スペック、逆起電力を吸収し高音質化する「music DD」

-スピーカーターミナルに追加接続する周辺機器


RSP-101

3月中旬発売

標準価格:47,250円(ペア)

  スペックは、スピーカーからの逆起電力を吸収する事で、音質を高めるオーディオ用周辺機器「RSP-101」を3月中旬に発売する。販売は一部店舗で既に開始されており、価格はペアで47,250円。試聴も可能な取り扱い店舗は同社ページで案内されている。

スピーカーターミナルに追加するように接続する
 スペック株式会社は1月に設立されたばかりの新しいメーカーで、今回の「RSP-101」が第1弾製品。製品コンセプトとして「音楽がもっと楽しくなる!」を掲げており、「(製品を追加した事で)どれ程音が変わって聴こえるのかドキドキしながらCDを聴き直したくなる」という意味を込めて、「music DD(ドキドキの略)」という愛称が付けられている。国内大手AV機器メーカーの元エンジニアが開発を担当している。

 一般的に、アンプがスピーカーのユニットをドライブする際、ユニットのボイスコイルからはアンプの出力の時間変動に応じて“逆起電力”が発生。それがスピーカーケーブルを通してアンプに戻り、スピーカーの駆動に影響を与える事がある。

 「RSP-101」はスピーカーターミナルに、ケーブルを介して取り付ける事で逆起電力を吸収。特に中域から高域のスピーカーインピーダンス変動を低減し、より忠実なスピーカー駆動を可能にするという。

 音の変化傾向として同社では「分解能と立ち上がりを改善し、相反する自然な余韻も再現されてリアルなサウンドと豊かな音楽性をもたらす」と説明。定位の明瞭さや奥行感、透明感の向上も図れるとしている。


ペアでの販売となっている側面端子部
スピーカーの上に設置した使用イメージ筐体にはウォールナットの単板を使用。オイル仕上げとなっている製品には磨き布とメッセージカードなどが付属する

 なお、スピーカーがバイワイヤリング接続でも使用でき、その場合は中高音用のスピーカー端子に接続すると良い結果が得られるという。接続ケーブルはできるだけ短くする事が推奨されているが、必ずしもスピーカーの上に置く必要は無く、「RSP-101」自体を床に置いても問題無いという。

 詳しい仕様や搭載パーツの詳細は公開されていないが、「単純な回路で構成されており、そこには一切の能動素子(半導体)は無く、最小限の受動素子の組み合わせが存在するのみ。部品の個性が製品の個性にそのまま反映するため、部品選択に5年の年月を費やし、全てのパーツが米国製のMILスタンダードに基づく、業務用途、航空宇宙産業用の高信頼性パーツに落ち着いた」(取締役技術担当の矢崎皓一氏)という。

 スピーカーの適合インピーダンスは10Ω以下を推奨。アンプの最大出力は1kW以下を推奨。外形寸法は100×117×47mm(幅×奥行×高さ)で、重量は約190g。筐体には自然乾燥されたウォールナットの単板を使い、英国製ワトコオイルを数度に渡って染み込ませたオイル仕上げとなっている。磨き布とメッセージカードなどが付属する。


(2010年 3月 16日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]