富士フイルム、30倍ズーム搭載フルHD対応「FinePix」

背面に録画開始の専用ボタンを備える

　富士フイルムは、フルHD動画撮影にも対応した光学30倍ズームレンズ搭載のデジタルカメラ「FinePix HS10」を4月17日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は49,800円前後の見込み。

　動画記録の解像度は、1,920×1,080/1,280×720/640×480/320×240ピクセルから選択でき、いずれもフレームレートは30fps、形式はMPEG-4 AVC(H.264)、拡張子はMOVとなっている。なお、1,920×1,080/1,280×720ピクセルでは約29分、640×480/320×240ピクセルでは約4GBで自動的に撮影が停止する。

　世界で初という光学30倍ズームレンズ(35mm判換算24～720mm相当)を搭載。ステレオマイクを内蔵し、ステレオ音声付きで動画記録できるほか、ズームリングを搭載しており、ズーミングを手動で行なうことができる。また、本体にミニHDMI端子や、録画開始の専用ボタンも背面に備えるなど、動画撮影に配慮した設計となっている。

　また、新開発の手ブレ補正機構「5軸手ブレ補正」を搭載。従来のジャイロセンサーによる縦横回転方向のブレ補正に、垂直(上下シフト)、水平(左右シフト)、光軸回転(ロール方向)を加えた5方向の手ブレ補正を、イメージセンサーシフト式の手ブレ補正と、高感度撮影、連写画像から1枚の画像を生成する独自の「マルチフレーム技術」を組み合わせて実現している。

　レンズの開放F値は2.8～5.6、撮影可能範囲は広角端で約50cm、望遠端で約3mから。マクロ時は広角端で約10cmからとなっている。

ズームリングも搭載

　撮像素子には、1/2.3型有効1,030万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。感度はISO100～6400。連続撮影は10コマ/秒で最大7コマ。また、ハイスピード動画の記録にも対応し、記録画素数を減らすことで最大1,000コマ/秒の撮影を行なえる。なお、ハイスピード動画の連続記録時間は30秒。

　そのほかにも、連写した5枚を合成することで動いている被写体を自動で取り除く「動体キャンセル」機能を新たに搭載。「旅行先などで、通行人のいない絵葉書のような写真が簡単に撮影できる」としている。また、動く被写体を高速連写し、1枚の画像に合成する「動体キャッチ」機能も備えている。

　さらに、シャッターボタンの半押しで連写を開始し、全押しした瞬間の前後合計7コマを記録する「前後撮り連写」や、暗いシーンでの静物撮影に向く連写合成機能「連写重ね撮り」、上下左右にカメラを振ることで最大186度のパノラマ画像を撮影できる「ぐるっとパノラマ」も搭載している。

　対応記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。内蔵メモリーは約46MB。RAW記録(RAF形式)に対応するほか、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアルの露出モードを備える。

　液晶モニターは3型約23万ドット。EVFは0.2型約20万ドット。アイセンサーを備え、液晶モニターとEVFの切り替えを自動で行なう。液晶モニターは上下チルト式。

　電源は単3電池×4本(アルカリ乾電池/ニッケル水素充電池/リチウム乾電池)。撮影可能枚数はアルカリ乾電池使用時で約300枚。本体サイズは130.6×126×90.7mm（幅×奥行き×高さ）。本体重量は約636g、撮影時重量は約730gとなっている。