CEATEC 2001会場レポート その3
~松下/日立編:2層式で50GBの光ディスクレコーダ、ほか~


開催期間:10月2日~6日(一般公開は4日から)

場所:幕張メッセ(日本コンベンションセンター)

入場料:一般1,000円、学生500円



■ 松下、2層50GBの光ディスクレコーダを参考出品

今回もSDメモリーカードを前面に出した松下ブース

 ホーム&パーソナルゾーンのほぼ中央に位置する松下ブースでは、50GBの相変化光ディスクを用いたレコーダを参考出品した。

 他社のDVR-Blueは1層の23GBだが、松下は片面2層ディスクを使用することにより50GBを実現。DVD-Videoの5倍容量で、ハイビジョン映像を4時間記録できるという。ブースでは12cmの50GBメディアとともに展示した。

 また、参考出品として2型のSDカード対応液晶テレビをアクリルケース越しに展示。実際に触ることはできなかったがSDスロットを備え、映像の記録も行なえるという。発売、価格など詳細は未定。


デュアルレイヤの50GB光ディスクレコーダ Blueレーザー光源のデモ。波長は410nm 2型液晶を搭載するSDレコーダ

 その他の参考出品としては、Bluetoothモジュール搭載のSDメモリーカードによる、ポータブルオーディオ機器が目を引いた。PCなどの音源からワイヤレスで音声を受け取るというもので、携帯電話との連携も考慮されており、通話も可能になるという。ただし、今年度中の発売はまず無理とのこと。

 PCとUSBで接続する2.1chシステムも参考出品された。CDプレーヤーとMDLP対応MDレコーダを搭載しており、MDレコーダ部はソニー提唱の「Net MD」に準拠している。

 また、任天堂のゲームキューブの互換機「SL-GC10」も参考出品された。本家のゲームキューブと異なり、DVD-Videoの再生にも対応。なお、詳しくはGAME Watchにレポートを掲載している。

Bluetooth対応のSDメモリオーディオ 2.1chシステムのCD/MDプレーヤー。Net MDに対応 DVD再生が可能なゲームキューブ互換機も展示した

 既発表の製品では、一般には初公開となる12月1日発売のHDD内蔵DVD-RAM/Rレコーダ「DMR-HS1」が人気を呼んだ。7月発売の「DMR-E20」をベースにした機種で、HDD容量は40GB。大きさは「DMR-E20」とまったく同じだが、前面すべてをミラーデザインとしたため、印象はかなり異なっている。

 また、タイムワープローラがほぼ半分の細さになったほか、リモコンに「HDD」と「RAM」の切り替えボタンを搭載。ただし、今回もリモコンにはタイムワープローラーは装備されない。なお、HDDはAV用ではなく、PC用のものを用いているという。

 加えて、11月1日発売のホームシアター向け液晶プロジェクタ「TH-AE100」もデモストレーションされている。ブース角にシアターを設け、天吊りで投影。なお、ソニーの「Cineza」のような、斜め投射には対応していないいう。

 さらに、会期前日に発表された本体高52mmのDVDプレーヤーAVアンプも展示されている。ブース内で複数台を出品しており、その薄さのためか、まったく新しいジャンルの製品なのかと担当者に尋ねる来場者も多かったという。

DMR-HS1。E20にもHDDスペースが確保されていたそうだ ブース裏手で行なったTH-AE100の投射デモ 高さ52mmのAVアンプとDVDプレーヤー

Bluetooth対応のSDメモリオーディオ

 オーディオ系の製品では、12月20日発売のCD/SDオーディオプレーヤー「SV-SR100」を初公開した。

 CDプレーヤーからSDメモリーカードへAACで録音できる機器で、大きさは従来のポータブルCDプレーヤーより少し大きい程度。AACのほか、WMA、MP3の再生が可能で、曲名の日本語表示も行なえるという。



■ 日立、HDD/DVDプレーヤーコンボデッキなどを展示

D-VHSなど参考出品が多かった日立

 日立ブースでも、参考出品を数多く行なっている。まず注目されるのは、HDDを搭載した「ホームメディアデッキ」で、同社開発品としては初のHDDレコーダ。HDDは40GBで、インターレース方式のDVDプレーヤーを併載する。さらに、背面にEthernetコネクタを装備しており、インターネットへの接続が可能。Webブラウザやメーラーも内蔵し、EPGにも対応している。

 発売は未定。プラズマテレビの展示ゾーンに設置されており、今回は「プラズマテレビを中心とした生活提案の1つとして展示した」と説明していた。


 また、ブース奥には、i.LINK端子を搭載したD-VHSレコーダを参考出品している。HSモードを搭載し、ハイビジョン記録もサポートする。リニアPCMでの音声記録も可能。現行機種の上位バージョンとして開発され、発売は来春ぐらい、価格は10万円台後半を目指すとしている。

 DVD-RAM/Rドライブ搭載のAVパソコン「Prius Deck」も大々的に展示されていたが、別の場所では同シリーズ付属の15型液晶ディスプレイを単品モデルとして参考展示。本体にテレビチューナを内蔵し、パネル表面には外光反射用のアクリル製フィルタが取り付けられている。解像度は1,024×768ドットで、視野角は170°。発売は来春の見込み。

40GB HDDを内蔵したホームメディアデッキ HD対応のD-VHSの新製品はi.LINKを搭載する Prius Deckのディスプレイを単品で参考出品

他社同様、DVR-Blue製品を参考出品した

 また、日立でもDVR-Blueの技術展示も行なった。ソニーや松下、パイオニアとは異なり、再生のみのプレーヤーとして出品。

 405nm波長のレーザを使用し、最大転送レートは22Mbpsとなっている。会場では、実際にMPEG-2動画を再生するデモンストレーションを行なった。

 加えて、8cm DVD-RAM製品もいくつか展示された。その中で、実稼動していたのは2型液晶ディスプレイを搭載するモバイルプレーヤー。「ニーズがあれば早めに製品化したい」としている。しかし、2000年に発売された8cm DVD-RAMを使用するDVカメラの後継機は出展されず、代わりにより小型でカジュアルなデザインを目指したという2点のモックアップを参考出品するにとどまった。

8cm DVD-RAMを使用するモバイルプレーヤー DVD-RAMカムコーダのデザインモックアップ

黒ボディのDMR-E20 全3製品となったプラズマテレビ「WOO」

 また、ブース入り口には、松下製の「DMR-E20」をブラックボディとした、DVD-RAM/Rレコーダを参考出品した。来春頃を目処に、主に国外向けとして出荷される見通し。

 そのほかには、プラズマテレビの「WOO(ウー)」シリーズをフルラインナップで展示。日立ブースは、この展示に最も多くの場所を割いており、画面に見入る来場者も数多く見受けられた。


□CEATEC JAPANのホームページ
http://www.ceatec.com/

(2001年10月3日)

[orimoto@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

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