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今回発表されたのは、有機ELディスプレイ技術と低温ポリシリコンTFT技術を組み合わせることで、大画面化、高輝度化、高精細化を実現する「TAC」(=Top emission Adaptive Current drive)技術。これにより、ブロードバンド時代におけるテレビなどの動画表示用途として開発を進めていくという。製造プロセスが低温ポリシリコンTFT技術と似ているため、製造コストは同等以下を目指すという。 有機ELディスプレイは自発光方式で、広視野角、高コントラスト、高輝度、高速応答性といった優れた特徴をもつため、次世代表示デバイスとして有力視されている。しかし、輝度のばらつきが発生しやすいため中・大画面には向かず、携帯電話用ディスプレイといった小面積のもののみが試作されてきたという経緯がある。 新技術の特徴は以下の3点。
4TFT構成のため高精細化は難しいが、「家庭用の動画閲覧を主な目的としており、ブラウン管に取って代わる、中、大型領域での高画質を目指した」(CNCカンパニー 中村末広NCプレジデント)という理由から、高精細化はそれほど重視していないという。 従来の低温ポリシリコンTFT LCDも引き続き開発を続け、LCDは電力消費量の少ないモバイル用途で、有機ELは中、大型用途で、といった棲み分けを行ないたいという。 なお、同社が米キャディセント社と共同開発を行なっている自発光の薄型ディスプレイ「FED(Field emission display)」についても、ポストCRTの1つとして開発を続けていくことが発表された。ソニーは2000年5月に開催されたSID 2000において、13.2型カラーFEDパネルを出展している。
□ソニーのホームページ (2001年2月7日)
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