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耐水で無線充電、4K/60p撮影、FLAC再生にも対応した「iPhone 8/8 Plus」

 アップルは13日、4.7型ディスプレイの「iPhone 8」と、5.5型ディスプレイでデュアルカメラを搭載した「iPhone 8 Plus」を発表した。どちらのモデルも無線充電に対応している。ラインナップと価格は、iPhone 8の64GBが78,800円、256GBが95,800円、iPhone 8 Plusの64GBが89,800円、256GBが106,800円。15日から予約受付を開始し、22日から発売予定。カラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイを用意する。

奥がiPhone 8 Plus、手前がiPhone 8

 どちらのモデルも、前面、背面をガラスで構成。「これまでスマートフォンに採用されたものの中で最も耐久性のあるガラスで作られている」という。フレームは航空宇宙産業で使われているものと同じグレードのアルミニウム製。

カラーはスペースグレイ、シルバー、ゴールド

 さらに、設計の精度を極めることで、IP67等級の耐水性と防塵性能も搭載した。

IP67等級の耐水性と防塵性能も搭載

 ワイヤレス給電規格「Qi(チー)」をサポート。対応する充電台の上に乗せるだけで、iPhoneが充電できるもので、これを実現するために背面にはガラスが採用された。なお、対応するワイヤレス充電マットは別売。2018年には純正の周辺機器として「AirPowerマット」の発売も予定されている。これは横長タイプで、iPhone、Apple Watch、AirPodsを並べて一度に充電できる。

ワイヤレス給電規格「Qi」に対応した
2018年発売予定の「AirPowerマット」は、3台同時の充電が可能

 プロセッサは6コアの「A11 Bionic」を搭載。A10と比べて25%高速化しており、より効率的な動作も可能。GPUも30%高速化した。

 ステレオスピーカーも一新し、より低域の再生能力がアップしたという。

 どちらもRetina HDディスプレイを搭載。解像度はiPhone 8が1,334×750ドット、iPhone 8 Plusが1,920×1,080ドット。周囲の光に合わせてホワイトバランスを自動的に調整するTrue Toneや、広色域性能を誇り、3D Touchにも対応。

4K/60p撮影などカメラ強化

 カメラも進化。1,200万画素の新しいセンサーを搭載しており、iPhone 8 Plusのデュアルカメラも同様に1,200万画素新センサーを使った、広角カメラと望遠カメラを備えている。8 Plusでは光学ズームと最大10倍のデジタルズームが利用可能。

 どちらのモデルのカメラにも、光学式の手ブレ補正を搭載。センサーは裏面照射型。Focus Pixelsを使ったオートフォーカスも利用できる。

 動画の撮影能力も向上。4K/60p、1080/60pの撮影ができ、さらに1080/120p/240pのスローモーション撮影にも対応。手ブレ補正機能を使ったタイムラプス撮影も可能。4Kビデオの撮影中に、800万画素の静止画を撮影する事もできる。

 ビデオの撮影フォーマットは新たにHEVCに対応。MPEG-4 AVC/H.264もサポート。静止画はJPEGに加え、HEIF(High Efficiency Image Format)にも対応する。HDRにも対応しており、Dolby VisionとHDR10をサポートする。

 前面のFaceTime HDカメラでも、1080pの動画撮影が可能。Retina Flashや手ブレ補正や自動HDR機能などを備えている。

8 Plusのカメラ部。横に2つのレンズが並んでいる

 8 Plusでは、ポートレートモードも搭載。ポートレートライティング機能を使い、ドラマチックなスタジオ照明エフェクトを用意。5つの異なる照明スタイルで、浅い被写界深度エフェクトを使ったポートレート撮影ができる。

 iPhone 8 PlusのカメラはAR(拡張現実)にも最適化されており、各カメラを個別に調整。新しいジャイロスコープと加速度センサーにより、正確なモーショントラッキングを行ない、A11 Bionic CPUの性能を活かし、ワールドトラッキングを実施。GPUは60fpsのグラフィックス性能で、滑らかなAR体験ができるという。

夜空に星座のイラストを重ねる

 提供されるARKitを使い、iOSの開発者はTrueDepthカメラとリアカメラを利用して、ARのゲームやアプリを作れる。

 位置確認の機能として、Assisted GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、デジタルコンパスを搭載。Touch ID指紋認証センサーや気圧計、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサーなども備えている。

FLAC再生対応

 再生対応音楽フォーマットは、AAC-LC、HE-AAC、HE-AAC v2、AAC、MP3、リニアPCM、Apple Lossless、FLAC、Dolby Digital(AC-3)、Dolby Digital Plus(E-AC-3)、Audibleで、iOS 11でサポートされるFLACにも対応している。

 バッテリの持続時間はiPhone 7/7 Plusとほぼ同じで、連続通話時間は8が14時間、8 Plusが21時間、ネットの利用時間は最大12時間と13時間。音楽再生(ワイヤレス)は最大40時間、最大60時間。

 外形寸法と重量は、8が138.4×67.3×7.3mm(縦×横×厚さ)で、148g。8 Plusが158.4×78.1×7.5mm(同)で、202g。

4K/60p、1080/240pの撮影が可能になった