気になるグッズを衝動買い


【バックナンバーインデックス】


第47回:TVチューナ搭載アップスキャンコンバータ
アルファデータ「SmartTV/AD-STV102」


 AV製品はピンからキリまでいろいろありますが、いわゆるメインストリーム以外にはいろんなおもしろいアイテムがたくさんあります。ここでは思わず衝動買いしたくなるけど、冷静に考えるとどうかな~? と、気になる「モノ」に積極的なアタックを繰り広げていきます。

ディスプレイ上のリアルタイムテレビ視聴

 いやいや、PCでの作業中にもテレビを見られるってのはいいですね。マイPCには「SmartVision」が入ってますが、「録画するほどではないけれども一応見ておきたい」という番組をテレビの方に姿勢を変えることなく、気楽にディスプレイ上で確認できるのがよろしい。「録画する気はないけど気になる番組」は作業中だと忘れやすく、PC用ディスプレイで確認できるので重宝しています。

 ただ、「SmartVision」にはとても気になることがございます。そう、視聴/録画ソフト「SmartVision/TV」の起動がやたら重いこと。起動中はタイムシフトが利いているので、他のアプリも重くなるから、結局は視聴に集中することになるし、起動にも約30秒かかり、体感的には「やたら長い」。チャンネル切り替えのタイムラグも大きいため、CM中他局へザッピングができないのもつらいところ。まあ、すぐに録画を開始できるメリットは大きいのですが、こういう番組は最初から「捨て番組」と思って見ているため、実際に録画することは稀であるのですよ。

 このように、リアルタイムでのテレビ視聴となるとTVキャプチャカード類はどうもイマイチな印象。なによりもタイムラグが大きいのが気になります。他にも「コンポーネント入力を付けて欲しいなぁ」とか、いろいろあるわけです。が、最近、そんなニーズに応えてくれそうなブツが発売されました。それがアルファデータの「SmartTV/AD-STV102」であります。

 実はこの「SmartTV」簡単に説明するとテレビチューナを内蔵したアップスキャンコンバータ。「PCディスプレイでテレビを見る」と銘打ったチューナ内蔵スキャンコンバータは結構ありますが、コレの大きなセールスポイントはコンポーネント入力も備えていること。しかも、最大解像度1,024×768ドットまでのアップスキャンに対応し、2-3プルダウン検出機構も搭載。ふむ、もしかしたらこれって「PC用ディスプレイが家庭用テレビになる」って製品じゃない? で、発売日を1週間ほど過ぎた年末に買い出しに行ったところ、売り切れ店続出で入手できず。まあ、初期出荷量が少なかっただけなんでしょうが、アップスキャンコンバータというニッチ製品が発売直後に品切れ、というのは注目度が高かったからかと。とりあえずその場は次回入荷予定日を聞いて退散。いやはや、期待が高まるというものです。


年が明けてからようやく入手

 さて、年が明けて1月下旬。「入荷予定」と教えられた日からマージンを見て、1週間ほど過ぎてから秋葉原を散策。ありました、ありました。標準価格はオープンプライスで、店頭でのお値段は16,799円。ふむ、コンポーネント入力とTVチューナを搭載していることを思えばなかなかお買い得な価格設定じゃありませんか? ということで、ゲットしてまいりました。

 外箱には「プレステ2も液晶モニターで」とのコピーがあり、コンポーネント入力はプレイステーション 2(PS2)のために付けられている模様。それでは同梱品を改めるとしましょう。

 パッケージの内容は、本体、リモコン、ACアダプタ、専用VGAケーブル、ステレオミニケーブル、リモコン用の単4型乾電池×2本という構成。見慣れないのは「専用VGAケーブル」で、アナログRGB D-Sub15ピンから、DIN形状の専用端子に変換するもの。ふむ、PC入力をスルーさせるときに信号が減衰したりしないか少々気になるかも。

 映像入力は、コンポーネント/S/コンポジット×各1の計3系統を装備。それぞれをセレクトできる仕様になってます。ただし音声入力はステレオRCA×1のみなので、音声と映像を同時に出力できるのは1系統。

 入力端子は、アンテナRF×1、ステレオミニ×1、専用VGA端子(DIN形状)×1。専用VGAは、付属の専用VGAケーブルでD-Sub15ピンからDIN8ピンに変換された信号を受けるDIN8ピン仕様になってます。で、出力端子はアナログRGB D-Sub15ピン×1とステレオミニ×1。電源OFF時はPCからの入力をスルーで出力、電源ON時にテレビチューナ、外部入力の信号をアップコンバートして出力するわけですな。

 ではでは繋いでみましょうか。製品に付属する専用VGAケーブルは、オス型端子でケーブル長は約70cm。直接PCに接続できるので、特にケーブルを買い足す必要はありません。他のケーブルを繋ぎつつ、モニタケーブルをイーヤマの「MT-8617」に接続してっと。

 とりあえずPC出力が正常かを確認するために「SmartTV」の電源OFF状態にてPCの電源をON。ふむ、ちゃんとスルー出力してくれるみたいですね。1,024×768ドットの解像度ならゴーストも確認できず。ただし、1,280×1,024ドットに上げると多少ゴーストが出てました。ま、普段使ってるの解像度はXGAなので、PCからの入力には特に問題ないということで。

同梱品一覧。同梱物だけで接続可能 外箱。プレイステーション 2を全面に押し出したデザイン

背面端子部。ステレオRCAは1系統のみ 専用VGAケーブル。端子形状はオス(D-Sub)-オス(DIN)


PS2のコンポーネント入力はどうよ?

 ということで、まずはコンポーネント入力から試してみましょう。どうもPS2をターゲットにしているようなので、せっかくだから試してみましょう。ちゃんとSCEI純正のコンポーネントケーブルも用意してありまっせ。

 コンポーネントケーブルを接続して、電源ONっと。とりあえず画像だけ確認するつもりだったため、ステレオミニ音声出力は接続していなかったのだけれども、「SmartTV」本体からは音声が。ああ、そうか忘れてた。これってスピーカー内蔵してるんですわ。ただ、音質に関しては確認用といったところ。しかし、特に外付けスピーカーに接続する必要なく音を確認できるので、環境によってはメリットがあると思います。

 電源ON時に表示されるのは、テレビチューナの映像。リモコンの「TV/AV」を押すとPS2の画面が表示されました。ちなみに「TV/AV」を続けて押すことでコンポジット、S入力に切り替え可能。ただし、音声はステレオRCA×1のみです。

 最初に見た解像度は640×480ドット。第1印象は、「PCディスプレイにしては解像感が薄いかも」。解像度は、「MODE」ボタンを押すことで640×480/800×600/1,024×768ドットの3モードから設定可能。解像度を上げても印象はさほど変わらず。

 でも、まあ、静止画状態でちらつきはほとんどなく、ちゃんとプログレッシブ化はされている模様。それじゃ、とりあえずDVDを見てみますかね。

 視聴したのは「グラディエーター」。う~ん、やっぱり解像感はそんなに高くないっすね。それに、動きのあるシーンでは輪郭部分に少々ちらつきが。ただ、全画面に出るわけではないので視聴に耐えられないレベルではありません。輪郭のはっきりしたシーンではジャギっぽかったり、ビデオソースの「ふしぎの海のナディア」もノーマルテレビで再生したときに感じた残像がなかったので、プログレッシブ化の効果はあるようです。

 それにしても気になるのが色合い。率直に申し上げて、少々変。一応OSDで色合い明るさ、コントラスト、色の濃さ、色合いの4項目が調節ができるのですが、どう調節しても納得がいきません。ううむ、もう少し細かく調節できれば解決できそうなんだけど……。

 何よりもつらいのがゲームでの使用。ます、初代プレイステーション用のソフトは「対応していない」と外箱に明記されてます。まあ、一応映ることは映りますが、ジャギーが目立ち、たまにフレームが合わないみたい。おまけに、最近遊んでいるPS2用ソフト「機動戦士ガンダム 連邦vsジオン」では、画面の切り替え時に信号を見失うことしばしば。快適なゲームのプレイには向いていないと思われます。

OSDメニュー一覧 OSDの画質調節メニュー。設定可能項目は4つだけ


テレビチューナは快適

 コンポーネント入力は、概ね良好であるものの、ゲームではつらいということがわかって少々がっくりきましたが、もうひとつの目玉、TVチューナを試してみることにします。

 リモコンの「TV/AV」を数回押して、入力をテレビチューナに切り替え。ふむふむ。感度は結構良好みたいですね。ただ、やはりこちらでも解像感はイマイチ。1,024×768ドットに設定すると結構な解像感は得られますが、視聴距離が近く、ドットピッチが狭いPCモニタで見るには少々不満が残るかも。ただ、テレビとして見る分には全然問題ないです。PCモニタの解像感と比べると、ということですので。

 それよりも、ちゃんとプログレッシブ化されてるのがよろしい。視聴位置が近いだけに、インターレースだと目が痛くなるのですが、これならば問題ありません。ただ、リフレッシュレートはどうも60kHzの模様。敏感な方はちょっとちらつきを感じるかも。

 そして、何よりも快適なのが操作性。チャンネルの切り替えは家庭用テレビとなんら変わりなく、非常に高速。リモコンですべての操作ができるので、操作性は抜群。小さ目のリモコンのホールド感もよく、カーソルキーまで装備してOSDでの調節も楽々。いやいや、よくできてますよ。この価格にしては。

 チューナに関しての不満点といえば、アレですかね。チューナの音量出力レベルと、PS2の出力レベルが結構違いまして、入力を切り替えるたびにいちいち音量を調節しないといけなかったのが面倒だったことくらい。ふむ、価格相応のプログレッシブ画質が得られるんだから、コンポーネントの不満は無視しちゃってもいいかも。と思います。

 本体電源を落とせばちゃんとPC画面に復帰。PCスルー出力との切り替えも問題なし。「PC作業の合間にテレビを見る」という目的は十分に達成できました。あわよくば、と密かに考えていたPS2のゲームには向いてませんが。

リモコン。機能のすべてを操作できて、操作性は快適 本体前面の操作パネル。ボリュームなどの操作はこちらでもOK OSDでチューナのチャンネル設定や感度の調節が可能


テレビチューナボックスとしてオススメ

 価格もお安く、2-3プルダウンの効果もアリ。コストパフォーマンスは結構高いと思います。まあ、コンポーネント入力時は輪郭部などにちらつきを感じて、画質調節機能も少ないため、完璧な製品とは言いません。が、この価格なら十分納得。それよりも、テレビチューナの機能を評価したいと思います。

 電源投入時やチャンネル切り替え時のタイムラグは、「SmartVision/TV」と比べればほとんどなし。操作が快適なので、PC環境でもテレビを気軽に見ることができます。PC入力との切り替えも素早く、実用度は高いかと。ま、PC上のテレビキャプチャカード類と比べると鮮鋭感は多少劣りますが、もともとのソースが地上波なことを思えばコレくらいで十分といえば十分。なんといってもリモコン付きなので、操作性が高いのがポイント。

 アンテナ線は分配すればいいので、「SmartVision」との共用も可能。自分としてはリアルタイム視聴は「SmartTV」で、予約録画は「SmartVision」で、と使い分けていきたいです。ま、タイムシフト機能は録画ソースの再生時だけ使うということで。

 そのほかにも、PCルームにはテレビがない、という環境の方にもオススメ。「テレビチューナボックスがメインで、コンポーネント入力はオマケ」と納得できる方なら、PC環境で気軽にテレビを見られるいい製品だと思いますよ。

□アルファデータのホームページ
http://www.alpha-data.co.jp/
□製品情報
http://www.alpha-data.co.jp/STV102.html
□関連記事
【2001年12月10日】アルファデータ、TVチューナ内蔵のアップスキャンコンバータ
―2-3プルダウンに対応しプログレッシブ表示が可能
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20011210/alfadata.htm

(2002年1月29日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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