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発売前のAV機器をいち早く紹介 |
世界最小最軽量・フルフラットデザインのDV |
ビクター GR-DVP3 |
発売日/3月中旬発売 定価/235,000円 |
右側面 | 正面 | 正面(カバーを閉じた状態) |
左側面 | 背面 | 上面 |
背面中央の操作ボタンでほとんどの操作が行なえる | レンズカバーは手動でスライドさせる | 本体とドッキングステーションを装着した状態 |
■ 主な特徴
重量約340gという小型軽量のDV。外形寸法は、43×80×115mm(幅×奥行き×高さ)となっている。「IXY DIGITAL」の約90%という容積を達成、世界最小最軽量としている。マグネシウム合金のフルフラットボディ、スライド式のレンズカバー、平型セル使用の薄型バッテリなどの新要素を採用した「ビデオカメラというよりモバイルマシンを意識した」(ビクター)という意欲作だ。
水平解像度520本の動画記録が可能なほか、XGA(1,024×768ドット)、またはVGA(640×480ドット)の静止画撮影が行なえる。CCDは1/4型68万画素(撮像エリアは約34万画素)。レンズは光学10倍ズーム。ワイド端でF1.8、焦点距離は3.7~37mm(35mm換算47.5~475mm)になる。AEは種類が豊富で、低照度下でカラー撮影ができる「ナイトショットモード」も搭載する。液晶モニタは2型で、ビューファインダは0.44型のものを搭載している。
カセットカバーを開けたところ | 充電器 |
SDカードスロットを装備 | リモコンも付属する |
ボディ背面の中央に、モード切替、録画スタート、ズーム操作などを配置。利き腕を意識することなく操作できる。また、ネック、ハンドともに支持できる2Wayネックストラップが付属する。
SDメモリーカードスロットを装備しており、動画、静止画ともにSDメモリーカード、またはMMCへの記録が可能。その際、動画はMPEG-4、静止画はJPEGで記録される。動画はDVの映像を本体内でリアルタイムにMPEG-4変換して記録される。さらに、カード内に記録した音声(MP3)を再生することができるので、録画時にBGMを付加することも可能。同梱されている8MBのSDメモリーカードにも多くのBGM、効果音が収録されている。
別売のアクセサリーキット(28,000円)にはドッキングステーションが同梱されている。USB端子を搭載し、メモリーカード内の静止画、動画をPCへ直接コピーできる。対応OSは、Windows 98/98 SE/Me/2000と、Mac OS 8.5.1/8.6/9.0/9.1。ストレージクラスに対応している。
SPモード撮影データ(dpv3.avi) 【11秒、41MB】 |
MPEG-4に変換した動画 【20秒、220KB】 |
解像度:160×120ドット ビットレート:85kbps フレームレート:5fps 音声(Mono):G.726/16kbps/8kHz |
静止画(XGA、ファインモードで撮影) |
ナイトモード | |
使用前 | 使用後 |
動画データ(night.avi) 【4秒、17MB】 |
「dpv3.avi」、「night.avi」は、ソニーの「DVgate Ver.2.1」を用いてi.LINK経由でキャプチャしています。DVデコードcodecをお持ちでない方は、カノープスのDVファイル再生ドライバをインストールすることで、Windows Media Playerで再生可能になります。 ただし、再生環境はビデオカードや、ドライバ、OS、再生ソフトによって異なるため、掲載したムービーの再生の保証はできません。また、編集部では再生環境についての個別のご質問にはお答えいたしかねますのでご了承下さい。 |
■ 編集スタッフのファーストインプレッション
ソニーのDCR-PC5を見たときのような感動はもうないが、それでもやはり小さく感じる。このサイズに10倍ズームレンズや手ブレ補正機構、2インチのTFTカラー液晶が入っているとは。ボディの質感も高く、デザインも格好いい。メカの凝縮感が好きな人なら、触っているだけで満足するだろう。ただし、ライバルのIXY DVに比べると多少持ちにくく感じた。また、それほど手が大きい方ではない私でも、レンズに指がよくかかる。 録画、停止、一時停止といったよく使う操作系が使いやすい位置にある。親指で扱うシャトルも慣れれば気持ちいい。全体的に動作がキビキビとしており、本機のコンセプトの一つ、「常に持ち歩いて何でも気軽に撮る」といった使い方によく合うと思う。しかし、AEの切り替えや静止画の閲覧・削除などのちょっと踏み込んだ機能を使おうとすると、とたんに誤操作が増えた。特に「決定」、「選択」が小さいのはつらい。指の太い私の場合、爪押しが標準に。とはいえ、オート主体で撮影するなら、小さなボタンにも苦労することないだろう。 画質はなかなかのもの。原色フィルタを積んだライバル機より彩度が低く感じられたが、自然な階調性に好感が持てた。輪郭補正も実に普通な感じ。ラチチュードは狭いが、1/4型CCDなので仕方ないだろう。面白いのはナイトアイ機能。照度差を感知し、自動的にシャッタースピードを変えることで暗い状況でも被写体をとらてくれる(それもカラーで)。タイムラグはあるものの、自動で対処してくれるのがいい。 価格、バッテリの持続時間と気になる点はあるものの、しばらく持ち歩いて見て、「常に携帯、即録画」の世界がいかに気持ちのいいものかを体験できた。確かに運動会などのイベントにはつらいだろうが、これはこれで楽しいビデオライフがおくれるのでは。 |
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ちいさくてなかなかかわいいヤツだ。パームサイズとまでは行かないが、キャリングには十分な大きさと言える。デザインもスタイリッシュな線を狙っていると思われるが、このサイズに起因するのか、「かわいらしい」という印象を受けた。 このサイズであれば鞄のスミに入れておき必要に応じて撮影する、というユースも可能だろう。これまでのビデオカメラといえば「運動会」くらいしか用途が考えられないモノだったことを考えると、このちいさなサイズのメリットは大きい。 撮影に際しては、「縦型」という点が気になった。「ビクターといえば縦型」と理解してはいるが、このサイズでは縦よりも横に持った方がホールドしやすいと思われる。少なくともベルトがなければホールドが大変である。持ったときにレンズ部に指が触れてしまいそうになるのも、縦ホールドならではの弊害かと思われる。好みの問題でもあるが。 操作性はなかなか良好。ウォームアップもメカニカルな部分の反応も素早く、手に持ってすぐに撮影可能になるのはうれしい。ただ、ボタンはかなり押しにくく、メニュー操作ボタンなどは液晶を開いた面に配置されている。画面を見ながら操作するのはかなりつらい。 レンズカバーは手動。それも単にレンズをガードしているだけであり、撮影時にレンズカバーをしていても、2秒ほど警告の文字がでるだけでそのまま撮影もできてしまう。どうしたものか……。 標準バッテリにて液晶ON状態での連続撮影時間は30分。これもちと厳しい。「運動会」以外の用途にも使えるとはいえ、価格を考えると単に遊びで使うには勇気のいる出費。やはり「運動会」にも使える時間は持って欲しいところ。まあ、自分は子供がいないから関係ないのだが。 画質はいたって普通のDVといった印象。画質に問題はないだろう。テープへのスチル撮影も可能で、SDメモリカードスロットを備え、デジタルスチルカメラとしてもXGAまでの撮影が可能。「合いの手」などの効果音を撮影現場で入れることもできる、と多機能ではあるが自分としてはその機能にメリットをあまり感じなかった。 また、再生時もボタン操作のしにくさが気になった。まあ、リモコンが付属しているので、再生/編集時はリモコンを使えば操作性は問題ないのだけれども。 振り返ってみると、サイズを追求するあまり他の機能は犠牲にした、という印象は否めないが、それでもこのサイズは魅力的。細かい点を改修してもらえれば理想のDVといえるかもしれない。 その場合、標準バッテリの連続撮影時間は最も改善して欲しい点である。 |
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世界最小・最軽量。使用する上で、どれほどの意味があるのかはわからないが、販促コピーとしては強力である(少なくともメーカーはそう思っている)。そして、登場したのが「GR-DVP3」。世界最小・最軽量の座を奪われた「IXY DV」が競合機となるのは間違いない。しかし、IXY DVが丸みを帯びた、どちらかというと“かわいい”イメージなのに対し、「GR-DVP3」は角張った「カッコイイ」イメージと、デザインコンセプトには大きな違いがある。それは、IXY DVがイメージキャラクタに伊達公子を採用し、GR-DVP3の製品情報のモデルは男ばっかりな点にもあらわれている。個人的には、「GR-DVP3」のデザインの方が好みだ。 実際に使ってみた感想としては、メカのレスポンスの速さがいい。取り出して電源を入れて1秒程度で撮影可能になる。再生時の早送り、巻き戻しなどの切り替えもすばやい。こういった、使おうと思ったときにすぐ使えるというのは、「購入したけど、ほとんど使ったことがないランキング」で上位に入ることが間違いないビデオカメラでは、重要なポイントだ。 操作系は、良く使うものを集中させるというコンセプト。それはいいのだが、少しでも設定を変更しようとすると、とたんに操作がわかりにくくなるのが難点だ。実際、マニュアルを見ながら出ないと、直感的に操作がわからない機能も多かった。さらに、レンズカバーがスイッチと連動していないのはいいとしても、レンズカバー閉めたままでも録画できるのが理解に苦しむ。 この大きさながら光学10倍ズームを搭載。各ビデオカメラメーカーに聞くとデジタルスチルカメラのように光学3倍でよければ、もっと小さくできるというのだが、今時のDVカメラでは光学10倍以上でないと製品企画として成立しないという。個人的には、光学3倍もあれば必要十分だと思うのだが。 GR-DVP3の目玉の1つは、本体でのMPEG-4変換機能。DVテープを再生しながら、必要なところでボタンを押せばリアルタイムで、MPEG-4に変化されメモリカードに記録される。非常に操作が簡単なのはいいのだが、解像度が160×120ドット、ビットレートが85kbps、フレームレートは5fpsに固定なので、使用用途はかなり限られるだろう。 その他に面白いのが、ナイトアイモードだ。これは、周りの明るさに合わせてシャッタスピードを調節し最大30倍まで明るくするモード。赤外線を使った方式と違い、カラーなのがいいところ。暗い場所で徐々に画面が明るくなっていく様子は見ているだけで楽しい。また、あまりニュースリリースなどでは触れられていないが、GR-DVP3はMP3プレーヤーとしても使える。元々は、効果音を入れるためにMP3の再生に対応しているのだが、普通の音楽MP3ファイルも再生でき、ズームダイヤルで前曲や、次曲へ操作可能だ。 |
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【主な仕様】
□日本ビクターのホームページ
http://www.victor.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.victor.co.jp/products/movie/GR-DVP3.html
□関連記事
【2月28日】ビクター、世界最小最軽量のフルフラットDVカメラを発売
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010228/victor.htm
(2001年3月9日)
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