CEATEC 2001会場レポート その1
~ソニー編:60型グランドベガや、HDDレコーダなどを参考出品~


開催期間:10月2日~6日(一般公開は4日から)

場所:幕張メッセ(日本コンベンションセンター)

入場料:一般1,000円、学生500円



 通信・情報・映像の複合展示イベント「CEATEC JAPAN 2001」が、千葉県幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で開幕した。期間は10月2日から6日までの5日間で、2~3日は招待日、4日以降が一般公開日となっている。主催は日本通信工業会(CIAJ)、社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)、同 日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA)。

 「CEATEC」は、これまで別に開催されていた「COM JAPAN」と「エレクトロニクスショー」を融合したイベントで、今回で2度目の開催となる。展示内容は「Industry(デバイス)」、「Business Solutuion」、「Network Society」、「Home & Personal」に分類され、幕張メッセの全ホール(1~8ホール)を使用。今年の出展社数は833社・団体となった。

 AV Watchでは情報家電、AV機器を中心にレポートする。


■ 有機EL、DVR-Blueを参考展示

新アイボも展示されたソニーブース
 ソニーブースの入り口に展示されていたのは、2月に開発成功が伝えられた有機ELディスプレイパネル。13型と10.2ワイド型が設置されていた。

 13型のスペックは、2月のマスコミ発表時のものと同じ。今回はワイドパネルの10.2型が追加された。解像度はそれぞれ800×600ドット、864×480ドットとなっている。画素ピッチは13型が0.33mm、10.2型が0.261mm。製品化は2003年頃としている。

 また、DVR-Blueディスクを使用したレコーダの展示も行なった。23GBの記録ができ、こちらも2003年の製品化を目指している。ブースでは地上波放送を50時間録画できる点を強調し、同社の「WEGA」などとの連携を提案していた。

有機ELの13型とワイド10.2型の映像。輝度は300cd/m2以上。ソニーブースでもっとも人気のある展示だった 参考出品されたDVR-Blueレコーダ

■ BSデジタルチューナの次機種と、HDDレコーダを参考展示

 ブース裏手には、BSデジタルチューナの新製品が参考出品されていた。同社製のBSデジタルチューナとしては初めてi.LINKを搭載し、D4端子や他社のリモコンも制御できるAVマウスも装備された。また、「Myチャンネル機能」と呼ぶ自作メニュー機能を盛り込むなど、操作系を10月15日発売のBSデジタルチューナ搭載テレビ「KD-36HD」シリーズと同じものを採用している。

 価格は「現行の実売程度とはいかないが、現行の標準価格よりも下げたい」としており、投入時期については「微妙な時期なので難しいが、ほぼ完成しているので、できるだけ早く出したい」と語っていた。

 また、「KD-HD800」シリーズとi.LINK経由で接続するHDDレコーダも参考出品された。仕様や発売については未定。PC用の外付けドライブ並みの大きさで、ブースではテレビスタンドの中に置いて展示していた。

BSデジタルチューナの第2世代機。D4、i.LINKを新搭載 お気に入りチャンネルを登録する「Myチャンネル機能」 i.LINK接続のHDDレコーダも参考展示された

■ グランドベガに60型と42型が追加

 参考出品中、製品化の可能性が高いのが液晶リアプロジェクションテレビ「グランドベガ」の60型と42型。現行の50型をベースにしたもので、解像度はともに50型と同じ1,366×768ドット。

 業界最高レベルというレンチキュラースクリーンを採用することでピッチ幅を0.155mmと高精細なものにしている。価格は、60型が100万円を切る程度、42型が50万円以下を目指しているという。

 また、エアボードの新型も参考出品されていた。こちらはデザインの変更が決定している以外、変更点については特に決定していないとしている。パネルサイズは現行機種と同一の10.4型。価格、発売時期とも未定となっている。

グランドベガの60型と42型。ハイビジョン映像を投影し、解像感をアピールした 参考出品の新型エアボード。パネルサイズは現行と同じ10.4型

■ DVDウォークマンが人気

 その他、映像系の製品としては、発表直後のDVDウォークマン「D-VM1」が人気を集めていた。また、12月10日発売のプラズマディスプレイ「KZシリーズ」も出品。WindowベースのAV家電「DMT-PR1(ビットプレイ)」を試用する来場者も多かった。

 ホームシアター関連では、発表済みの「VPL-HS1(Cineza)」を展示。斜め投射のデモを行なった。また、SACDの再生が可能な5.1chシステム「DAV-S800」も、「KD-HD800」との組み合わせ例を出品した。なお、AVアンプやスピーカーの展示は見られなかった。

DVDウォークマンも展示していた デスクトップスタイルのプラズマディスプレイ「KZシリーズ」 話題のビットプレイを試す人が多かった

■ 音声機器はNet MDやHDD内蔵CDプレーヤーをアピール

 オーディオ分野としては、9月12日発表の「Net MD」対応機器をずらりと並べたほか、「SOUND GATE」という名のCD/HDD/MGメモリースティックシステムを参考出品した。

 CDからHDDへのコピーやHDDからMGメモリースティックへの書き出しが可能で、記録フォーマットはATRAC3を採用。奥行きはCDジャケットサイズで、紙コップくらいのサイズのスピーカーが2つ接続されていた。ディスプレイは漢字表示に対応。場所を取らない「本当の意味でのデスクトップミュージック」を目指したという。PCとの接続は不可能。価格は10万円を少し超える見通しで、発売時期は「間に合えば年内には発売したい」とのことだった。

 また、オーディオPCという位置付けの「VAIO MX」の新製品も参考展示されていた。今回はMDデッキがNet MDに対応したほか、TVチューナを搭載予定。また、ソフトウェアDSPによるリバーブレータを内蔵し、同社の業務用に匹敵する出来だという。

 音楽はCD/MD/HDDで再生でき、各種操作は本体とリモコンの両方で行なえる。アンプは20W×2chのものを本体に内蔵。2Wayスピーカーを同梱し、発売時期は年内を目標にしているという。価格は未定。

参考出品のSOUND GATE。CDはトップローディング 次期VAIO MX。TVチューナも搭載するという Qburicスピーカーを採用した、Net MD対応「CMT-C7NT」

ネットワークウォークマン「NW-E7」
 そのほか、10月21日発売のメモリースティックウォークマンの新シリーズ「NW-E7」など3機種を展示。デジタルビデオカメラは、MICROMV採用の最小カメラ「DCR-IP7」を中心にデモストレーションしていた。



□CEATEC JAPANのホームページ
http://www.ceatec.com/

(2001年10月2日)

[orimoto@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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