読者アンケート結果発表
【2013年8月】音楽配信サービスについての集計結果
購入曲数は「10~50曲」が最多。ハイレゾ購入経験は3割
(2013/8/26 17:30)
今回は316人の方から投票を頂きました。ご協力ありがとうございました。
アンケート実施期間:2013年8月9日~8月21日
※複数回答の設問があるため、回答結果を合わせると100%・総投票人数を超える場合があります
利用者数トップはiTunes。次いでAmazon、mora、e-onkyoが上位に
利用している音楽配信サービスの質問への回答で、圧倒的に多かったのがアップルの「iTunes Store」で80.7%だった。2位は「Amazon MP3ストア」で23.4%、3位は「mora」(22.2%)、4位「e-onkyo music」(19.6%)、以下、ソニーの定額配信サービス「Music Unlimited」、ハイレゾ配信「OTOTOY」などが続く。
1位となったiTunes Storeを利用する理由としては、「iPhoneやiPodを使用しているので」という回答が多かった。また、「いち早くDRMフリーに取り組んだ」、「国内企業では出来なかったことを実現したので信頼している」といった評価も多かった。そのほか、「iTunes Matchを日本でも展開して欲しい」、「ハイレゾ音源の配信をして欲しい」などの要望も寄せられている。
2位のAmazon MP3ストアは、「ポイントがつく」、「セールや0円の曲など低価格が魅力」などリーズナブルに利用できる点が評価されている。3位の「mora」は、iTunes同様、「ウォークマンを使用しているので」という理由が多かった。また、AAC 320kbpsに高音質化したことへの評価もあった。
定額制配信については、「新たなアーティストや曲と出会い、気に入ればCDやダウンロード販売で購入する」といった活用の一方で、「J-POPの品揃えが少ない」、「新曲など、ダウンロード販売はされているのに定額配信にはない曲がある」、「年間1万円以上かかるので高いと感じる」などの声も多かった。
今回の選択肢にあったサービス以外の回答では、クラシック中心の定額配信サービス「NML ナクソス・ミュージック・ライブラリー」が挙げられた。
【質問1】利用している音楽配信サービスは? | |||
順位 | 項目 | 得票率(%) | 得票数 |
1 | iTunes Store | 80.7 | 255 |
2 | Amazon MP3ストア | 23.4 | 74 |
3 | mora | 22.2 | 70 |
4 | e-onkyo music | 19.6 | 62 |
5 | Music Unlimited | 9.5 | 30 |
6 | OTOTOY | 7.6 | 24 |
7 | HDtracks | 6.3 | 20 |
8 | レコチョク | 4.7 | 15 |
9 | Linn Records | 4.4 | 14 |
10 | ひかりTVミュージック | 3.2 | 10 |
11 | TSUTAYA DISCAS | 2.5 | 8 |
12 | music.jp | 1.9 | 6 |
12 | 2L music store | 1.9 | 6 |
12 | レコチョク BEST | 1.9 | 6 |
12 | dヒッツ | 1.9 | 6 |
16 | KKBOX | 0.9 | 3 |
16 | dミュージック(月額コース) | 0.9 | 3 |
18 | HQM STORE | 0.6 | 2 |
18 | うたパス | 0.6 | 2 |
20 | dwango.jp | 0.3 | 1 |
20 | Groovy | 0.3 | 1 |
20 | dミュージック | 0.3 | 1 |
23 | mu-mo | 0.0 | 0 |
23 | Tapnow ミュージック plus | 0.0 | 0 |
23 | FaRao | 0.0 | 0 |
ダウンロード購入数は「10~50曲」が最多
音楽配信でダウンロードした曲数についての質問では、「10曲~50曲」が最も多く30.1%を占めた。2位の「10曲未満」(25.3%)と合わせると、半数以上がダウンロード楽曲の所有数50曲以下という結果になった。それ以外で得票率が高かったのは、「51~100曲」(16.1%)、「101~200曲」(8.2%)、「201~300曲」(6.0%)、「501~1,000曲」(6.0%)。
【質問2】ダウンロード購入した楽曲は何曲? | ||
項目 | 得票率(%) | 得票数 |
10曲未満 | 25.3 | 80 |
10曲~50曲 | 30.1 | 95 |
51~100曲 | 16.1 | 51 |
101~200曲 | 8.2 | 26 |
201~300曲 | 6.0 | 19 |
301~400曲 | 1.9 | 6 |
401~500曲 | 1.9 | 6 |
501~1,000曲 | 6.0 | 19 |
1,001~2,000曲 | 0.9 | 3 |
2,001~3,000曲 | 0.6 | 2 |
持っていない | 2.8 | 9 |
ハイレゾ音源購入経験ありは約3割、所有率は約5割
ハイレゾ配信音源の購入経験ついての質問では、「ある」と答えた人が29.7%、「ない」と答えた人が70.3%となった。
また、ハイレゾ配信音源の所有曲数についての質問では、「10曲未満」が26.9%、「10~50曲」が11.1%、「51~100曲」が5.7%となった。100曲以上所有している人は3.4%だった。
ハイレゾ音源の配信については、「CD以上の音質で配信されれば、もっと音楽配信を利用すると思う」、「ハイレゾ音源こそCDにはない配信の利点」、「早くハイレゾ音源が一般的になって欲しい、少なくとも選択肢として選べるようになって欲しい」と好意的な意見が多い一方、「クラシックやジャズなどは充実しているが、ロックやポップスがほとんどない」、「メジャーなJ-POPのハイレゾは皆無」、とラインナップに対する不満も多く寄せられた。また、「ハイレゾ配信に興味はあるが、再生環境などハードルが高く手を出せていない」という意見もあった。
【質問4】ハイレゾ配信音源を何曲持っていますか? | ||
項目 | 得票率(%) | 得票数 |
10曲未満 | 26.9 | 85 |
10~50曲 | 11.1 | 35 |
51~100曲 | 5.7 | 18 |
101~200曲 | 0.3 | 1 |
201~300曲 | 1.6 | 5 |
301~400曲 | 0.9 | 3 |
401~500曲 | 0.0 | 0 |
501~1,000曲 | 0.3 | 1 |
1,001曲以上 | 0.3 | 1 |
持っていない | 52.8 | 167 |
配信サービスで重視するのは「欲しい楽曲があるかどうか」
配信サービスの選択基準ついての質問では、1位が「欲しい楽曲、好きなアーティストの音楽が配信されている」(78.6%)で8割近い人が重視している。次いで、「音質(ビットレートなど)」(47.8%)、「価格」(44.0%)がほぼ同程度となった。以下、「DRMやダウンロード回数制限など」(25.9%)、「音楽プレーヤーとの親和性」(24.4%)、「配信ファイル形式」(16.8%)となっている。
【質問5】音楽配信サービスを選ぶ上で重視することは? | |||
順位 | 項目 | 得票率(%) | 得票数 |
1 | 欲しい楽曲、好きなアーティストの 音楽が配信されている | 78.2 | 247 |
2 | 音質(ビットレートなど) | 47.8 | 151 |
3 | 価格 | 44.0 | 139 |
4 | DRMやダウンロード回数制限など | 25.9 | 82 |
5 | 音楽プレーヤーとの親和性 | 24.4 | 77 |
6 | 配信ファイル形式 | 16.8 | 53 |
7 | タイトル数 | 14.6 | 46 |
8 | 課金方法 | 12.0 | 38 |
9 | サイトのデザインや見やすさ、検索性など | 6.3 | 20 |
10 | 音楽配信以外のサービス | 0.0 | 0 |
11 | その他 | 4.1 | 13 |
配信音源とパッケージの買い分けには独自のルール?
同タイトルがCDなどのパッケージと配信で発売される場合にどちらを購入するか尋ねた質問では、「CD」と答えた人が30.4%と一番多く、次いで「高音質な方」(19.0%)、「価格が安い方」(16.8%)、「特典や収録曲数が多い方」(10.1%)、「音楽配信」(8.9%)、「その他」(14.9%)となった。
この質問には、購入の判断基準について、独自のこだわりやルールを紹介する投稿が多く寄せられた。多かったのは、「シングルは配信、アルバムはCDで買う」という回答。それ以外にも、「好きなアーティストはCD、その時々で気になった曲は配信」、「(アルバムで)3曲以上買う場合はCD、それ以下なら配信」、「ハイレゾ配信がある場合は両方もしくは配信、ない場合はCD」など、独自の基準でパッケージと配信を買い分けている人が多かった。
【質問6】同じ曲ならCDなどのパッケージと配信どちらで買う? | |||
順位 | 項目 | 得票率(%) | 得票数 |
1 | CD | 30.4 | 96 |
2 | 高音質な方 | 19.0 | 60 |
3 | 価格が安い方 | 16.8 | 53 |
4 | 特典や収録曲数が多い方 | 10.1 | 32 |
5 | 音楽配信 | 8.9 | 28 |
6 | その他 | 14.9 | 47 |
配信音源の主な再生機はポータブルオーディオ、PC、スマホ
配信音楽の主な再生機を尋ねた質問では、「ポータブルオーディオプレーヤー」(57.9%)、「PC」(57.0%)、「スマートフォン」(53.2%)の3つがほぼ拮抗。次いで、「据置き型オーディオプレーヤー」(21.5%)となった。
配信音源の聴き方について、同一ファイルを、外出時はポータブルオーディオ機器やスマホで、家ではPCやネットワーク対応の据置き機で聴く人が多く、「容量重視のポータブル用と、音質重視のホームオーディオ用で、複数のビットレートやファイルフォーマットを選択できるといい」、「同じ楽曲の高音質版と普通版が同時にダウンロードできれば便利」という意見があった。また、音質重視派からは、「再生機のクオリティの問題か、CDを再生した音の方がハイレゾのダウンロード音源よりも音が良いと感じる」という意見も。
【質問7】配信音源を聴く頻度の高い再生機器は? | |||
順位 | 項目 | 得票率(%) | 得票数 |
1 | ポータブルオーディオプレーヤー | 57.9 | 183 |
2 | PC(タブレットは除く) | 57.0 | 180 |
3 | スマートフォン (iPhoneやAndroidスマホなど) | 53.2 | 168 |
4 | 据置き型オーディオプレーヤー (ネットワークオーディオやコンポなど) | 21.5 | 68 |
5 | タブレット | 12.0 | 38 |
6 | カーオーディオ | 11.4 | 36 |
7 | ゲーム機(PS3やPSP、Xbox 360など) | 5.7 | 18 |
8 | その他のAV機器 (BD/DVDプレーヤーやテレビなど) | 2.8 | 9 |
ダウンロードファイルの保管先について尋ねた質問で、圧倒的に多かったのは「パソコン」で69.9%、2位は「NAS(LAN HDD)」(16.5%)。それ以外の回答は1桁台の得票率となった。クラウドストレージの得票率は1.3%にとどまっている。「その他」の回答には、「HDDやCD-Rなどに複数分散して保管している」といった回答が寄せられた。
【質問8】ダウンロードした音楽ファイルの保管先は? | |||
順位 | 項目 | 得票率(%) | 得票数 |
1 | パソコン | 69.9 | 221 |
2 | NAS(LAN HDD) | 16.5 | 52 |
3 | USB HDD | 5.7 | 18 |
4 | スマートフォン | 4.1 | 13 |
5 | クラウドストレージ | 1.3 | 4 |
6 | コンポなどのオーディオ機器の内蔵HDD | 0.3 | 1 |
6 | CD-Rなどの光ディスク | 0.3 | 1 |
8 | その他 | 1.9 | 6 |
音楽配信全体に対する意見では、「価格がまだ高い」という声が最も多く寄せられた。また、「CDと比べ値段がそれほど変わらないのに特典が少ない。せめて歌詞くらいはつけて欲しい」など、音楽ファイル以外の付加価値を求める声も多く寄せられた。そのほか、J-POPなどの国内アーティストの楽曲ラインナップに不満を抱く意見も多かった。
一方、「深夜テレビやラジオでふと出会って欲しくなったとき、その1曲だけすぐに買えて便利」など、いつでも購入できる利便性や、以前に比べDRMフリーが進んだことを評価する意見も多かった。また、CDを超える音質のハイレゾ音源こそが音楽配信のメリットと考え、さらなる普及を望む声も多く寄せられている。
(AV Watch編集部)