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Sonus faber、中高域ユニットがモーターでせり出すオールインワンオーディオ「SF16」

 ノアは、伊Sonus faber(ソナス・ファベール)のオールインワンオーディオシステム「SF16」を4月21日に発売する。価格は140万円。

オールインワンオーディオシステム「SF16」

 Sonus faber創業者である故フランコ・セルブリン氏が、Sonus faberを立ち上げる前に、最初に手掛けた1980年の作品「Snail(スネイル)」を、「現代的なアプローチとフィーチャーでよみがえらせた製品」と位置づけられている。

フランコ・セルブリン氏が手がけた「Snail」

 一体型のシステムで、左右に飛び出た耳のような部分にシルクドームの超小型ツイータとミッドレンジを搭載。筐体の本体にはウーファを搭載している。耳のような部分は本体に格納でき、再生時にはブラシレスモータによって、ゆっくりとアームが伸びていく。

中高域ユニットを格納したところ
内部からユニットがせり出してくる

 アームの位置は本体のボタンを押した回数で2段階から選べるほか、リモコンを使って任意の場所で停止する事も可能。

アームの広がり具合は調整できる

 ウーファはアルミニウムとマグネシウム合金の振動板を採用した120mmで、前面と背面に各1基搭載。ウルトラ・ロングスロー設計で、強力な低音再生能力を備えているが、振動が大きくなる。そこで、背中合わせにウーファを搭載し、プッシュ-プッシュ動作させる事で振動をキャンセルする「ゼロ・バイブレーション」技術を投入。さらに、「ステルス・リフレックス」システムにより、低周波の拡張を抑制し、歪の低減を図っている。

 左右に飛び出たアームの先には、ウーファと同じアルミとマグネシウム合金の振動板を使った50mmのミッドレンジと、同社最小という15mmのシルクドームツイータを搭載。前面だけでなく、背面に向けもミッドレンジをツイータを搭載。左右で8基、ウーファの2基も加え、合計10基のユニットを搭載したシステムとなってる。

ツイータとミッドレンジは背面にも搭載されている

 ツイータとミッドレンジを背面にも搭載し、壁の反射を利用した音場形成を行なう技術は、フラッグシップモデルの「AIDA」のために開発された「サウンド・フィールド・シェーピング」技術を応用したものとなる。クラスDアンプを搭載し、最大出力は1,400W(4Ω)。

発表会で披露されたアームの動作

 伝統的な木工技術と、チーフデザイナーのリヴィオ・ククッツァ氏のデザインワークが融合した筐体は、ウォルナット仕上げ。木材の曲げ加工や接合加工には最新の木工技術が使われているという。金属部分にはアルミニウム合金を使用。全体を梨地仕上げとし、木部との調和をとっている。

 入力端子として、アナログRCAのAUX×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1を装備。さらに、DTS Play-Fiに対応したIEEE 802.11a/b/g/nの無線LAN機能を搭載する。DTS Play-Fi対応のアプリをインストールしたスマートフォンなどから、ワイヤレスで音楽再生が可能。DLNAプレーヤーとしても機能し、対応NASなどに保存した音楽ファイルを再生できる。DTS Play-Fiのマルチルーム再生にも対応し、最大8台までを連携させて再生できる。

天面の操作部
背面

 デジタルデータは192kHz/24bitまでサポート。ファイル形式はMP3、M4A、AAC、FLAC、WAVに対応する。

 インターネットからの音楽ストリーミングサービス受信もサポート。KKBOX、Tidal(日本では未サービス)、Spotify、Amazonミュージックなどや、インターネットラジオ受信もサポートする。

 外形寸法は、飛び出す耳の部分を収納した状態で640×415×230mm(幅×奥行き×高さ)。オープンした状態で1,080×415×262mm(同)。重量は25kg。消費電力は最大30W。

 Sonus faberは、1980年にフランコ・セルブリン氏によって北イタリアの町ヴィチェンツァで創業。社名は“音の工房”を意味し、自家ワイナリーに囲まれた静かな環境で、工芸品のようなオーディオ製品を手がけている。精緻な木工技術と音の純度へのアプローチが融合した製品群が特徴で、サウンドとデザインの両面で高いクオリティを誇っている。

付属のリモコン
底部にはイルミネーションライトが
設置イメージ