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第48回:香港から来たDVDプレーヤー、再び
新製品も機能満載?「ZENIX Z-315L」


 AV製品はピンからキリまでいろいろありますが、いわゆるメインストリーム以外にはいろんなおもしろいアイテムがたくさんあります。ここでは思わず衝動買いしたくなるけど、冷静に考えるとどうかな~? と、気になる「モノ」に積極的なアタックを繰り広げていきます。

香港から、再び

 香港ZENIXの「Z-2000」はすごいDVDプレーヤーでした。見た目はタダのドルビーデジタルデコーダ内蔵の薄型プレーヤー。いや、ドルビーデジタルデコーダを内蔵している時点で他にない特徴と言えますが、その他にもなぜかテトリスがプレイできたりするおちゃめさん。

 薄型の筐体で設置性も高く、PS2に似せたデザインはスタイリッシュと言えばスタイリッシュ。が、実は自分、PS2のデザインってあまり好きじゃないんですわ。しかし、この機能性は手放したくない。そんな中、同じくZENIX製のDVDプレーヤーの新製品を発見しました。それが「Z-315L」であります。


通販サイトで発見

 この「Z-315L」を発見したのは、某店の通販サイト。ある日、ふらふらとサイトを覗いていると、なんとZENIX製のDVDプレーヤー新製品があるじゃないですか。が、情報らしい情報はなく、外観もサムネイル表示のみ。小さくて詳細がわかんねぇ。

 しかし、このサムネイル画像を見た限りでは、アルミボディになり、高級感「Z-2000」比200% UP! な感じ。もしこれが筐体を入れ替えただけで、機能が変わってないとしたらもうけもの。が、「Z-2000」の後継機「Z-2000A」はあまり評判もよろしくなく、迷いどころといえば迷いどころ。ううむ、ここは秋葉原の店舗に行って実物見てくるしかないかな。

 ちゅうことで、やってきました秋葉原。駅前交差店のシカゴな感じのお店にブツはありました。外箱状態で積み上げられたブツの上に見本も展示。実物を見てみると、ボディはアルミ製の模様。「Z-2000」ではフロントパネルのみプラスチック製だったけれども、「Z-315L」ではフロントパネルまでアルミ製。フィニッシュ処理はツヤ出し加工のようで、キラキラとした高級感のあるボディに仕上がっております。

 出力端子は、S×1、コンポジット×1、ステレオRCA×1、光/同軸デジタル×各1、そして5.1ch×1で、「Z-2000」と同じほぼ構成。ただし、カラオケ機能はオミットされて、マイク入力端子がなくなっております。

 外箱を見ると、日本での取り扱いは、「Z-2000」と同じくシーダーヘブン。外箱は2色刷りになって多少見栄えがするようになりました。で、お値段は19,799円。通販サイトの販売価格と同じでした。ううむ、「Z-2000」も19,800円だったし、使いもしないカラオケ機能がオミットされた程度の機能ダウンでこのボディの仕上がりならかなりいいかも。よし。買ってしまいましょう。

 ちなみに、購入したのは1月25日頃。この1週間ほど後に同じ店に行ってみると、店頭在庫がなくなってました。通販サイトを確認するとこちらの扱いも終了。他で扱ってる店知らないんだよなぁ……。「Z-2000」を買った池袋に本店のある某カメラ系量販店とかが入荷してくれないかと想像してみたりします。


「高級感」あるプレーヤーに

 ということで、同梱品のチェックをば。内容は、プレーヤー本体、リモコン、リモコン用単4型乾電池×2、コンポジット/ステレオRCAケーブル×1本。以上。無駄を省いたシンプルな構成です。しかし、同梱のケーブルは金メッキされているし、電池は「ZENIX」のロゴ入り。細かいところでこだわってますな。

 リモコンは、角型の形状でぱっと見は「Z-2000」と同じ。ベタ直線なので片手でもスライドさせやすく、再生、カーソルなどの基本操作ボタンと、10キーの移動がラクです。なぜかボリュームがコントロールできるのもポイント。

 店頭では比較対象がなかったので確認できなかったけれども、「Z-2000」の時に気になっていた幅は相変わらず長いまま。外形寸法は530×380×130mm(幅×奥行き×高さ)、重量4.5kg。う~ん、幅430mmの他機器とあわせると浮いちゃうけど、「テレビの上に1台だけ置く」とかなら問題ないかも。高さ130mmと比較的薄型なので、テレビの上に載せてもあまり目立たないし、アルミボディの外観は結構カッコいいです。

 カラーもシャンパンゴールドなどというダサい(と自分は思います)色ではなく、存在感と落ち着きのバランスが取れたシルバー。デザイン的には国内有名メーカーの薄型プレーヤーと比較してもコイツが一番かと。

 そういや、購入前には気づかなかったんですが、外箱の表記に「SVCD」の文字がなかったんですわ。表記があるのは「DVD/CD/MP3/CD-R/CD-RW/VCD/VCD PLAYBACK」のみ。ううむ、もしかしたらSVCD再生できないのと違う?

同梱品一覧。同梱物だけで接続可能 本体のフロントパネル。下は「Z-2000」。配置は変わってないけど印象は激変

背面端子部(上が「Z-315L」)。電源は直出しに 外箱の表示。「SVCD」はありませんが……


SVCD再生は可能。が、「GAME」がなくなる

 もしやと思いつつも、「TMPGEnc」を使ってSVCD形式でエンコードしたファイルを「nero5.5」でSVCDにライティング。焼きあがってからドキドキしつつCDをインサート。が、その不安も杞憂に終わりましたよ。ちゃんと再生してくれます。ちなみに、「Z-2000」にあった「超級」ランプは確認できず。ううむ、これじゃ「超級プレーヤー」とは言えませんな。

 MP3も再生できました。でも、ファイルの冒頭1秒程度無音で再生する場合があったりして完璧とは言いがたいです。ま、MP3-CDは据え置きデッキではあまり聞かないので問題なし。

 しかし、ファイル表示はフォルダを無視して全ファイル一括表示だった「Z-2000」から大幅に進化しました。なんと階層表示に対応してます。しかもExproler風の画面で、Windowsを使い慣れてる方なら簡単にフォルダ/ファイルの検索ができるようになってます。だだ、ファイル名は相変わらず英語表示、8文字までですが。

 そういや何かが足りないと思いつつ、「Z-2000」とリモコンを比較してみると、ボタンが減ってることに気づきました。そういや「GAME」ボタンがなくなってるね。さすがにアレはまずかったんでしょう。好きだったんだけどなぁ、怪しくて。まあ、ほとんどプレイしなかったけど。

 ともあれ、SVCDの再生が確認できたので、メインプレーヤーとして使っていけると思います。これでPC録画したテレビ番組をDVDプレーヤーで再生できるよ。まあ、エンコードにやたら時間がかかり、特に保存したい番組もないので、SVCDを焼くことはほとんどありませんが……。ん~、DVD-RAMとかに直接ライティングできる環境が欲しくなってきたかも。具体的には「MTV2000」ですが。

 それはそれとして。メインたるDVD再生は、「Z-2000」と似たような印象。つか、ほとんど変わりません。機能としては新にズーム機能が追加されたことと、OSDの言語が日本語になったくらいかな。再生までのロード時間が短縮されて、より快適に視聴できるようになってるのが1番の収穫ですな。

 再生画質も「Z-2000」と同等。我が家のKV-14AF1にS端子接続してしましたが、画質的には問題ないんでないですか? ジャギっぽさは全くナシ。輪郭もナチュラルで、残像も感じない。暗いシーンの多い「タイタス」でも階調性に問題を感じることはありませんでした。ま、あえて難癖をつければ色がやや濃いめの印象というレベルかな。

 5.1ch出力は、クリエイティブ「Inspire 5.1 5300」にステレオRCA→ステレオミニ変換ケーブルで接続してリスニングしてみましたが、帯域の再生も普段聞いている音と変わらない印象でした。手元のリモコンにはボリュームボタンがあるので、簡単にボリューム調節できるのも便利。まあ、ボリューム絞ると多少ノイズが乗りますが、利便性は非常に高いです。

 OSDが日本語になったことと、ロード時間が短縮されたことで「再生環境は強化された」と言っていいでしょう。「テトリス」はプレイできませんが。

OSDは日本語表示に。よりわかりやすくなりました MP3再生画面。階層表示に対応

リモコン。黒いのが「Z-2000」。見た目は同じだけど…… リモコン下部。カーソル上の「GAME」と「逆スロー」ボタンが減ってます 表示パネル。「超級」はなくなっておりました


デザイン良し、画質もそこそこ。トドメに「あの機能」

 画質も悪くなく、何より薄型のデザインで設置性が高いのがポイント。フロントパネルも奇をてらっていない普通のデザインなのでどの場所に置いても落ち着くと思います。

 さらに、5.1chドルビーデジタルデコーダを搭載しているので、低予算で5.1chシステムを組みたい方にはオススメ。「Inspire 5.1 5300」なら実売17,000円程度なので、組み合わせても4万円でおつりがくるでしょう。

 試しに、リージョン1のDVD「Complete Shamanic Princess」を再生してみたところ、再生できてしまいました。ま、この辺の機能を無視したとしても普通のプレーヤーとして満足できる製品だと思います。テトリスが遊べなくなったのは残念ですが。

 SVCDが再生できるし、OSDが日本語に対応して使いやすさがさらにアップ。そしてリージョン2以外のDVDも再生可能。なんといってもアルミボディの高級感が魅力的であります。薄型プレーヤーというカテゴリの中では比較的安いし、いい買い物したと思います。

□ZENIXのホームページ
(2月5日現在、この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.zenix-electronics.com/index.html
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【魁】第15回:香港から来た「超級」DVDプレーヤー
なんでもかんでも機能満載「ZENIX Z-2000」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010529/saki15.htm

(2002年2月5日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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