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東芝、1,300万画素で業界最薄4.7mmのスマホ/タブレット向けカメラモジュール

TCM9930MD

 東芝は、スマートフォン/タブレット向けのカメラモジュール新製品として、1,300万画素で業界最薄という「TCM9930MD」を開発。5月よりサンプル出荷を行ない、サンプル価格は7,000円。量産は12月の開始を予定する。

 1/3.07型、1,300万画素のCMOSイメージセンサーを搭載したカメラモジュールで業界最薄とする薄さ4.7mmを実現。画像の歪み補正や解像度復元処理を行なう独自開発の専用LSIや、モジュールの基板部分の構造を改良することで可能にしたという。

 従来、カメラモジュールを薄型化するためにはレンズ構成を変更する方法があったが、レンズ周辺の解像度低下が起きるため、CMOSセンサーの高解像度化が必要となり、その結果、光学サイズが大きくなってカメラモジュールの厚さが増すという課題があった。

 新開発されたカメラモジュールは、レンズ4枚構成での薄型化を図るため、発生するレンズの歪曲収差や画面周辺でのMTF(Modulation Transfer Function/レンズ解像度を示す指標の一つ)の低下を、専用信号処理回路による歪曲収差補正と解像度復元処理で補間。

 さらに、モジュール構造をフリップチップ構造(ワイヤー接続ではなく、アレイ状に並んだバンプと呼ばれる突起状の端子で接続)にすることで、従来のワイヤーボンディングに比べて薄型化した。モジュールサイズ(AFユニット部)は、8.5×8.5×4.7mm(幅×奥行き×高さ)。

(中林暁)