全体的にピントが甘いような印象だ TVC-D3/AGP2 1,024×576ドット表示。文字の視認性はさらに悪くなっている。ただ、水平方向の解像度が低いからか、まだ何とか利用可能な範囲内か TVC-D3/AGP2 1,024×576ドット表示。文字の視認性はさらに悪くなっている。ただ、水平方向の解像度が低いからか、まだ何とか利用可能な範囲内か

 SSH-HDTVを接続したSPECTRA 7400DDRに関しても、ほぼ同様な結果だ。こちらはD2およびD4出力に対応しており、D2出力時には640x416ドット、640x480ドット、720x400ドット、720x416ドット、720x480ドットの5種類、D4出力時には800×600ドット、1,024x640ドット、1152×640ドット、1,280×720ドットの4種類の解像度がそれぞれ選択可能となる。そして、どの画像モードでも、TVC-D3/AGP2同様に、アナログRGB入力時よりもややぼやけたような画像になる。

 また、D4出力時に、1,024×640ドットや1,280×720ドットを選択した場合には、表示領域が画面外にはみ出して、全領域が表示されなかった。ただし、この現象はW32-PD2100だけで現れるものではなく、他のD4対応テレビでも起こるようだ。

SSH-HDTVの720×480ドット表示。表示領域が画面からはみ出すものの、文字などの視認性は悪くない。ただしアナログRGB入力のクオリティにはやや劣る SSH-HDTVの1,024×576ドット表示。こちらは表示領域が画面全体に行き渡っていない。表示品質はやはり全体的にピントが甘いように感じる SSH-HDTVの1,280×720ドット表示。720×480ドット表示同様、表示領域が画面からはみ出している、また、文字などの視認性はかなり落ち、こちらも常用はきびしいだろう

 そして、こちらでもDVDビデオを再生してみたが、やはり全体的にピントが甘く、解像度も落ちたような映像となった。表示解像度の違いによる差もあまりない。ただ、アナログRGB入力時と違ってアスペクト比を保ったまま全画面表示が可能な場合が多いという点は優位だろう。

 ちなみに、TVC-D3/AGP2のD3出力はインターレース信号、SSH-HDTVのD2およびD4出力はプログレッシブ信号となっているが、実際に表示される映像を見る限りでは、ほとんど差はわからなかった。とはいえ、数万円程度で購入できるDVDプレーヤーを接続した方が明らかに高品質な映像を楽しめることを考えると、DVDビデオ再生用途としてもやや力不足といえる。

「ダイナソー」で試してみた
TVC-D3/AGP2とSSH-HDTVの比較画像

 なんだか、W32-PD2100のレビューではなく、ビデオカードのレビューっぽくなってしまったが、少なくともW32-PD2100でこれら製品を利用してパソコンの画面を表示させることに関しては問題はない。

 ただ、アナログRGB入力時同様、表示画面内の白が占める部分の面積によって表示映像の色合いが変化してしまう点はかなり気になるため、アナログRGB入力、コンポーネント入力どちらを利用したとしても、W32-PD2100はパソコンの映像を表示させるにはあまり向いていない。まあ、W32-PD2100はテレビを表示させるのが主目的の製品なので、そこに性能を求めてもしかたないだろう。


■ ゲームはどうよ?

カラットが発売しているプレイステーション2用D端子ケーブル「PS2用D端子ケーブル2」。モンスターケーブルと比較すると安っぽい作りだが、表示品質は大きく変わらない こちらは「PS2用コンポーネントモンスターケーブル」。ケーブルの太さやコネクタの作りなどはさすがモンスターケーブルといった雰囲気

 最後にゲーム機を接続して、その映像をチェックしてみたい。今回接続したゲーム機はプレイステーション2(PS2)で、PS2対応のソフトをいくつか用意してその映像をチェックしてみた。

 ところで、筆者が以前使っていたテレビ(ソニー KV-29ST91S)にはアナログRGB21ピン入力端子が用意されていたため、PS用のRGBケーブルをPS2に流用して利用していた。しかし、W32-PD2100にはアナログRGB21ピン端子は用意されていない。

 もちろんPS2にはAVケーブルが付属しているので、そちらを利用すればいいのだが、これまでRGB接続で利用していたのにわざわざコンポジット出力のAVケーブルなど使う気になれない。RGB接続ならばドットの1つ1つがはっきりとわかり、ムービーシーンも非常に高画質で表示されていたが、コンポジットではまず間違いなくドットがにじんでしまう。

 昔の家庭用ゲーム機のように、ドットのにじみを計算に入れて画像が作られていたようなソフトを利用するならともかく、現在のゲームは元の映像信号をなるべく失わせることなく表示させたい。

 そこでまず、接続ケーブルを用意することにした。個人的に購入したケーブルは、カラットが発売している「PS2用D端子ケーブル2」だ。また、編集部から「PS2用コンポーネントモンスターケーブル」もお借りしたので、そちらも利用してみた。

PS2のシステム設定。画面サイズを16:9に設定したからといって、ゲーム画面が大きく変わるというわけではないが、一応設定した

 というわけで、いろいろなソフトを試してみたが、まず最初に気になったのがやはりアスペクト比の違いだ。PS2にはシステム設定で表示画面のアスペクト比を設定できるが、だからといってゲーム画面がそのアスペクト比になるというわけではなく、通常のテレビ映像同様、ワイド画面に引き伸ばされた映像が基本となる。

 もちろん、「ノーマル」表示にすれば、画面中央部に4:3のアスペクト比で表示されるが、ワイド画面のテレビなんだから、ワイドでプレイするのが基本だろう。でも、これまで4:3のテレビでプレイするのが中心だったため、当初はかなり違和感を感じた。特に、横スクロールのゲームなどでは、左右周辺部と中央部とで横方向に映像を引き延ばす率が異なっているためか、スクロールスピードが異なるような感覚になり、慣れるのに結構時間がかかった。


ファンタビジョンの画面。花火や奥の町並みなど、RGB時と大きく変わらないクオリティで表示された

グランツーリスモ3 A-specの画面。こちらも元々のハイクオリティ映像が余すところなく表示された

ファイナルファンタジーXの有名なムービーシーン。圧倒的な映像を十二分に堪能できた

 ただ、画質的には従来のRGB接続の場合とほぼ同じように、十分満足できる画質だった。RGBの場合のように全てのドットがくっきりと表示されるというほどではないものの、これならば画質的には全く問題ない。ファンタビジョンの花火、グランツーリスモ3 A-specのプレイ画面やファイナルファンタジーXのムービーシーンなど、PS2の表示能力を活かしたゲームの画像も高いレベルで表示され、正直かなりほっとした。もちろん、PS2付属のAVケーブルを利用してコンポジットビデオで接続した場合とは比べものにならないほどの画質だったのは言うまでもない。

 ちなみに、ケーブルによる違いだが、個人的な感覚でははっきり言って全く違いがわからなかった。じっくり見れば違いがあるのかもしれないが、ゲームをプレイしているときにはそんな細かなところまでは気が回らないので、あまり気にする必要もないだろう。おそらくDVDビデオを再生させれば違いがわかるのかもしれないが、筆者はプログレッシブ出力対応のDVDプレーヤーを持っておりPS2でDVDビデオを見ることはないため、ゲームさえきちんと表示されれば十分満足なのだ。

 ただ、筆者宅にはアナログRGB21ピンで接続する機材が結構ある。文字放送デコーダ、アーケードゲームのコントロールボックス、セガサターンなんかの昔のゲーム機など。まあ、それらは現状ではほとんど利用しなくなっているのでそれほど大きな問題はないけど、ちょっとつなげたくなるときもある。

 となると、やっぱアップスキャンコンバータの出番? 幸いW32-PD2100ならVGA入力もできることだし……。まあ、そのあたりも今後いろいろと試してみたいと思う。

□製品情報
http://av.hitachi.co.jp/plasma/index32.html
□関連記事
【5月2日】プラズマテレビ「W32-PD2100」購入レポート その1
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010502/pd2100.htm
【5月2日】プラズマテレビ「W32-PD2100」購入レポート その2
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010614/pd2100.htm
【4月12日】新製品プレビュー第7回「身近になった32V型ワイドプラズマテレビ 日立 W32-PD2100」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010412/npp07.htm

(2001年7月26日)

[Text by 平澤寿康@ユービック・コンピューティング]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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