気になるグッズを衝動買い


【バックナンバーインデックス】


第31回:豪華な学習リモコン買ってみました
液晶タッチパネル式リモコン「ビクター RM-A2500」


 AV製品はピンからキリまでいろいろありますが、いわゆるメインストリーム以外にはいろんなおもしろいアイテムがたくさんあります。ここでは思わず衝動買いしたくなるけど、冷静に考えるとどうかな~? と、気になる「モノ」に積極的なアタックを繰り広げていきます。

カスタマイズ可能なリモコンが欲しい

 機器が増えてくるとリモコンって邪魔で邪魔で仕方ないッスよね。昔集めたLDを最近引っ張り出した時に実感しました。気楽に把握できる機器は3つまで。それ以上にになるともうナニがナニやら……。リモコンの海に埋もれてしまいます。

 自分の現状は、TV、ビデオデッキ×2、LDプレーヤー、DVDプレーヤー、ミニコンポと計6台が稼動中。まあ、普段使う機器はTV、ビデオデッキ×1、ミニコンポ程度のものなので、「3台」という把握範囲で使用しているのですが、DVDプレーヤーもそこそこ使うし、そろそろマトモなAVアンプを入れたいなぁ、などと思うと、リモコンをいちいち探し出すのはなかなか骨が折れそう。

 これまでもマランツ「RC1200」や、ソニー「RM-VL700U」を買ってみたりしましたが、「RC1200」はどうも機器選択に迷い、操作ボタンもページ切り替えしないと収まらないのが難点。あまり使用せず、結局読者プレゼントにご提供しました。

 「RM-VL700U」は、基本操作はもう完璧。とても使い勝手はよろしいのだけれども、ボタン数が少なく、基本操作オンリーに特化しているのでやはり「ベッド上でのサブ用」という用途が適切。実際、メインで使うにはボタン数が足りなくて、ビデオデッキの「カセット取り出し」ボタンなどがないのが惜しいところ。自分の場合、あのボタン結構使うんですわ。

 ボタン配置に関しては、メーカーの「使わない」という判断と、ユーザーの「使いたい」というニーズは微妙に異なるから、「使いたいボタンがない」なんてのは当たり前。それを解決するには、個人レベルでボタンをカスタマイズできる学習リモコンが必要なわけで。う~ん、国内の店頭ですぐに入手できそうなブツといえば、ビクターの「RM-A2500」しか思いつかないなぁ。


学習リモコンって、やっぱマイナー?

 さて、この「RM-A2500」、タッチパネル式の液晶ディスプレイを装備し、液晶の表示がそのままボタンに対応するという学習リモコン。Webの製品情報を見てみると、なんと20機器まで対応しているそうな。タッチパネル式液晶ディスプレイ装備の学習リモコンは他メーカーからも出ているけど、ビクター製品は片手で持てそうなところがキモですな。やはりリモコンは片手で操作できないとダメでしょ。

 しかも、プリセットデータが豊富。TV、ビデオ、DVDは当然。BSデジタルチューナ、WOWOWデコーダなどもあり、プロジェクタ、電動スクリーンなどもプリセットされいる。プリセットメーカーも、ソニー、松下など、家電メーカー各社を中心に、ヤマハ、DENON、オンキヨーなども用意され、押さえるべき所は押さえてあるご様子。

 なんと言っても魅力的なのはカスタマイズ機能でしょう。ボタンの設定を任意に変更可能で、ボタンの配置、ボタン名の変更も可能。しかも、手書き入力できるんだとか。む~、これはリモコンというより、機器操作に特化したPDAって感じですなぁ。なかなか興味深い。で、お値段は……っと、オープンプライスっすか。む~、とりあえずは店頭で確認ですなぁ。

 とりあえずは、近場ということで池袋の量販店を物色。けど、見つからないッスね、どうも。う~ん、池袋の量販店だと微妙なところでラインナップが揃わないんだよなぁ。売れセンの製品は豊富にあるんだけどね。むむ、ひょっとしてこのリモコンは「売れセンではない」という評価が下されている? 気を取り直しつつ、場所を新宿に移して物色してみると、やはりどの店舗でも扱っているわけではなく、AV機器をメインに扱っている店舗でカタログを発見いたしました。やった~、ついに見つけたよ!

 が、店頭での製品展示は見かけられず、リモコンコーナーに下げられたカタログに、値札と「レジにて販売」というマジック書きがあるだけ。むむ、やはりマイナーな製品になるのですなぁと、思いながら値札を確認してみる。お値段は29,800円。ぐ、高い……。

 しかし、これだけ高機能なことを考えれば妥当といえば妥当かも。おまけに片手でホールドできそうな液晶タイプってこれしか浮かばないしなぁ。……多少悩みはしましたが、結局手に入れてしまいましたよ。ええ。


思ったよりも厚みがあって片手操作は困難

 では、中身を改めましょう。箱はB5サイズをひと回り大きくした感じで、高さは6cm程度。ま、こんなもんでしょう。ピンク色のシールで、バルコ、三菱のプロジェクタ、ケンウッドのAVレシーバの一部に、対応しない機器がある旨の注意書きを確認できました。ま、自分は持ってないからいいけどね。店頭ではレジから直接出してきた故、確認できませんでしたよ。購入を考えている方で、心当たりのある方は同社の「学習不可確認機種一覧」でご確認の程を。

 箱を開けると、B5サイズ、計56ページのしっかりした感じのマニュアルと、諸々の注意を記したリーフ1枚、そして単3型乾電池×6本と本体、という構成。あ、本体にはスタイラスペンが収納されてました。

 最初に驚いたのが、その電池の多さ。……6本ってスゴイね。これだけでも結構な重量になりそう。本体を持った感覚は、片手でホールドはできるものの、意外と厚みがあって、親指を離すと安定感がよろしくなく、片手操作は少々慣れが必要な感じ。外形寸法を確認すると、80×38×173mm(幅×奥行き×高さ)と、4cm近くの厚みがあるから当然といえば当然かも。電池を入れて持ち直してみると、やはり重量感たっぷり。仕様書では350gと記してありました。そりゃ重いわ……。

 ううむ、想像していたより片手での操作には適していないようだけど、まあ、無理してできない範囲ではない。慣れるしかないね、こりゃ。

 マニュアルを読み進めてみると、電池×6本のうち、2本はバックライト用、4本がリモコン用、という構成。ふむ、6本というのはそれなりに訳があったわけですな。液晶パネルを大きく取っているので、多少電池数が多くなるのは避けられないし、バックライトも付くとなると納得できる電池数。当然、納得することと満足することは別問題ですが。ちなみに、電池寿命はノーマルで6ヶ月、ハイパワーで3ヶ月だとか。ほう、ハイパワーモードがあるのね。

 動作距離は、仕様書によるとノーマル時で約7m、ハイパワー時で約11m。通常の環境で不便を感じるようなことはないでしょう。っていうか、11mも離れたら100インチ程度のプロジェクタでも迫力がなくなる距離だし、なによりそんな大きな部屋をお持ちの方も少ないと思われます。ので、問題ナッシング。それでは、使ってみましょうか。

パッケージ。結構派手め 未対応を知らせる「ご注意」 同梱品一覧。リモコンだからシンプルなもの

本体。タバコ箱と比較してもかなり大きく感じる 電池カバーを外した状態。スタイラスはここに収納 電池収納部には「バックライト用」、「リモコン用」の記述


対話式で簡単な設定作業

 この「RM-A2500」、電池を食う液晶パネル型だけに、リモコンのクセにリモコン自体の電源スイッチがありやがります。電源ボタンは本体右側面に配置。本体には操作ボタンが配置されていて、音量±ボタン、消音ボタンと、再生/停止/早送り/巻き戻し/一時停止などの基本操作とカーソル/決定の兼用ボタン、録画/リターンの兼用ボタンの、計9個のボタンがあります。液晶パネルとは独立した、基本操作用ボタンがあるので、ホントに基本的な操作ならばブラインド操作できるかな。

 では、本体の確認が終わったところで電源ON。電源ボタンは右手で持ったときにちょうど親指が来る位置に配置されて、タッチも軽いので簡単に押せます。けど、ベタに置いたときには視界に入らないので、最初は探しましたよ。

 電源ボタンを押してから液晶が表示されるまでの時間は、体感で0.3秒程度。少々のタイムラグは感じるけれども、ま、特に問題になるレベルじゃないです。

 電源を入れて最初に見る画面は、タッチパネルの位置調整画面。そういやタッチペン(スタイラス)が付いてたな、と思い出しました。スタイラスは、電池ボックス横に収納され、電池カバーにはスタイラス用の穴が空いているので、電池カバーをした状態でも出し入れが可能。ただ、これもベタに置いたときに電池ボックスが下になり、視界に入らないので、最初は「どこだったカナ?」と探してしました。慣れてしまえば問題ないんだけど、結構間抜けだわなぁ、こういう瞬間って。

 で、スタイラスを取り出して、四隅にある+マークそれぞれクリックすると位置調整が完了。スタイラスは「細身の手帳用ボールペン」程度のサイズで、PDA用スタイラスに比べれば大きくて持ちやすいッス。ちなみに、この設定を行なわないと先に進めないとか。で、次はプリセットされた機器の設定作業ですな。

 パネル上部にある「設定」を押すと、設定メニューが表示され、そこから「メーカー設定」を選択。すると設定したい機器の選択画面になるので、とりあえず「テレビ」を選び、メーカー選択画面でメーカーを選択。すると動作確認として「電源A」または「電源B」ボタンが表示されるので、ボタンを押して反応する側を選ぶ、という流れ。テレビの場合は「BSデジタル内蔵型か?」などの設定も行なわれ、まあ、一通りの設定は対話型で行ないます。とてもわかりやすくて簡単。いやぁ、ボタンオンリー型でコード表を凝視しながらメーカーコード番号を打ち込んでいたことを思えば、とても直感的に設定することができました。

本体右側面。電源スイッチはここ 本体下部の基本操作用ボタン テレビ用の「メーカー設定」画面


信号が通りにくい機器もアリ?

 手持ちの機器の設定を終えて、機器の操作をしてみる。パネル上部には、機能切り替えなどのボタンを配置。

 操作する機器の選択は、「機器選択」ボタンを押して、機器選択画面を表示させてから選択。「テレビ」のボタンを押せば、テレビの操作画面に移行する。別の機器を操作したいときは、再度「機器選択」ボタンを押してから、例えば「ビデオ」を選べばOK。機器間の移動は2ステップかかるので、1ボタンで選択可能な「RM-VL700U」に比べれば多少わずらわしさは感じます。けど、許容範囲かと。

 そんな感じで、機器間の移動をしながら、手持ちの機器に向けて電源のON/OFFを繰り返してみる。ふむ、なかなか反応はよろしいですな。反応角度は、体感で左右30°、上下20°程度なかなか優秀。しかし、ソニーのテレビ「KV-14AF1」に向けて電源ボタンを押したところ、反応なし。ん? メーカー設定時は通ったんだけんどな?

 テレビに向けて他のボタンも試したところ、どうもテレビだけが信号の通りが悪い。チャンネル選択してみても通る確率は1/2程度。送信を「ハイパワー」にしてみてもダメ。あれぇ? なんでテレビだけ? どうも相性が悪いようです。他の機器は特に問題なし。ん~、でも、まあテレビは操作することも少ないので、機器側のリモコンで操作するか。

 「設定」と「機器選択」以外に本体上部にある機能選択ボタンは、「テレビ/アンプ」ボタン、「再生/カーソル」ボタンと、「バックライト」。

 「テレビ/アンプ」ボタンは、液晶パネル下部の音量ボタンで操作する機器を、テレビ/アンプどちらかに切り替えるボタン。現在どちらのモードかは、「テレビ/アンプ」ボタン直下の液晶部に表示され、確認も容易です。

 音量は電話がかかってきた時などに調整することが多く、もっとも素早い操作が求められる機能。しかも、大抵の場合はテレビかアンプのみにある機能なので、この2機器間で音量のみを切り替えられるのは、素早い操作に対応するため非常に有効だと感じました。ホントに便利ですわ、コレ。

 「再生/カーソル」ボタンは、液晶パネル下部の再生/カーソル兼用ボタンを切り替えるボタン。押すたびに再生/カーソルで機能が切り替わり、確認は同じく直下の液晶部に表示されます。

 で、一通り試してみました。うん、操作感はなかなかいいッスよ。まあ、普段使い慣れているリモコンと配置が違うので、かなりの違和感を感じますが、画面を確認してボタンを押せるので、それほど問題は感じません。で、基本操作ボタンが用意されているから、ある程度の操作はブラインドで可能。特に音量調節がやりやすく感じました。

 さて、懸案の「片手操作可能な液晶型リモコン」なのか、という問題ですが、やはり、片手操作はつらいっすね。親指をパネルに置くと、手のひらではなく、親指以外の指でリモコン本体をホールドすることになるため、安定感が得られないのです。安定してホールドするためには手のひら全体で支えて、親指とその他の指で両脇を持たないとダメ。こうなると親指は本体のホールドだけで手一杯なので、ボタンを押すことはできません。

 しかし、両手でないとホールドもできそうもない、というか、テーブルに置いた状態で操作することを前提とした液晶型リモコンに比べれば、片手でホールドできるだけでも立派。それに、スタイラスがついてるしね。片手でホールド、片手でスタイラス、という操作スタイルが基本なのだと思います。素手で触ると指紋がべたべたと付いて、画面が見にくくなるしね。

「テレビ/アンプ」/「再生/カーソル」ボタン。各ボタン下部に現在の状態を示す 親指をフリーにした状態。安定感が悪くホールドしづらい 親指も使ってホールドすると安定するが、片手操作は不可能


その他の機能はどうよ?

 このリモコンはマクロ機能もついていて、液晶パネル下部にあるA~Dまで4つの「ワンタッチボタン」がそれに相当します。こちらの設定も当然対話式。最大20操作を登録できて、各操作の送信間隔も可能。アンプ、TV、DVDプレーヤーの電源ON→アンプの入力を「DVD」に→テレビの入力を「入力1」に→DVDプレーヤー「再生」、なんてマクロも試してみましたが、あっさり信号が通りました(テレビ以外は……)。

 ボタンの形状を変更する事だって可能。再生/スキップや、カーソルなどのわかりやすいアイコンも用意されているし、デフォルトでは文字表示になっている各機器の表示もアイコンに変更することもできる。ただ、レイアウトは碁盤状に区切られた配置に限られ、ボタンの大きさなども変更できないので、実はそれほど自由度は高くないのです。が、それでもビジュアル的にわかりやすい表示にすることもできるのがよろしいかと。

 文字入力は、先にも触れたように、なんと手書き認識。スタイラスで任意の文字を入力し、入力した文字に対応する候補を羅列。その候補から選択することで文字を入力していきます。「取出し」程度の漢字ならたやすく認識。ただ、アルファベットなど簡単な文字は、類似の文字がたくさんあるためか、候補の1ページ目には目当ての文字が見当たらないことも。う~ん、認識から候補の表示までの時間も、1~2秒かかってタイムラグがあるし、入力は意外とやりにくいかも。好みの問題かと思いますが。

 他にも気になる機能がありまっせ。特にカスタマイズ魂をくすぐる機能として「お好みボタン」がございます。

 これはテレビ+ビデオなど、複数機器の操作ボタンをまとめて1ページに登録できる機能。「お好み1」から「お好み4」の4ページが用意されていて、プリセットデータから読み込むことも可能なので、学習の手間も大幅に軽減。自分だけがよく使うボタンだけを登録できるのだから、「マイリモコン」を作成できる機能といってもいいでしょう。いやあ、便利、便利。とても高機能な学習リモコンだと感じました。贅沢言えばPCとのリンク機能もつけて欲しいけど。

マクロ機能の「ワンタッチボタン」最大20ステップ、4マクロを設定可能 文字認識画面。認識はかなり優秀だが、簡単な文字は苦手 テレビとビデオで「お好み」を設定した例


機能は満足、コストパフォーマンスは……

 設定も対話式でわかりやすいし、マニュアルも親切。ボタン配置や機能などもよく考えられていて、とても使いやすいリモコンです。贅沢を言えば、ボタンの大きさまでレイアウト設定できるようにして欲しかったけれども、まあ、そこまで設定するとなると作業が大変面倒になるから、無難なところかと。片手での操作は、バランス間隔をつかむまでは大変だと思われますが、なんとか可能です。まあ、期待外れなのは否めないけどね。フィリップスの「pronto」はどんな感じなのが気になるなぁ。

 けど、我が家にある6機器だけのために使うにはちょっとオーバースペックだったかも、と思う次第。なんせ、パッケージの箱書きには「20台の機器をこれ1台でコントロール」と大書きされており、「多数の機器を1台で操作する」ことを目的にした製品の様子。6台程度なら、これほどの機能を持つリモコンは必要ない、と思いました。

 6台のリモコンはリモコンボックス1つに全部のリモコンが収納可能、目当てのリモコンを探す手間は、まあ、それほどかかりません。「機器選択」の手間と、リモコンボックスからリモコンを探す手間を比較すると、明らかに「機器選択」のほうがラクなんだけど、使い慣れたリモコンと、学習させたばかりで違和感のあるリモコンと操作性を比較すれば、そりゃ使い慣れたリモコンだわな、とか思うわけですよ。「保有6台」の現状を鑑みて、リモコン探しの手間と、操作性を比較すると、「リモコンを探す手間」を払ってでも「使い慣れた操作性」を取りたいかも、という気分。ん~、機能は満足なんだけど、コストパフォーマンスを考えるとちょっとなぁ……。「pronto」にあるPCとのリンク機能もないし……。

 ともあれ、「目当てのリモコンを探すのがとても大変」というレベルの機器数、おそらく10くらいからでしょうが、それくらい多数の機器をお持ちの方であれば、この価格でも満足できる機能を有していると思います。もちろん、今まで使っていたリモコンとの違和感をなくす「慣らし」は必要ですが。

□ビクターのホームページ
http://www.jvc-victor.co.jp/index.html
□製品情報
http://www.jvc-victor.co.jp/accessory/remote/avsyscont/index.html

(2001年9月25日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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